作品一覧

  • 古くてあたらしい仕事(新潮文庫)

    古くてあたらしい仕事(新潮文庫)

    小説・文芸

    4.3
    1巻605円 (税込)
    「本をつくり、とどける」ことに真摯に向き合い続けるひとり出版社、夏葉社(なつはしゃ)。従兄の死をきっかけに会社を立ち上げたぼくは、大量生産・大量消費ではないビジネスの在り方を知る。庄野潤三小説撰集を通して出会った家族たち、装丁デザインをお願いした和田誠さん、全国の書店で働く人々。一対一の関係をつないだ先で本は「だれか」の手に届く。その原点と未来を語った、心しみいるエッセイ。(解説・津村記久子)
  • 父と子の絆

    父と子の絆

    ビジネス・実用

    4.1
    1巻1,760円 (税込)
    ひとり出版社・夏葉社を吉祥寺で営み、 著作にもファンの多い島田潤一郎が、 6年前に父となった時から一変した日々の暮らしと 子どもたちへの深い思いを綴るエッセイ。 子育てがしんどいのはぼくたちだけじゃないはずだ―― 不安、挫折、祈り、希望――子どもたちとのかけがえのない日々を忘れないために。 奮闘する親たちの切実な共感を呼ぶ話題書。 「日曜日の昼に、生後七日目の赤ん坊がぼくの家にやってきた。 それから、人生がガラリと変わった」 「泣かないで。ちゃんとまわりを見て。こんにちはと言って。 ありがとうと言って。ぼくたちの心の中には願いしかない。」 ──本書「息子とサツマイモ」より
  • 電車のなかで本を読む

    電車のなかで本を読む

    小説・文芸

    3.9
    1巻1,760円 (税込)
    良いと思うものだけを刊行してきた、ひとり出版社・夏葉社の代表が、これまでに読んできたなかから、自分の体験をまじえつつ、珠玉の49冊を紹介します。著者は、鬱屈としていた20代、すがるように本を読みました。本のなかには、自分と同じように、思い通りにいかない人生にもがいている人がいたり、自分の狭い考えを広げてくれる先達がいました。本書は、高知新聞別刷り「K+(ケープラス)」に連載された選りすぐりの寄稿文を加筆・修正し、さらに書き下ろしを3編加えました。「ぼくは電車のなかでは原則、スマホを見ずに、本を読んでいました。そうすると、だいたい1週間で1冊本が読めて、年間で50冊本が読めました。10年電車で本を読めば500冊もの本が読めます。それは間違いなく、人生を豊かにしてくれます」(著者)。誰かの人生を支える本を作りたいと願う著者が、読書の素晴らしさを伝えます。

ユーザーレビュー

  • 古くてあたらしい仕事(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    従兄の死をきっかけに出版で起業を決意した著者。本書はそんな著者が起業に至るまでの経緯、出版業界の特徴と大手企業との差異を図るための工夫を語る。不況の影響で就職が困難だった著者は、現状の労働や資本主義社会に疑問を抱き、読書で培った考えを本書で赤裸々に語っていく。また、著者は起業の前に正社員として教科書販売の営業を数年こなしたが、そこで得たノウハウを現在の仕事で活かして、大手企業があまり目を向けないニッチなジャンルに主眼を置いた。これにより経営が徐々に安定して、それに伴い人脈が広まった。

    0
    2026年09月26日
  • 古くてあたらしい仕事(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    フリーランスとして働いていると、「しっかり稼ぎたい」という焦りと「自分のやりたいことや価値観を見失いたくない」という思いの間で揺れることがよくあります。

    本の中で描かれている起業時のリアルな思いや期待と不安は、今の自分の心境と近く深く共感しました。効率や規模ばかりが求められがちな時代だからこそ、自分の得意なことやこだわりをブレずに持ち続けることの大切さを教えてもらいました。

    誰のために、何を届けるのか。仕事の原点を改めて教えてもらった気がします。自分の価値観やこだわりを大切にしながら、目の前の仕事一つひとつに向き合っていこうと思えました。

    0
    2026年08月12日
  • 古くてあたらしい仕事(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    私は私の心を撫で下ろして本を読んでいるのかなと思った。


    いつでもお金がそしいが、それだけが目的になってしまえば、仕事はどんどんとだれかに似てくる。
    そうした虚構のフィルターをとおして、悲しみやつらいことを時間をかけて自分なりに理解するのだ。

    本から引用。特に好きだった部分。

    島田さんの仕事に対する考え方が好きだなあと思った。私は出版社を勤めることはないと思うが好きな考え方だった。誰か一人を自分を救える音楽を作りたいなと思った。

    0
    2026年07月08日
  • 古くてあたらしい仕事(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    産休中。
    毎日暇で暇で退屈で、自由に家から出かけられない日々にうんざりしていたけど、この本がそんな気持ちを癒してくれたし、これから始まる新しい日々の中でそっと癒してくれるような時間を心の中に作ってくれたような気がする。

    日々自分の中で何かを作っていくという感覚を大切にしたいと思え、これから産まれてくる命を大切にしたいとより思えた。

    幼少期にかけがえのない思い出を作ってあげたい。

    0
    2026年06月16日
  • 古くてあたらしい仕事(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    GAFAMのような巨大資本の徹底的な包囲網と搾取網からどう逃れるか、ということもそうだけれど、人それぞれ違う幸福の定義のなかで、悪魔的な便利さとともに息苦しくなっていること自体、言われ始めて久しい。そうなのだけれど、状況は一向によくならないし、打開策も見当たらない。

    どうにもお手上げ状態の下で、せめて本を読んで、日々を少しずつ心豊かにすることが数少ない抵抗であろうよ、と思って、新潮社のサイトで又吉直樹さんと対談されているのを見かけて気になり始めた本だった。

    夏葉社という出版社は知らなかった。何気なく本屋で手に取った津村記久子の『ふつうの人が小説家として生活していくには』が、夏葉社の仕事で、島田潤一郎さんの手によるものだと知って嬉しくなった。

    本作の解説を手掛けられた津村記久子さんはもちろん、サニーデイ・サービスも庄野潤三も心の大切なところに居座る存在ということもあるし、本屋やレコード屋はこの社会での数少ない僕の居場所だった。知らない作家、作品、本屋、古本屋がたくさん出てきた。そのどれもが、島田さんの語るものなのだからきっと自分にとっても大切なものになりうると思えた。

    巨大資本の支配には抗いようはないけれど、街の本屋さんに、夏葉社に、そして何より島田さんに、自分が稼ぐことのできた細やかなお金を落として生きるという確固たる楽しみであり、生き方の指針ができた。そして何より、ここで書かれている「働く」という営みの中に宿る大切なものを受け取ったような気持ちになった。

    0
    2026年05月23日

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