『ガンダム』の物語では「宇宙世紀00XX」というような年号が設定され、最初期の「0079」の後、何年か後という物語も多く登場している。本作は「0094」ということで展開している物語だが、「そういう角度から!?」と少しだけ驚かされ、そして興味深い物語が展開しようとしている。
最初のアニメで描かれるのは
...続きを読む、後に「一年戦争」と呼ばれる「0079」の戦乱だ。ジオンの偵察隊は、或るコロニーの宇宙港に寄港中である連邦の宇宙艦が新兵器のモビルスーツを搭載していることを知って攻撃を加える。その急襲による戦禍で、寄港中の<ホワイトベース>の乗員に死傷者が多数発生し、加えて避難した住民を収容することにもなった。避難した人達の中、若者達は<ホワイトベース>を運用することを手伝うようになっていく。そんな中に“ガンダム”の搭乗員になるアムロも在った。更に、戦禍で孤児となった未だ幼い子ども達が在り、<ホワイトベース>に乗込んで、戦禍の日々を若者達と過ごすことになる。
この<ホワイトベース>の子ども達の1人、キッカは「0094」にはライターまたは作家を死亡する大学生になっていた。本作は、「一年戦争」の撃墜王として知られたアムロが、『逆襲のシャア』に描かれた出来事で「作戦行動中行方不明」となったものの、“英雄”として顕彰されるということになろうとしていた中、想い出と複雑な想いが在るアムロに関することを綴ってみることを思い立つ。
キッカは<ホワイトベース>に乗込んでいたフラウの養女になって、フラウが結婚したハヤトの姓を名乗るようになり、「キッカ・コバヤシ」と名乗っている。このキッカが複雑な想いを胸に、アムロを知る人達の証言を集めようと動き始める。
なかなかに面白い!!