ソフトバンク 孫正義の苦悩と決断がよく見える。
島聡は、3期9年 の民主党国会議員を9月11日に落選した。
郵政の民営化を進めるべきだと主張していた。
そして、ソフトバンクに入社を2005年9月15日に
孫正義にあって、決めた。2005年11月1日から始まった。
2014年3月31日 卒業した。
ソフトバンク社長室長として、8年3000日間働いた物語である。
島聡の目標は「やんちゃなベンチャー企業」から
「ちょっと大人のソフトバンク」にして
「1兆円クラブ」企業に仲間入りさせる。
営業利益が1兆円なのは、トヨタ自動車とNTTだけだった。
2013年10月31日 決算発表。
売上高、営業利益、純利益で NTTドコモを抜いた。
売上高2.6兆円、営業利益7151億円 純利益3949億円
2050年に、ブラジル、メキシコ、インドネシアに抜かれて
日本のGDPは、8位に転落する。
GDPを1%成長レベルから 3%成長へ。
ボーダフォンを買収し、再生させるためには
生産人件費の圧縮、生産力の向上、マーケティング力、技術開発力の
四つのコミットメント。
携帯電話事業を発展させるために何が必要なのか?
それは、ふかく 政治と結びついていた。
島聡のしているのは、どちらかと言えば
「参謀」というより「ロビイスト」
松下政経塾の出身で、民主党議員だったことをフルに使う。
巨大独占企業NTTの圧倒的な強さ。
この本を読めば、いかにNTTが日本の通信事業の発展を
阻害していて、妨害したのかがよくわかる。
孫正義のビジョンをもって、取り組むスピード感、集中力。
小勢力が巨大な敵に勝つにはどうすればいいのか?
「勝つと思わせたものが、本当に勝つ」
勝利は、より多くを味方にしたものが勝つ。
人は「勝ち馬」に乗ろうとし、勝つと思うほうに味方する。
プロジェクト成功の三要素。
①「象徴」イメージしやすいこと。強力な協力者。
②「志を衆に通じる」高き志と清き姿勢。
③「錦の御旗」→国策。
人は大義では動かない、欲で動くものである。
錦の御旗があることで動きやすくなる。
「利をもって利とせず、義をもって利をなす」
「優れたアイデアを葬り去る四つの基本戦略」
①不安をあおる。
②遅延による消滅を狙う。
③混乱に陥れる。多くの質問をして、浴びせかける。
④誹謗中傷。
「燕雀 いずくんぞ鴻鵠の志を知らんや」史記。
佐藤一斎
「人は須らく、自ら省察すべし。
天、何の 故に我が身を生み出し、
我をして果たして何の用に供せしむる。」
我れ既に天物なれば、必ず天役あり。
天役供せずんば、天の咎(とがめ)必ず至らん。
省察して此に到れば則ち我が身の苟生すべからざるを知る。
福島の原発事故で 孫正義は 日本の復興はどうあるべきか?
を考え抜く。
「電田プロジェクト」50万ヘクタールの休耕田の活用。
自然エネルギーの促進の「秋田宣言」2011年7月13日
ソフトバンクとして20万キロワット以上の自然エネルギー発電。
東アジア スーパーグリッド構想
インド、中国、シンガポール、タイ、台湾、ロシア。
1KW ソウル 0.09ドル 北京 0.12ドル 日本 0.25ドル。
偉大な人の基準
①斬新で効果的な理念 理想を創造。
②理想を実現するための具体的な構想、構図を描く。
→コンセプトの具体力
③構想を実現するための組織を作り、実行する。
→組織力と実行力。
④現実政治の中で他人を納得させ、よき人間関係をつくれたか
⑤地位と役割にふさわしい知識と技術と体力を備える。
2011年10月15日 天才ジョブスの死。
2012年10月15日 アメリカ スプリントの買収。
戦略の略とは、省略すると言う意味である。
ありとあらゆる情報をあつめたら、無駄なもの、
ノイズを徹底的に除去する。
枝葉末節を徹底的に削り、一番太い幹を見出す。
攻めるべく、急所 肝を見つけて 徹底して攻める。
目的完遂のために何が必要かを考え、布石を打つ。
トップマネジメントは 「事業の目的を考える」
「ビジョンと価値基準を決める」
そして、それに基づいて 渉外の役割を果たす。
劉邦を補佐した張良になりたいと思っているらしいが、
参謀って、もう少し違う感じだね。