鈴木光太郎の作品一覧
「鈴木光太郎」の「意識はなぜ生まれたか」「なぜペニスはそんな形なのか:ヒトについての不謹慎で真面目な科学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「鈴木光太郎」の「意識はなぜ生まれたか」「なぜペニスはそんな形なのか:ヒトについての不謹慎で真面目な科学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
人工知能の技術発展は目覚ましく、AIと対話していてもまるで人との対話のように感じることがある。実際はただの確率から蓋然性の高いものを生成しているだけで意識などないのだが、では人の意識とは何なのだろうか?魂のような謎のエネルギーがニューラルネットワークに入ってるのだろうか?
当然だが、多くの科学者はそう思っておらず、脳の物理的作用により意識が生まれる理論の研究が進められている。
本書はその有力な理論である注意スキーマについて、生物進化の観点からの機能発達、機能を司る脳の部位の研究、他の理論との関係について解説。後半からは、心を持つ機械の実現方法と、心のアップロードによる不老不死の社会について論じる。
これまでの理論からのブレイクスルーは、脳の中で特定の情報を取捨選択する“大事なことに注意する”理論をもとに、これをさらに進めて、“何に注意しているかをざっくりと記述する”機能の仮説だ。これを、身体の状態をざっくり記述する“身体スキーマ”になぞらえて、“注意スキーマ”と名付けられている。この仮説に基づくと、他人の気持ちを察する機能や、意識の自己言明的な証明困難性にも一定の説明を与えることができる。
後半からの心を持つ機械の話では、筆者は理論的に実現可能と断言し、具体的な方法も述べている。ただしデータ量や脳スキャンの解像度という技術的課題のため、100年はかかるとの予想である。
感想は、説得力はあるものの、これで心が全部説明できるとは思えない。身体スキーマと注意スキーマを合成した自己スキーマと、その危険を予測して回避する本能部分、その本能とは別に行動をシミュレーションする部分があって初めて、主体的意識になるのではないか、という気がする。このジャンルの本は結構読んでいるが、どれも発見があって楽しい。
Posted by ブクログ
物質に過ぎない脳からどうやって主観的な体験である意識が生まれるのかというハードプロブレムをそのまま解くのではなく、なぜ人はそもそもハードプロブレムがあると思ってしまうのかを説明するアプローチを取る。
ハードプロブレムは存在しないと主張するダニエル・デネットと同じ立場だ。
我々は外界の情報をすべて平等に扱うのではなく、その重要度に応じて優先づけを行なっている。そのプロセスは注意と呼ばれる。注意は制御を要する。制御を行うためには、注意を描写する内的モデルが必要になる。それを注意スキーマと呼ぶ。
注意スキーマは、物理的なプロセスをそのまま描写するのではなく、ある種の単純化されたリアルな非物質的特質を記述する。それが、人に意識が存在すると主張することを可能にする。
一回読んだだけでは、わかったようなわからないような感覚なので、多分わかっていない。注意スキーマの文献を読んで理解を深めたい。
Posted by ブクログ
原題
Rethinking Consciousness : A Scientific Theory of Subjective Experience
(意識再考 主観的体験の一科学理論)
原著2019
プリンストン大 神経科学・心理学教授
■7章 さまざまな意識理論と注意スキーマ理論
○意識の錯覚説
142
中心にあるアイデアは、わたしたちが実際には意識など持っていないというもの。主観的な特質である意識体験そのものがない。その代わり、私たちが自分に意識があると「思う」のは、脳が生み出す錯覚なのだという。
注意スキーマ理論も、ある種の錯覚説になる。
この理論では、意識の得体の知れない特性、そのつかみどころのない形而上学的な性質は、現実には存在しない。自分にこうした特性があると思ってしまうのは、私たちの不完全な内的モデルがそのように教えるからである。
○注意と意識
160
(世間一般の理解と異なり)
注意は、層をなした一連のメカニズム、つまりデータ処理の方法
→これに対して、意識は自分が有していると思う内的体験
注意とは脳がするなにかであり、意識とは脳が有していると主張するなにかである