作品一覧

  • 非科学主義信仰 揺れるアメリカ社会の現場から
    3.0
    日本にも忍び寄る「非科学主義信仰」という異常現象 2024年アメリカ大統領選挙の有力候補がトランプ前大統領だ。 トランプの岩盤支持層は保守派だけでない。 自分たちにとって都合のよい“ファクト”をつまみ食いする「非科学主義信仰」を有する人々からの支持も集めている。 Qアノン、極右組織など所属は様々だが、単なるカルト集団ではなく、彼らは既得権益層への怒りと独特の正義感を持った実効力をともなう集団だ。 反ワクチン・反マスク論争、移民受け入れの是非、銃規制問題など、NHKロサンゼルス支局長として全米各地で取材を続けてきた記者の緊急レポート。 日本にも忍び寄る「非科学主義信仰」という異常現象をあぶりだす。 【主な内容】 ・ワクチン接種に反対する人々 ・気候変動と非科学主義 ・Qアノンの素顔 ・ウクライナ侵攻で生じた「ルッソフォビア」 ・「トランプの幻影」におびえる民主党 ・幽霊銃をめぐる政治対立 ・学校・図書館向けの「禁書リスト」発出も ・トランプ前大統領の復権 ・トーク・ラジオにのめり込む運転手 ・信者を五倍に増やしたカリスマ牧師 ・教育現場の危機感 ・「真実」を求めてさまよう人々
  • 引き裂かれるアメリカ トランプをめぐるZ世代の闘争
    3.8
    緊急レポート! 若者たちの大統領選。トランプ対ハリスの争いに注目が集まるアメリカ大統領選。両者の相容れない政治思想と対話を拒絶する強硬な姿勢で、どちらが勝利しても分断はますます深刻化するだろう。そしてその分断はZ世代にも広がっている。本書では、トランプ支持の右翼若者団体やそれに対抗する左翼若者団体など、近年影響力を増している若者たちの動向からアメリカの未来を予測する。著者が全米各地に足を運んで取材した生の声、圧倒的なリアリティで読ませる緊急リポート。

ユーザーレビュー

  • 引き裂かれるアメリカ トランプをめぐるZ世代の闘争

    Posted by ブクログ

    政治的分断が続くアメリカには、分断を扇動する若者たち、分断に対抗する若者たち、そして分断を回避しようと試みる若者たちがいる。様々な社会問題を乗り越えてきたZ世代の若者たちは、悪魔化を唱える超保守と、リベラルを超えたプログレッシブに分かれ、その狭間でエスニックスタディーズが発展してきた。
    政治的分極化の局面で登場した超保守トランプをめぐる、Z世代たちの闘争が見事に描かれていて、日本のメディアでは知ることのできないアメリカの実情を理解するのにとても役立った。
    アメリカって一言で言っても、地域や環境によって考え方や暮らしてる人たちは様々なんだなと改めて思わされる。いつか必ず行きたいし、現地の人たちと

    0
    2025年11月24日
  • 引き裂かれるアメリカ トランプをめぐるZ世代の闘争

    Posted by ブクログ

    現在の米国若者の政治に対しての主張や考え方に基づく団体がいくつかある。それらの違いによる分断を解説してくれている。

    0
    2025年03月08日
  • 引き裂かれるアメリカ トランプをめぐるZ世代の闘争

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    たぶん20世紀だったら、一般的なイメージのアメリカというのは、もっと明るく自由な国だったはず。
     本書を読んでいると、二大政党制の歪みや限界が現出していることを強く感じる。保守の拡大再生産の有り様。米国にプログレッシブが存在している理由。
     結局、二つしか無いというのは、多様性を受け止めるには少なすぎるということなのだろう。

     そんな中で、エスニック・スタディーズという動きが出てくるところが、アメリカの底力なのかもしれない。

     ただ、読めば読むほど、日本の政治とそれを取り巻く状況の閉塞感に囚われてしまうのだが。

    0
    2025年02月26日
  • 非科学主義信仰 揺れるアメリカ社会の現場から

    Posted by ブクログ

    分断するアメリカを「非科学主義信仰」という切り口で捉えたルポ。時期的には、2019〜2022年と第一次トランプ政権の後半、コロナ、大統領選でのバイデンの勝利とトランプ支持者の国会への乱入、そして中間選挙に向けた動きあたりまでがカバーされている。

    第二次トランプ政権が成立した今の時点で見ても、古くないというとうか、アメリカ社会の状況の理解は進んだ。

    ルポというのは、やはり取材する範囲などの制限もあり、どうしても全体像は見えにくいし、取材する人の問題意識によって、誰の話を聞くかということは決まってくるので、必然的にニュートラルなものではあり得ない。

    この本では、著者はわりとストレートに自分の

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    2025年02月14日
  • 引き裂かれるアメリカ トランプをめぐるZ世代の闘争

    Posted by ブクログ

    アメリカ社会の分断を高大学生の活動にフォーカスして取材した本。

    記者によりルポなので、スラスラと読める。もちろん、これで全体像がわかるわけでもないのだが、抽象レベルの高い議論ではまだ実感できていなかったことがリアリティとしてじわっと伝わってくる。

    学生が政治的な主張を明確にした組織的な活動を行っているというのは、日本と比べると驚きだが、アメリカという国を考えると、そうだろうなと納得するところも多い。

    なるほどと思ったのは、アメリカの右派的な活動をしている人たちが反感を持っているのは、「リベラルすぎる学校教育」であるというところ。

    確かにアメリカの大学とか、多様な価値を認めあって、そこか

    0
    2025年02月06日

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