作品一覧

  • 逆説の論理

    逆説の論理

    ビジネス・実用

    -
    1巻379円 (税込)
    日本人自身が否定し忘れ去ってきた独特の思考方法や生活様式の中にこそ、不確実、不連続な時代を生き抜くためのすばらしい英知が秘められているのだ。――「乱暴狼藉のすすめ」「見栄のすすめ」「ぜいたくのすすめ」など、現代人の常識に大胆に挑戦し、日本人の知恵を再発掘、再評価することによって、これからの困難な時代の行動基準を提示する注目の書。
  • 氷雪の時代 日本生き残りの論理

    氷雪の時代 日本生き残りの論理

    ビジネス・実用

    -
    1巻430円 (税込)
    貿易黒字の増大とともにますます厳しくなる対日批判……。氷雪化する国際関係の中で、日本はどのように生きのびていけばよいのか。本書は、西洋史研究の権威である著者が、歴史・文化・宗教の比較によって、日本人の外国認識の誤りと、欧米諸国との相互理解の欠如の要因を鋭く指摘し、日本再生への条件を示した警世の書である。
  • よみがえれ、バサラの精神 今、何が、日本人には必要なのか?

    よみがえれ、バサラの精神 今、何が、日本人には必要なのか?

    ビジネス・実用

    -
    1巻440円 (税込)
    古典的名画の落札、外国企業の相次ぐ買収など。「世界一の金持ち国家・日本」を象徴する事例には事欠かない。しかし、それは本当の“豊かさ”なのか? 現代日本の社会・文化の諸相に光を当てると、そこには“たかり・狭量・矮小”ともいえる退嬰的精神が見え隠れする。本書は、21世紀の日本がさらに発展し、真の豊かさを築くためには、常軌を逸した一層の進取の気概と器量、すなわち、バサラの精神こそが必要と説く、本格的評論集である。
  • 日本的権威の論理 日本のリーダー像とその危機

    日本的権威の論理 日本のリーダー像とその危機

    ビジネス・実用

    -
    1巻469円 (税込)
    戦後日本の繁栄をもたらした日本人の勤労精神は、昨今、急速に薄れつつある。このままでは日本の前途は決して楽観できるものではなく、今こそ、新たな価値体系の樹立が急務である――。本書はこうした基本的問題意識から、戦後社会をリードした政治家・財界人・官僚・マスコミなどの指導層たちの「功罪」を直視することにより、これからの時代に求められる新しい指導者像を探った著者渾身の本格的評論集である。
  • 歴史小説の読み方

    歴史小説の読み方

    小説・文芸

    -
    1巻469円 (税込)
    激動の時代を生き抜くための知恵、人生の指針を求めて、人は歴史を振り返る。そして、その絶好のテキストともいうべきものが、すぐれた歴史小説である。本書は、司馬遼太郎、海音寺潮五郎、新田次郎、子母沢寛、吉川英治という五人の巨匠とその作品を取り上げ、歴史小説をいかに読み、いかに愉しむかをあますところなく説き明かす。歴史ファンのみならず、現代人必読の一冊である。
  • 歴史に学ぶ「生きがい」の研究

    歴史に学ぶ「生きがい」の研究

    ビジネス・実用

    -
    1巻489円 (税込)
    戦後、日本人は物質的豊かさに生き甲斐を求め、その達成のもとに幸福が得られるものと信じていた。しかし、現在、未曾有の繁栄の中にいながらも、生きる充実感をつかめぬ人々がいる。本書は、史上の人物の生きざまや、映画・文学の世界を通して、生き甲斐のありかを丹念に発掘してゆく。人生の本質とは何か、また、幸福を得る精神の持ち方を明快に語る雄渾な人生論集。
  • 名将にみる生き方の極意 自覚の持ち方・覚悟の決め方

    名将にみる生き方の極意 自覚の持ち方・覚悟の決め方

    ビジネス・実用

    -
    1巻530円 (税込)
    人間性のもっとも根源的な本質は、動乱期に顕著に現れる。本書は、日本人が歴史上もっとも自由にその人間性を発揮し、競争し、日本を発展させていった戦国時代の名将たちを中心に、その決断と行動から指導者のあるべき姿を追求したものである。その意味で本書は単なる成功のハウツー書でもなく、人生の修業書でもない。「人間とは何か?」を考えるうえで必読の書なのである。
  • 歴史に学ぶライバルの研究

    歴史に学ぶライバルの研究

    小説・文芸

    -
    1巻579円 (税込)
    人の世は良くも悪しくも競争の世界である。「独断専行型の天智天皇VS人心懐柔型の天武天皇」「政治家・頼朝VS戦術家・義経」「信長に仕えた芸人・秀吉VS教養人・光秀」「人望家の西郷VS合理主義者の大久保」……。熾烈を極めたライバルたちの競争の歴史は、われわれにとって第一級のケーススタディとなっている。座談の名手が巨大なライバル8組を俎上に、その人間像を浮き彫りにする。
  • 歴史家の心眼

    歴史家の心眼

    ビジネス・実用

    -
    1巻599円 (税込)
    私たち人間が生きるということは、その時代を築いてゆくということだけでなく、歴史の中に存在しているという意味がある。その歴史にいかなる知恵を求め、自身の教訓となしてゆくかを世の先達たちは、繰り返してきた。社会が混乱に悩む現代こそ、再び、歴史に学ぶ時である。本書では、常に歴史家として時代を見つめ、メッセージを発してきた著者の晩年の作品を集成する。日本人必読の評論集。内容は、著者による最後の長編評論となった、「ルネサンスの読み方」を始め、「バサラの化身――織田信長」、「秀吉を天下人へと駆け登らせた五人の凄腕」、「乱世の勝者と敗者を分けるもの」、「『義』に生きて『花』を咲かせる――毛利勝永」、「これを以って『創業者型人材』という――伊達政宗」、「『騎上の眼』で日本の将来を考えた男――坂本龍馬」、「『日本のビスマルク』がめざしたもの――大久保利通」、「花は桜木、人は武士」、「なぜ今、歴史小説なのか」……など、好編が満載。
  • 新選 日本人の忘れもの

    新選 日本人の忘れもの

    ビジネス・実用

    -
    1巻599円 (税込)
    日本人が未だかつて経験したことのない、長く深刻な不況。国民の購買意欲は冷え切り、回復の兆しさえ見えてこない。構造改革を旗印に歩み出した小泉内閣の改革はいっこうに進まないどころか、政・官・財の癒着が内閣の足元を脅かしている状態だ。一方、金融機関の不倒神話は完全に崩れ、有名企業が消費者を欺いていたことも明るみになり、国民の不信感は募るばかりだ。日本人は、なぜこのような体たらくを演じる国民になってしまったのだろうか。本書に収められている批評の多くは、昭和四十年代後半から五十年代半ばにかけて発表されたものであるが、著者は経済成長優先の反面、「日本的叡知」が失われつつあった時代にやがて現在のような事態が到来することを見事に予測していた。物質的には豊かである一方、精神的な貧困により迷走を続ける日本。今こそ著者のいう「日本的叡知」を取り戻すところに、この事態を打開する糸口が見出せるのではないだろうか。
  • 新選 リーダーの条件

    新選 リーダーの条件

    ビジネス・実用

    -
    1巻640円 (税込)
    空海、世阿弥、秀吉、本阿弥光悦……闊達な創造性に富んだアウトサイダーこそ、混迷を切り開く次代のリーダーにふさわしい。歴史の転換期を迎えたいま、日本の近代化を支えてきた“秀才型リーダー”はもういらない。崩れ行く日本を救える真の人材、真のリーダーシップとは何か。日本人の精神、歴史、文化など、著者独自の幅広い視点から、いま日本が求めるリーダーの条件を明らかにする。
  • 日本人材論 指導者の条件

    日本人材論 指導者の条件

    小説・文芸

    -
    1巻660円 (税込)
    いま求められる真のリーダー像とは何か? 国際化時代、いま求められる真の人材、リーダーとは? その条件を日本的風土の中に探る! ーー「近代」は既に権威を失墜し、リーダーは総じて矮小化した。もはや日本の近代化を支えた、いわゆる「秀才タイプ」では務まらなくなっている。厳しい国際的環境の中で、日本が生き抜くための真の人材、求められる指導者とは? その条件を日本的体質、風土の中に探って、新しいビジネスマンたるべき人々に贈る。
  • 歴史を変えた決断の瞬間

    歴史を変えた決断の瞬間

    ビジネス・実用

    3.0
    1巻679円 (税込)
    人の一生に何度か人生を決定付ける瞬間があるように、一国の歴史にもその国の命運を左右する決定的瞬間がある。本書は、今日の日本の根本的特徴を規定した歴史的条件、そしてそれを演じた人物の決定的役割について、解き明かしたものである。日本の決定的瞬間は、九つの時代の十人の決断に到達すると著者は結論する。それらの人物とは製鉄業で戦後日本のあり方を変えた元川崎製鉄社長西山弥太郎、五度陸相を務めた軍人宇垣一成、欧米列強の征服から日本を守った行動的知識人勝海舟、廻船業で近代社会を拓いた高田屋嘉兵衛、元禄を代表する芸術家尾形光琳、嫉妬から結果として閉塞日本を作った北政所、唯物合理主義者織田信長、バサラの徒佐々木道誉・高師直、初の武家政権を築いた平清盛、以上の十人であり、現代から遡る形で解説する。政治、経済、文化史といった幅広い知識と深い人間洞察力、さらには世界史の巨視的な見地から決定的瞬間を考察した名著。
  • 合理主義 ヨーロッパと日本

    合理主義 ヨーロッパと日本

    ビジネス・実用

    -
    1巻679円 (税込)
    『アーロン収容所』(中公新書)、『日本人の意識構造』(講談社現代新書)など、日本の論壇史に残る名著を著し、冷静かつ鋭い批評眼で、日本および日本人に、含蓄深いメッセージを発し続けた、会田雄次氏。1997年に亡くなるまで、そのとぎすまされた視線は、衰えることを知らなかった。本書『合理主義』は、1966年、氏が盛んな活動にさらなる円熟味を加えつつあった50歳の頃にまとめられた、示唆に富む一冊である。ヨーロッパが世界を制覇できた理由は何か。アジアにおいて、日本だけが、ヨーロッパに対抗できたのはなぜか。本書では、その鍵を「合理主義」に見、その発生の土壌と歴史的展開を、風土的条件や自然観の差、農業・牧畜業・商業などにおける価値観の違い、支配体制のあり方など、多くの比較史的視点からわかりやすく説き明かして行く。歳月を経ても未だ古びた感は無く、さらに今後の日本を考える上で必読のユニークな文明論である。
  • アーロン収容所 改版 西欧ヒューマニズムの限界

    アーロン収容所 改版 西欧ヒューマニズムの限界

    小説・文芸

    4.5
    1巻858円 (税込)
    英軍は、なぜ日本軍捕虜に家畜同様の食物を与えて平然としていられるのか。女性兵士は、なぜ捕虜の面前で全裸のまま平然としていられるのか。ビルマ英軍収容所で強制労働の日々を送った歴史家の鋭利な筆はたえず読者を驚かせ、微苦笑させつつ西欧という怪物の正体を暴露してゆく。激しい怒りとユーモアの見事な結合がここにある。強烈な事実のもつ説得力の前に、私たちの西欧観は再出発を余儀なくされるだろう。
  • 世界の歴史〈1〉人類の誕生

    世界の歴史

    ビジネス・実用

    4.0
    1~24巻880~990円 (税込)
    二本足で立った裸のサル! 人類誕生の秘密から社会を形成し、文明を築くにいたる足跡を、大胆な仮説と明晰な論理、そして独自の研究方法で解明してゆく。京都大学・今西グループが放った名著中の名著。

ユーザーレビュー

  • アーロン収容所 改版 西欧ヒューマニズムの限界

    Posted by ブクログ

    日本軍敗残兵がビルマにて英国軍捕虜となった著者の実体験をもとに、人種差別に根ざしている思考をつまびらかにしている名著と思います。これらの考え方を知ることで、世界近代史、国際関係、異文化コミュニケーションの理解に大変役立つと思う。

    0
    2026年07月15日
  • アーロン収容所 改版 西欧ヒューマニズムの限界

    Posted by ブクログ

    戦後直後のビルマのアーロン収容所での話。
    当時のイギリス人の日本人収容兵に対する差別的な意識、対応がはっきりと書かれている。根底にある歴史や生活の違いの考察も興味深い。
    また、ビルマ人の様子、インド人の様子、その考え方の背景など、大変おもしろい。

    0
    2026年03月25日
  • アーロン収容所 改版 西欧ヒューマニズムの限界

    Posted by ブクログ

    アジア•太平洋戦争に負けた日本は、各国に散らばった兵士たちが日本に帰国することが出来ず、現地でそのまま捕虜(既に戦争には負けているから敗残兵として収容された)となり、何年も労働に従事した。中でも終戦間際にソ連軍が大挙押し寄せた満州方面では、57万人以上がシベリアや中央アジアに連れ去られ、戦後何年も抑留されたシベリア抑留は有名だ。本書はビルマ方面で戦った兵士がやがて現地で降伏し、アーロン収容所に収監されるまで、そしてアーロン収容所内での生活や労働について、実際にそれを体験し、後に歴史学者として名を馳せた会田雄次氏の体験記である。ビルマ方面ではもう一つコカイン収容所というものも存在していたが、インパール作戦に参加して、撤退戦を繰り広げていた日本兵が終戦と共に、それら収容所に収監され、戦後長期に渡り日本への帰国は許されなかった。
    本書は日本兵を収容し労働に供させた張本人としてのイギリス軍、そしてインド兵、ビルマ兵が支配する側の人間、そして敗残兵としての日本人は支配される側の人間だ。この中では白人は勿論イギリス人だけであり、本書の内容から、当時の白人社会が、彼ら以外の有色人種に対して抱いていたイメージや扱いが、如何に酷いものであったか理解することができる。今日のアメリカ社会やヨーロッパ社会においても人種差別は根深く残っていると言われるが、当時は戦争で互いが憎しみに溢れた血みどろの戦いを強いられていたとは言え、自分たち白人以外を家畜同様の「生物」としてしか見ていなかった白人至上主義が垣間見れる。彼らにとってはインド人もビルマ人も、勿論日本人さえも同じ人以外の存在にしか映らなかったのであろう。更にはイギリス人が得意とする「分断して統治する」を地でいくような、イギリス人以外を分断して互いに争わせるという手法を採る。勿論最底辺には日本人が置かれた。従って、筆者が最悪な国民として、長期にわたって恨みを抱く様な熾烈で過酷な扱い(特に精神面に於いて)を受け続けることになる。食事の待遇の悪さを訴えた日本人に対して、イギリス人が真顔で「日本軍に支給している米は、当ビルマにおいて、家畜用飼料として使用し、なんら害なきもの」と言うシーンは正に、恨みやいじめではなく、彼らの常識がそうであった事をよく表している。
    本書は戦争終結後に各地に散らばって捕虜生活を送った日本人のほんの一部分を切り取ったものに過ぎないが、各国で同じ様に扱われていたのはその後の復員兵の話からも伝わってくる。シベリアはその中でも最も過酷な状況であったと思われるが、ロシア人、イギリス人、そしてオランダ人など白人種が如何に有色人種を劣等扱いしていたか、それら捕虜の記した書籍から多く伝わってくる。紳士で騎士道精神に溢れるイギリス人、というイメージが一気に崩れ去っていくが、先ずはそうした状況に至った戦争自体の経緯や原因を追究する事を考えなければならない。そして更に深い問題である人種差別について、世界からどの様にして根絶するか、より大きなテーマに拡げて考えていくきっかけにしたい。
    未だアメリカ社会には根深い差別が残っていると言う。白人黒人など様々な人種が存在するアメリカという国家の国民を分断させ、移民者を排除する政策を採るトランプ。多様性を否定し選民思想かの如くアメリカファーストを声高に叫ぶ。やはり根底には人種差別的な考え方を持ち合わせているのかもしれない。アーロン収容所に君臨するイギリス人。アメリカと源流を同じくする民族。そしてフランスやオランダと共にアジアの各国を植民地としアジア人から搾取する事を当然とした社会。彼ら白人の根底にある考え方について垣間見た様で恐ろしくなる。だが歴史の中にはこうした信じ難い事実があった事を知る事は重要だ。

    0
    2025年06月23日
  • アーロン収容所 改版 西欧ヒューマニズムの限界

    Posted by ブクログ

    なんとも言えない。多面的で変化するものであることが人間であるといったことだろうか。真に共感はし得ない心が描写されていた。

    0
    2025年03月06日
  • アーロン収容所 改版 西欧ヒューマニズムの限界

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    記録・実話として大変貴重な、価値のある本です。
    本書は色々な人の本で引用されていましたので、以前から読んでおかなくてはいけない本だと思っていました。
    聞きしに勝る、想像を絶するというか、これが日本人に対するイギリス系の人間達の本性なのだと思わされました。
    捕虜体験により、それまで日本で接していたイギリス人たちとはおよそ異なる、「イギリス人の正体」「イギリス人オーストラリア人の陰湿で残虐残忍な正体」をはっきりと見た体験の記録を残してくれています。

    表面は甚だ合理的で、非難に対してはうまく言い抜けできるようになっていた。しかもあくまでも冷静で「逆上」することなく冷酷に落ち着き払って行なっていた。
    人間が人間に対する最も残忍な行為。

    イギリス人の日本人ビルマ人インド人たちに「人間以下」の動物として見下して対する傲慢な態度の実話の数々。
    イギリス人オーストラリア人ニュージーランド人、白人のイギリス系は根本的に今でも大して変わらないでしょう。

    収容所長のイギリス人中尉がビルマ人売春婦を何人も自分の居室に集め全裸にさせ、とても書くことのできないいろいろな動作をさせて楽しんでいた様子を見て、英文学をやっていた「英国の教養」を信奉していた学徒出身の日本人少尉は大変なショックを受けた。
    イギリス人は男女共に大小の用便中でも部屋に入っていっても平気であった。

    女兵士が掃除のお礼に、たまにタバコを一本か二本床の上に放って顎で拾えとしゃくる。

    女共は足で指図する。

    部屋に入ると一人の女が全裸で鏡の前に立って髪をすいていた。後ろを振り向いたが何事もなかったように髪をすき終え下着をつけ、そのまま何事もなかったように台に横になりタバコを吸い始めた。

    イギリス人達の東洋人に対する「人間扱い」しない絶対的な優越感の態度は空気を吸うようになだらかな全く自然なものだった。

    真正面からいじめてくるのではないそういった英軍の様々な態度に対し極度の反感を感じた。
    今日でも、思い出してくると私は激しい感情に駆られる。「万万が一,再び英国と戦うことがあったら,女でも子供でも,赤ん坊でも,哀願しようが,泣こううが、一寸きざみ五分きざみ切り刻んでやる」という当時の気持ちがまざまざとよみがえってくる。

    以下の会田さんの指摘はかなり重要です
    P60~
    若い軍曹は、若いビルマ人の死体を確認するのに、うつ伏せの死体を、靴の先で激しく蹴り上げるように死体を持ち上げる、ビルマ人の首の骨がガクンと折れる。泥まみれの生気のない顔を見て「フィニッシュ」とつぶやいた。
    人間ではなくネズミ一匹の死としか見ないまったく冷静で事務的であった。

    オーストラリア兵は特に程度が悪かった。
    額でタバコの火を消されたり、靴先で散々顎を蹴り上げられたり、跪かせて足掛け台の代わりに足をのせ、1時間も辛抱させられたり、怒鳴られ、跪かさせられて、口を開けさせられ、顔にションベンをかけられた。

    P70
    飢えに苦しんでいる170人の鉄道隊の人たちを、わざと病原菌があるカニを食べさせ、赤痢にやられ血便を出し血反吐を吐いて、水を飲みに行き、水の中へうつ伏せして死ぬ。
    看視のイギリス兵は皆が死に絶えるまで岸から双眼鏡で毎日観察していた。全部死んだのを見届けて、「日本兵は衛生観念不足で自制心も乏しく英軍の度重なる警告にもかかわらず生蟹を捕食し疫病にかかって全滅した。誠に遺憾である」と上司に報告した。

    P.76
    あだ名がハゲタカの見事な鷲鼻の、傲慢、陰険、着実、冷静でイギリス下士官の典型のような男。
    無類の女好きで復讐欲に燃えたサディスティックな目が私に今でも焼き付いている。
    毎晩ビルマ人の女を宿舎に引き入れて、ときには2、3人を連れ込んでキャーキャー大騒ぎし、男女の交わりを電灯も消さず終始演じて見せるのである。とてもしつこく、ニヤニヤして動作を止めないこの男の曲がり鼻と落ちくぼんで、青くギラギラ光る目はまさに畜生を思わせた。
    それを見せつけられる私達は吐き気のような嫌悪感と屈辱感を持たされる。

    「イギリス人を全部この地上から消してしまったら、世界中がどんなにすっきりするだろう」私は、つくづく心からそう思い、そう考えた。

    戦前にイギリス人教授に学んでラングーン大学英文科を出たビルマ人にあった。シェイクスピアに関する卒業論文を書きカンタベリー物語も読んだ、面白かったと言う。敬意を表してその本を見せてくれと言ったら、大得意で貸してくれた。本は絵入りのカンタベリー物語、シェイクスピア劇物語なので、戦前の日本の中学2、3年程度のものである。しかしそのビルマ人はそれが本物だと思っていた。イギリス人はこの程度にしかビルマ人やインド人を評価していなかったのである。

    イギリス兵の文章は誤字だらけ、でたらめなのが大部分であった。
    算術のできないイギリス兵。オーストラリア兵には10以上の計算ができないと思われる連中が大勢いた。


    日本人論も書かれています

    私たちには自分を大日本帝国そのものだと考える気概はなかった。自分の約束を守ろうという一徹さ。
    日本軍の命令には絶対服従というのは、「長いものには巻かれろ、戦いは誰かがやってくれる。」という心理の基礎の上に立っている。その長いものが正義の具体像でない限り拒否するというのがイギリス人。

    私たちの精神的な気概、例えばイギリス兵に対する態度や民族的自覚などは残念ながら情けない限りであった。個人としてはよくても群衆となると手に負えぬバカなことをする。私たち日本人はただ権力者への迎合とものまねと集合的行動と器用さだけで生きていく運命を持っているのだろうか。

    イギリス軍がインド兵・ビルマ兵に配った文章に
    「諸君がやがて見る日本人は実に醜悪である。目は細く小さく、頬骨が突き出し、口はひどい出っ歯、鼻は低く潰れている。足が短くガニ股で、背は曲がり腹は突き出ている。彼らはこの醜さと、それゆえに軽蔑されることを知っているのだ。彼等の性格もまた狡猾であり、そのため嫌われることも知っている。」
    実に不愉快だが、ある程度真実をついている。
    ビルマ人の顔立ちは日本人より一般的に良い。
    インド人は体格も骨格も顔立ちも日本人より遥かに立派。
    善良な表情などとても日本人にできるものではない。

    日本人は自分たちの容姿の醜さに劣等感を持ち、しかも過度にそれに敏感になっているのではないか。容姿を気にするなと言うのは、逆に気にしすぎていることの証明ではないだろうか。

    日本では、仏教は仏像の美しさに、キリスト教もマリア像の美しさに惹かれて広まっていった。

    日本と同じ国土が辺境にあると言ってもギリシャ文化の正統性、豊かさ、巨大さは日本とは比較にならない。そこには暗さ、卑屈さ、僻み、いじけといったものが全くない。その理由の一つはギリシャ人が容姿、特に肉体の立派さ、美しさに絶対の自信を持っていたから。そういう自信を示す文献がある。

    インド兵士に、「最後の一人が倒れるまで戦いは続いているのだ。」と言われた。


    ただし本書では、イギリス軍に対し肯定的な体験も書かれています。
    読み書きや計算ができないからといって馬鹿にしてはいけない。彼らは実に責任感が強い。言ったことは必ず守る。

    文系専門のような青白きインテリなど一人もいなかった。
    イギリス士官の動作や態度は実に堂々としたものであった。
    体格は下士官や兵には見事なものは多くはない。貧弱だなと思うような男も少なくなかった。しかし士官達は、老人以外はほとんどが堂々たる体格で私たちを圧倒した。彼等と接した時ほど日本人の体格の惨めさを感じたことはない。 体格だけでなく動作が生き生きとして自信に満ち、しかも敏捷であった。
    彼等は様々な鍛錬を積んできていたのだ。
    彼らの体格は階級制度社会構成をかなり正確に反映しており、同じイギリス人かと思われるほどの差があった。
    常時ならともかく戦時の軍隊は国家の社会秩序をある程度反映するもの。
    市民革命をした市民ブルジョワによる支配は組織や欺瞞教育などではなく、この肉体的な力によったのである。
    だからプロレタリアは団結しなければ勝てなかったのだ。

    日本のように肉体と精神が本来的に別個のもの、教養と体力とは本来的に別物であると言うのは間違い。
    マルクスの見たブルジョワというものの姿は、私たちが観念的に見ている日本のブルジョワなどとはまったく違ったもの。
    ブルジョワとプロレタリアは身体から、ものの考え方から何から何まで隔絶したものなのだ。

    日本人は一般に家畜の屠畜ということに無経験な珍しい民族。
    他のアジア人や、それ以上にヨーロッパ人は慣れている。
    家畜を数多く飼育する、多くの動物を取り扱う管理法と技術が必要となる。
    ヨーロッパ人は多数の家畜の飼育に慣れていた。植民人の使用はその技術を洗練させ、何千という捕虜の大群を十数人の兵士で護送をしていく彼らの姿には、まさに羊や牛の大群を率いていく特殊な感覚と技術を身につけた牧羊者の動作が見られる。

    ヨーロッパ人の動物飼育の感情は、動物を可愛がるのは動物が食料になるから。殺すことと可愛がることとは矛盾しない。 同じ意味で「役に立つ」のである。
    ヨーロッパでは毛皮業者や食肉業者の社会的地位が昔から高かった。
    生物を殺すのを正当化するためにキリスト教が、動物は人間に使われて利用されて食われるために神によって創造されたという教えを作った。
    人間と動物の間に激しい断絶を規定した宗教がキリスト教。
    そして相手がいったん人間でないと決めたら、殺そうが傷つけようが良心の痛みを感じないですむ。「冷静に逆上することなく」相手の動物の人間を殺すことができる。

    P72騎士道とプルターク英雄伝
    卑屈な言葉態度をとった私に対し、将校は、「君は奴隷か。奴隷だったのか」「我々は我々の祖国の行動を正しいと思って戦った。君達も自分の国を正しいと思って戦ったのだろう。負けたらすぐ悪かったと本当に思うほどその信念は足りなかったのか。それともただ主人の命令だったから悪いと知りつつ戦ったのか。負けたらすぐ勝者のご機嫌をとるのか。そういう人は奴隷であって侍ではない。我々は多くの戦友をこのビルマ戦線で失った。私は彼らが奴隷と戦って死んだとは思いたくない。私達は日本の侍たちと戦って勝ったことを誇りとしているのだ。そういう情けないことは言ってくれるな」
    そのときの勝者のご機嫌とりを察知されたことに対する屈辱感というものは何とも言えないものであった。

    たとえ泥棒をしようとも、ヨーロッパ人にはいったん自分がとった重大な行動の責任はどんなことがあってもなくならないとする考え方がある。また一度やり出したことは都合が悪くなっても、いや悪いと思っても断じて曲げない方が立派で男らしいのだ、という考え方も私たちの想像以上に深く根を張っているようである。
    一旦言い出したことは断固として貫くというスパルタ的精神を讃えている。

    いろいろと感じさせられることの多い本でした。
    日本人もいろいろな意味で、世界中で惨めで情けのない、屈辱的な思いを散々させられてきた国・民族の人達とまったく同じです。

    0
    2022年11月12日

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