あらすじ
反響を呼んだ『ヒトはなぜ神を信じるのか』『性倒錯者』『ヒトはなぜ自殺するのか』の著者によるエッセイ集。性と信仰の話題に加え、自殺についても語る。生物学や進化心理学の視点から、われわれ人間の本性を、ユーモアも交え鋭く分析。気になる題名のエッセイから読んでほしい。下品、不謹慎の先にある真実。
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Posted by ブクログ
タイトルや目次のいくつか(「どうしてぶら下がっているの?その理由」「自己フェラチオの道(もうちょっとなんだけど)」「早漏のなにが「早過ぎ」?」)を見ると、なんだかふざけた本のような印象を持ってしまうが、人と話しづらいテーマではあるものの、誰しも一度は疑問や好奇心を持ったことがあるトピックが並んでいるのも確か。
テーマ自体はセンセーショナルなものが多いが、生物学や進化心理学の最新の研究成果を踏まえて科学的な分析・考察が行われていて、驚かされる事実が次から次へと紹介される。
テーマがテーマだけに必ずしも実証的に解明していくことが難しい問題が多いが、ある意味”変な”問題に対して、調査や実験をいろいろ工夫して真理に近づこうとする科学者たちの努力にエールを贈りたくなった。
本エッセイはユーモアや自虐を交えた語り口で楽しく読めるのだが、終わり近くになると、宗教、自殺、生きる意味、自由意志といったかなりシリアスな問題が取り上げられる。
人間についてのこうしたアプローチというのも面白い。