作品一覧

  • 「黒い雨」訴訟
    4.0
    【第66回JCJ賞受賞!】なぜ、被爆者たちは切り捨てられたのか――。 広島の原爆投下から70年以上を経て、ようやく語られ始めた真実の数々。 「黒い雨」による被ばく問題を記録した、初めてのノンフィクション。 ---------- 原爆投下直後、広島に降った「黒い雨」。 多くの人がその放射線を帯びた雨による深刻な健康被害に苦しめられていながら、「被爆者」と認めて救済する制度はなかった。 雨を浴びた住民らは国に援護を求めて訴訟提起したが、解決までの道のりは長く険しいものだった。 なぜ、国は黒い雨被爆者を切り捨てたのか――。 本書は当事者の歩みをたどるとともに、米軍の被害軽視に追従した国の怠慢、非科学的な態度をあぶり出していく。 戦後70年以上を経て、ようやく語られ始めた真実の数々。 「黒い雨」による被ばく問題、その訴訟の全容を記録した初めてのノンフィクション。 ---------- なぜ、黒い雨被爆者は戦後七五年余りもの間、置き去りにされてきたのか。 そこには、被ばくの影響を訴える声を「切り捨てる」論理があった。 これに疑義を唱え、被ばくを巡る救済のあり方を問うたのが、「黒い雨」訴訟だった。 黒い雨被爆者がなぜ、どのように切り捨てられ、そして何を訴えて援護を勝ち得たのか。 本書は、黒い雨被爆者が「切り捨てられてきた」戦後を記録した、初めてのノンフィクションである。 その記録は長崎で、福島で、そして世界中で今も置き去りにされている放射線による被害者を救う道しるべになると確信している。 (「序章 終わらない戦後」より)
  • 被ばく「封じ込め」の正体 広島・長崎・ビキニ・福島の声から
    4.0
    1巻748円 (税込)
    内部被曝・低線量被曝をめぐる不都合な真実が,被害を封じ込め,心の病の扱いをしてきた.5人のジャーナリストが現場の声を聞き,80年の歴史を辿る.核開発と並行して誕生した国際機関・研究者集団が恐れていたものとは.「誤差」として覆い隠した実態とは.世界の核被害の中に位置づけ直し,分断されてきた被害者をつなぐために.

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ユーザーレビュー

  • 被ばく「封じ込め」の正体 広島・長崎・ビキニ・福島の声から

    Posted by ブクログ

    岩波ブックレットNo.1114です

    今回はなかなか進まない被爆者補償について
    というかそもそも被爆者認定の壁が高須クリニックじゃない高すぎる問題について(今ふざけちゃダメなとき)

    とくに内部被曝を軽く見て、なんとか認定しないようにしている感じ
    学校ではむしろ内部被曝の方がおっかないんだよって教わるんだが…はっきりと数値が出てこないというのもあるけど、国と原子力ムラが総力を挙げて「封じ込め」に動いているという論調

    まぁ、わいは根が素直なので、そう言われるとそうなのかなって思っちゃうのよ
    基本左派なのでね、多少やり過ぎなくらい補償してあげればいいのにって思っちゃうんよな
    他に無駄遣いいっぱい

    0
    2025年11月23日
  • 「黒い雨」訴訟

    Posted by ブクログ

    「黒い雨」という言葉は知っていましたが、初めて詳細を知り、自分の知識の無さが、恥ずかしくなりました。

    0
    2025年09月08日
  • 「黒い雨」訴訟

    Posted by ブクログ

    7月14日午後3時、広島高等裁判所で下された判決は国の敗訴。これは原子爆弾が投下された広島に於いて、投下直後に所謂「黒い雨」を浴びた原告側が、その補償を求めて起こした裁判の二審の結果だ。一審の地裁においても原告の主張を認めた内容となっていたが、それまでの黒い雨が降ったとされる雨域外の住民に対しても被爆者として認めた判決は如何なるものだったのであろうか。本書は毎日新聞記者として黒い雨裁判を追い続けた筆者により、それらの経緯を記した内容となっている。主な争点としては、黒い雨がどこまで降っていたか(雨域)、症状と被曝をどう結びつけるか、の大きく2点となっている。前者においてはそれまで国が線引きした地

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    2025年08月12日
  • 「黒い雨」訴訟

    Posted by ブクログ

    1985年、気象学者の増田善信は、原水禁世界大会の分科会で、黒い雨原爆被害者の会事務局長・村上経行から指摘されて衝撃を受ける。
    「増田さん、原爆の後の雨が、あんなきれいな卵形に降ると思いますか!」
    当時、原爆の黒い雨に打たれたとして原爆手帳が交付されていたのは、宇田雨域と呼ばれる戦後間もない頃に作られた簡便な卵形の域内に限られていた。同じ家族でも、川を隔てた向こうとこちらでは手帳の交付基準が変わる。長女は認定されたが、母親と妹たちは交付されず、母親は原爆症と思われる病で亡くなるということも起きていた。
    増田は「雷雨の様な激しい雨が降る時にこんなきれいにまとまって降ることは稀だ。気象学の常識じゃ

    0
    2024年08月18日

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