神品芳夫の作品一覧

「神品芳夫」の「黄金の壺」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 黄金の壺
    4.2
    1巻638円 (税込)
    ドイツ・ロマン派の異才ホフマン(一七七六―一八二二)自らが会心の作と称した一篇.緑がかった黄金色の小蛇ゼルペンティーナと,純情な大学生アンゼルムスとの不思議な恋の物語は,読者を夢幻と現実の織りなす妖艶な詩の世界へと誘いこんでゆく.芸術的完成度も高く,作家の思想と表現力のすべてはこの作品に注ぎこまれている.

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ユーザーレビュー

  • 黄金の壺

    Posted by ブクログ

    初めてホフマンの『黄金の壺』を読んだとき、その不思議な魅力に取り付かれてしまいました。現実と幻想が溶け合う世界、そこに描かれる若き書生アンゼルムスの冒険は、200年以上の時を経た今でも、私たちの心を強く揺さぶります。
    物語は、ドレスデンの街で始まります。聖昇天祭の日、不器用な書生アンゼルムスは林檎売りの老婆の籠を倒してしまい、その不幸な出来事から彼の奇妙な冒険が始まるのです。黒い門の前で見た三匹の金色の小蛇、特に青い瞳を持つ一匹への恋。そして、古文書の写字生として雇われた不思議な文書保管官リンドホルストの家での体験。これらの出来事は、現実なのか、それとも主人公の妄想なのか、読者にはその判断が委

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    2024年12月04日
  • 黄金の壺

    Posted by ブクログ

    これまた名作でした!
    とても詩的で情緒的、メルヘンなんだが、かなりグロテスクでもある。
    そういう生々しくも詩的な世界、そこにある奇跡にあふれる自然というものを「信じる」者とそれを狂人とみる者。これは魯迅の狂人日記を思い出したんだが、自分の生活にも当て嵌めて考えられるだろうな。
    うん。面白かった。

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    2013年02月18日
  • 黄金の壺

    Posted by ブクログ

    ポー、カフカ、そして日本の作家への系譜
    ドイツの作家ホフマンの1814年の作品。

    とにかく不思議なお話で、とても詩的である。だいたい、ドレスデンの大学生アンゼルムスの恋の相手は緑の小蛇。でもおどろおどろしいような感じはなく、あくまでもおとぎ話風に幻想的である。人間が突然はげたかになって飛び去ったり、ドアのノブがおばあさんの顔になったりするような不思議なことが数多く起こる。また、パーティでかつらが飛び交うようなコミカルな場面や、火の精と悪魔の死闘の場面など、おもしろいエピソード満載である。

    それでいて、作者がいつごろを想定して書いたかはわからないが、少なくとも1814年よりは前の、ドレスデン

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    2015年04月17日
  • 黄金の壺

    Posted by ブクログ

    魔法での戦闘、蛇に恋した青年、そしてアトランティスへ…なんでもありの世界。ホフマン大好きです。ホフマン短編集復刻希望。

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    2011年04月30日
  • 黄金の壺

    Posted by ブクログ

    神品芳夫訳。ドイツロマン派の幻想と「匂うような叙情性とはるかなあこがれ」に満ちたこの作品、主人公アンゼルムス、あるいはこれを書いていた時期のホフマンに、わが身を重ねて読む人は、少なくないかもしれませんね。そう、ここに見られる叙情性と、そして俗世界と自分自身とを嗤うことのできる視点、それは一人の人の中に同時に必要なものではないでしょうか。訳者解説も見事です。

    0
    2011年07月19日

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