作品一覧

  • おんなじものが、違ってみえる

    おんなじものが、違ってみえる

    BL

    -
    1巻1,980円 (税込)
    見落とされた過去を今とつなげたい 江戸を舞台に漫画を描き続けてきた紗久楽さわが、CLAMPや手塚治虫に憧れた幼少期から、実在する浮世絵師や歌舞伎役者をモデルにした作品を経て、江戸BLの傑作『百と卍』へと至る軌跡を振り返る。全編語り下ろしによるインタビュー本。 2025年に完結した『百と卍』が、『このBLがやばい!2018年度版』で1位を獲得しただけでなく、BL作品として初めて「文化庁メディア芸術祭」のマンガ部門で優秀賞を受賞するなど、国内外で高く評価されている漫画家・紗久楽さわ。全編語り下ろしとなる本書では、愛してやまない江戸文化や歌舞伎、幼少期や思春期に影響を受けた作家や作品、同人活動時代から商業漫画家へと至る歩みを振り返っていきます。 実在する浮世絵師を描いたコミックスデビュー作『当世浮世絵類考 猫舌ごころも恋のうち』、初の長期連載となった幕末の歌舞伎俳優たちの青春劇『かぶき伊左』、猫と江戸がテーマの短編集『あだうち 江戸猫文庫』、畠中恵の同名小説のコミカライズ『まんまこと』など、これまで手掛けた全てのコミックスを振り返りながら、それらの作品の経験から生み出された代表作『百と卍』に込めた思いをたっぷりと語っています。また、コミックス化されていない連作短編集『碧空切符』や、『百と卍』より前に描かれたBL短編についても触れ、『百と卍』へと至る紗久楽の軌跡を丁寧に追います。 幼少期から強い影響を受け続けているという手塚治虫や、月代のBLを描くきっかけとなった三谷幸喜脚本の『新選組!』、江戸文化への入口であり、紗久楽の憧れである杉浦日向子といった作家や作品について触れるだけではなく、BLというジャンルやセクシュアルマイノリティへの思い、江戸時代をはじめ時代劇を今描くことの意味についても明かしています。加えて、『百と卍』後の展望についても語っています。 インタビュアーはBLに造詣が深いライターの山本文子が担当。山本の質問により、漫画家・紗久楽の思考や姿勢に深く触れられる内容となっています。装画は紗久楽の描き下ろし、デザインは川名潤が担当しています。
  • ほんとうのことは誰にも言いたくない

    ほんとうのことは誰にも言いたくない

    小説・文芸

    4.4
    1巻1,980円 (税込)
    わかりあえない。それでも 『くいもの処 明楽』から『違国日記』まで、ヤマシタトモコ全編語り下ろしインタビュー本 全コミックスを作者自身が振り返るのみならず、幼少期や学生時代、同人活動、デビュー前夜など漫画家へと至る歩みを述懐 変わらないもの/変わっていくもの、社会に向ける眼差し、物語の核にある思い……20時間以上にわたる取材から浮かび上がるヤマシタトモコの現在―― BL誌、青年誌、女性誌とさまざまな媒体で多種多様な人たちの「名前のつけられない」関係を描いてきた漫画家ヤマシタトモコ。全編語り下ろしとなる本書は、幼い頃から「フィクション」に惹かれてきた彼女が、自身の全コミックスについて語るのみならず、幼少期や学生時代、同人活動時代、雑誌への投稿を行っていた時期など、漫画家へと至る歩みも振り返る内容となっています。 20時間以上におよぶ取材では、代表作である『違国日記』や『さんかく窓の外側は夜』はもちろん、商業デビュー作の『くいもの処 明楽』、『このマンガがすごい!2011』オンナ編で1位、2位をそれぞれ獲得した『HER』『ドントクライ、ガール♥』、年に5冊も刊行していたBLコミックスなどを現在の視点から述懐する中で、社会に向ける眼差しや物語の核にある思いなど、作り手としての姿勢が立ち上がってきます。また、影響を受けた作家や作品、作品の発想源となった音楽、そして『違国日記』が完結したあとのことも述べられています。 インタビュアーはBLに造詣が深く、これまでにヤマシタへの取材や登壇イベントの司会を多数行っているライターの山本文子が担当。デビュー単行本刊行時から取材を行ってきた山本の質問によって、ヤマシタの軌跡が生き生きと浮かび上がってきます。 装画はヤマシタの描き下ろし。デザインは『違国日記』でもタッグを組んでいる川名潤が担当しています。
  • 仕事でも、仕事じゃなくても

    仕事でも、仕事じゃなくても

    小説・文芸

    4.1
    1巻1,980円 (税込)
    全編語り下ろし、漫画家よしながふみ初のインタビュー本! 20時間超のインタビューを通して語られる、『大奥』『何食べ』へと至る幼少期からの歩みと一貫した仕事への思い、日々の生活での気づき、家族という集団に向けるまなざし、これからの展望、そして愛してやまない漫画について…… 2020年末に完結した『大奥』が第42回日本SF大賞に輝くなど国内外で高く評価され、現在も連載中の『きのう何食べた?』では、ドラマ化・映画化の追い風を受け新たなファンを獲得し続けている漫画家よしながふみが、自身の歩みや自作の制作背景、愛してやまない漫画について語り尽くします。 本書は20時間超におよぶインタビューによって構成されており、『大奥』や『きのう何食べた?』はもちろん、商業デビュー作の『月とサンダル』、初めてBL誌以外で連載された『こどもの体温』、「月9」ドラマの原作となった『西洋骨董洋菓子店』、さまざまな女性たちを描いた『愛すべき娘たち』など単行本化された全作品について、よしながが自身の仕事観を交えながら語っています。さらに、幼少期の思い出、小学校、中学校時代に影響を受けた漫画、高校で所属していた漫研でのエピソード、大学時代の同人活動のことなど、プロデビュー前の話もたっぷりと収録。また『大奥』が完結したあとの、これからの展望も述べられています。 インタビューはBLに造詣が深く、これまでに何度もよしながへの取材経験のあるライターの山本文子が担当。山本のキレがありつつも慈愛に満ちたサポートによってオリジナルの思考や姿勢が照らし出され、よしながふみを堪能できる 1冊となっています。 カバー装画はよしながふみ描き下ろしです!

ユーザーレビュー

  • ほんとうのことは誰にも言いたくない

    Posted by ブクログ

    正直、異国日記しか読んだことはないのだけれども。
    あの作品は僕がうっすら考えている色んな思い、感情だったりを掬ってくれるもので、読んでいて心地良かったことを思い出す。

    10代の語彙が足りなくて強い言葉になってしまうこと、そしてその裏には色んな気持ちが渦巻いていること。
    そして大人には子どもの前では見せられないけど、伝えたい気持ちもあって、それぞれが距離感を不器用に掴み取りながら言葉を紡いでいく。
    僕は時間がかかってもこういった作業がなされる場所が好きなのかもしれない。
    それは飲み屋だったり、本屋だったり、カフェだったり。

    0
    2026年08月11日
  • ほんとうのことは誰にも言いたくない

    Posted by ブクログ

    『作品によっては私自身にとって特別な意味をちょっと持っていたりするものもありますが、そのことは作品そのものには意味をもたらさないですし長編だろうと短い読切だろうと、自分が描きたいことはだいたい描けたから全部受け取ってくれくらいの気持ちで世に送り出しています』―『プロローグ 岸に残る者と夜明けに向かう人』

    ヤマシタトモコが語る本をもう一冊。こちらは「違国日記」後に語ったロングインタビューをまとめたもの。やっぱりこの人の価値観のようなものが気に入っていると再確認。人は判り合えると簡単に総括しない、とは言え諦めている訳ではない。しかしそれを語る時には肯定と否定が逆になり、人とは解り合えるかも知れない、けれどやっぱりそれは幻想に過ぎない、となる。完全な諦観ではないものの、其処は彼となく冷めた気持ちがどこかにある。けれど分かってもらえないことに対する沸々とした怒りの感情がその諦めの底には存在する。それは次の引用の中の言葉使いにも表れる(などと解ったようなことを言うとこの作家に怒られそうではあるけれど)。

    『槙生の詩が登場する最終回でさえ、私は世の中の在り様を怒りながら描いていたんですね。もちろん、その怒りをそのまま出しはしませんので、私が感じている怒りが伝わらない読者の方もいます。あるいは、私の怒りを感じとったうえで腫れ物に触るような扱いをする方も。ただ、それはそれで捉え方ですから』―『プロローグ 岸に残る者と夜明けに向かう人』

    長い長いインタビューの中で、しばしば家族という言葉の周りで思考が踊っている。インタビューの中で繰り返し言及され、次の引用の中でも語られているように、家族というまとまりを無条件に武装解除の前提としたくない気持ちがどうやらこの作家にはあるらしい。そんなことを考えたりすると、直ぐに「違国日記」の中の父親像と作家の父親に対する思いを重ねて見たくなったり、作家自身の母親との関係性を作品の中の母娘の関係性を通して見てみようとしてしまうが、そうではない、と作家は言下に否定する。もちろん、作家自身の体験や価値観やトラウマのようなものが作品の底辺にあったとしても、と断った上で。それはそうだろうと思いつつ、幾つかの作品に共通する家族観のようなものがあるとも思うし、それが作品を生み出す原動力の一つにはなっているのではないかとも思ったり。

    『家族だからという言葉と、そのあとに続く言葉を何も知らず直結はできない。そんなことをしたら、家族という繋がりの中でひどい目に遭っている人のことを無視することになってしまう。その怒りはずっとあったけれど、この話を描いて余計に気持ちが強くなった気がします。鈍くならないよう自戒を込めて描いたのかもしれないです』―『第4章 転んでも立ち上がる少女たち』

    だからと言って作家が家族に対して否定的な感情を持っているという訳ではもちろんないだろうけれど。

    『それと、インタビューをしてくださる媒体や相手によっては、聞きたいことが明確にありすぎるときがあって、私に聞きたいというより言わせたい内容がすでにあるような気配がすると、それをどうにか避けようとして不毛な攻防が始まるので(笑)。そうすることで、自分がそのときに考えていたことが強化されてしまうのが嫌なんですよね』―『エピローグ 変わらないテーマとぼーっとする才能』

    自身の思考に対する未確定な感覚を大事にする、というところが、恐らく自分がこの作家に惹かれる最大の要因なのかと思う。自分の考えを過信しない、ということ。それは考えている内容の精度の問題ではなくて、どうやってその考えを抱くに至ったかをきちんと見極めたいとの思いにも繋がる志向。もちろん、全てが自意識の下で決定されている訳ではないし、一々前提条件を吟味しながら決定している訳でもないと理解した上で、それでもどうしてそんなことを自分が無意識の内に考えたのか、思ったのか。ある価値観を未確定のままにしておいて考えることはできない、というようなことを自問自答する。そしてその思考の先にあるであろう本のタイトル「ほんとうのことは誰にも言いたくない」。そんな作家の態度に魅せられる。

    0
    2025年11月20日
  • 仕事でも、仕事じゃなくても

    Posted by ブクログ

    一年前(?!)に買ったまま積読していてやっと読み終えた。よしなが先生は直接お会いしてもきっと魅力的な方なんだろうなと思う内容で面白かった。これからも健康第一で素敵な漫画を描き続けてほしい!

    1
    2023年09月21日
  • 仕事でも、仕事じゃなくても

    Posted by ブクログ

    よしながふみの愛読者なら表紙からしてキュンキュンきてしまうこと間違いなしの丸ごと一冊よしながふみロングインタビュー。よくぞ企画してくれました。「あとがき」によれば最初は対談集が企画されていたということだが、途中でインタビュー本に変わったとのこと。編集者様、慧眼です。対談よりインタビュー本のほうが断然良いです。ありがとうございます。
    生い立ちから連載中の「きのう何食べた?」まで時系列に沿って語り尽くされているのだが、なんといってもその時々に何を読んでいたかが惜しみなく列挙されていて目が釘付けであった。
    ブリア=サヴァランの言を待つまでもなく、食が人を表すというのは普遍的に言われることであり、その作品の中で「食」を描写することに意識的なよしながふみはもちろんそのことを承知しているであろう。そして何を読んできたかというのはその人を構成する「食」以上の秘密の部分であり、こちらもまた彼女は十分承知しているに違いない。それを敢えてのこれだけの大放出。ありがとうございます(感涙とともに本稿中二度目の感謝)。
    何しろ生い立ちの部分が面白かったのである。有名な話なのかもしれないが彼女の漫画歴が「ベルばら」に始まっていたことを私はここで初めて知った。さらに、雑誌連載よりも単行本派だったところとか、白泉社からウィングスへの流れとか、知れば知るほど「生き別れた魂の姉妹がここに!」と思ってしまって大興奮した。
    でも落ち着いてみれば、日本中に私と同じように魂の姉妹と感じる人がいっぱいいるからこそのこの人気でもあるのかもしれない。何しろ人口の多い世代であるので、割合が少なくても数にすれば結構いそうだし。
    しかし魂の姉妹ではなくてもよしながふみの素晴らしさはもちろん通じる。漫画評論的に読むのが王道かとは思うが、例えば漫画に特に興味がない人でも、一流の仕事人の考え方を知るという視点からだけでもこの本は十分価値がある。あるいはフェミニズム的な視点で読んでも得るところは大きいであろう。良作は重層的な読み方を許すものなのである。
    そして、インタビューされる人に対する知識と尊敬を持っている人が適切に行うと、インタビューとはこんなに優れたものになるというお手本としても素晴らしい。なぜか著者としてはクレジットされていないのだが、聞き手の山本文子さん、編集協力の飯田孝さん、大変な労作、ありがとうございました(三度目)。

    0
    2023年07月24日
  • 仕事でも、仕事じゃなくても

    匿名

    購入済み

    よしながふみさんのインタビュー本。
    幼少期から今までの読んできたマンガ遍歴や所々小説、アニメの話も織り交ぜ、著者の各作品の裏話やお思いも盛り沢山。
    読み応え十分な良書。

    0
    2023年06月18日

新規会員限定 70%OFFクーポン 今すぐGET