自身の発する言葉との向き合い方を考えたのは初めてかもしれない。
普段人と話す際は「伝わる」話し方を意識しているが、それは言葉選びというより、話す順序や抽象度の調節だ。相手の反応を伺いながら、上手く伝わっていないと感じれば都度伝え直している。
一方、著者はアナウンサーだ。情報を一方的に伝える職業で、相
...続きを読む手の反応など見えない。修正する機会も与えられていない。つまり、彼等の「伝える」は一発勝負に近い。
だからこそ、彼らは言葉選びに細心の注意を払っている。彼らはそこに誇りさえ感じている。
私の"伝え直せばいい"という考えは甘えなのかも。もっと使う言葉にこだわりを持とうと感じた。
ちなみに、私が1番驚いたのは本書の中で紹介されている著者の日記の表現力の高さだ。こうみると、私の日記は小学生が連絡帳に書くひらがなだらけのかわいい文章と何ら変わりない。