市川森一の作品一覧
「市川森一」の「幻日」「TAJOMARU」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「市川森一」の「幻日」「TAJOMARU」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
男性上位の維新後の世において、侍の娘として生まれ、幼いときから『葉隠』を手本として生き抜くには、相当の覚悟と強靭な意思が必要である。それを体現して見せたのは、「伊藤蝶」、通称蝶々さんその人であった。武士道という言葉を聞けば、その顛末が自刃による散華となることは容易に想像できる。本作でもその部分は、そっけないほどに簡潔に書かれている。つまりは、散ることの美しさではなく、散るに至るまでの生き方や自害を判断した心の美しさを描くことが必要なのだということを、『蝶々さん』は教えてくれる。
長崎式結婚――そう呼ばれた体のいい「買春」のためのシステムは、主に結婚という手続きを重視するキリスト教が要求する規
Posted by ブクログ
上巻に引き続き、一気読み。
プッチーニによって「マダムバタフライ」としてオペラ化されている、明治の長崎を舞台にした蝶々さんこと伊東蝶という1人の女性の人生を描いた作品。
蝶が学校に通っていた頃は幸せな毎日だった。
父の形見の学問のすすめを読み、ユリと仲良く、母と2人のババ様と暮らした生活がいかに恵まれていたかが読み進めると強く感じる。
母が将来を見据え、6年後の女学院入学を申し込みに蝶を連れて行ったのがすごい。
オランダ坂で蝶に言った言葉が印象的。この時代に生きた人としてはすごく強い女性だなー。やえさん。
母とみわババ様の死後、しまババ様の痴呆悪化後の蝶はキツい目にあいながらも大事な人た
Posted by ブクログ
市川森一は、たまたまDVDで『淋しいのはお前だけじゃない』(1982年放送のTVドラマ)を見て以来、とても気になる作家になった人で、今夜(2011年11月19日)のNHKで放送のドラマ『蝶々さん 最後の武士の娘』の原作が本書ですが、はたして時代に翻弄された薄幸の女性・蝶々夫人こと伊東蝶を、宮崎あおいがどう演じるのか、今からドキドキしているところです。
TVドラマ出演としては『篤姫』以来3年ぶりですが、あの時の興奮は細部にわたってすぐ思い出せると同時に、まったくあきれるほどの彼女のみごとな名演は、本筋のストーリーを満足して見ること以上に、私の眼と心にカタルシスを与えてもらったのでした。
たし