田中拓道の作品一覧
「田中拓道」の「孤独と怒りに社会は軋む」「自由民主主義とは何か」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「田中拓道」の「孤独と怒りに社会は軋む」「自由民主主義とは何か」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
タイトル通り、リベラルとは何かが克明に分かりやすくまとめられていた。自分自身も曖昧な把握しかできていなかったため、とても良い読書時間となった。
まず驚いたのは、リベラルの考え方が欧米では経済にのみ根ざしていること。日本では国を守るための考え方の違いで保守とリベラルと対比される時に使われていた言葉が欧米諸国では再分配や人権の尊重にのみ使われている。日本の自称リベラルの人が言わないことが違和感でしかない。いや、その視野がないのかもしれないが。日本のリベラルと欧米のリベラルの決定的な違いが明確に述べられていて勉強になった。
個人的には日本人は穏健リベラルの人が多いと感じている。ただ勢力が伸びてこない。そもそも新自由主義が根付いていなかったから対比のされようがなかったことは、やはり今後も伸びていくのはしんどいのではないかと感じさせられた。保守政党がリベラル政策を実行していったのは知っていたが、そもそも論の話にはなるほどと頷くほかなかった。
もっともっとリベラルを名乗る人には、一般庶民のところに降りてきてもらいたい。結局リベラルを名乗る人たちが、インサイダーとアウトサイダーの繋ぎ役になろうとしていないのでは?と本著を読んで感じさせられた。
Posted by ブクログ
わかりやすく、自由民主主義の歴史と現在を概観している良書である。
自由主義や民主主義の定義は時代によって変遷していることが本書を読めばよくわかる。古代ギリシアを民主主義の起源とする他の概説書とは異なり、中世から成り立ちを遡るのが本書のひとつの特徴であるが、現代に至る熟議民主主義や闘技民主主義についてもぬかりなく触れている。
また、自由主義について、そもそもは近代的な市場秩序の形成から自由主義が誕生し、国家からの自由を標榜した人民の意識の形成によって定義づけられることには納得できる。また、その後の自由主義の意味合いについて、ジョンロールズのリベラリズムや、戦後の新自由主義的な解釈へと広がりを見せていることにもわかりやすく触れられている。
また、リベラリズムへの批判として、サンデルを中心としたコミュニタリアニズムや、フェミニズム、ケアの倫理にまで言及されており、現代的な思想も厚くカバーしているのには驚かされる。
著者は最後に、自由民主主義が欧米を中心とした秩序の押し付けであるのかについて明言を避けながらも、不均衡な秩序を形成してきた負の歴史を乗り越えることによって、自由民主主義が普遍的な地位を獲得できる可能性について言及している。
とりいそぎ自由主義や民主主義の歴史や論点整理をする1冊目として、強くお勧めできる本である。
Posted by ブクログ
国際社会における普遍の原理として認識される「自由民主主義(リベラル・デモクラシー)」とは果たしてどういうものなのか。その中身について、自由民主主義の誕生前々夜くらいから現代の最新の議論や危機意識についてじっくり書かれた一冊
自由主義と民主主義それぞれの発生を主権の成立と共和政都市に見出した人民主権の原則におき、この二つが「市民公共圏」の成立と「公論」の発展により結合し自由民主主義が誕生した。しかしこの自由民主主義は不十分で、市場原理主義的な自由主義への批判や衆愚政治を危惧した人々による警告が飛ばされるも修正は叶わず、大戦をきっかけに全体主義に陥ることとなる
しかしその後自由主義と民主主義が双方共に「妥協」しあい、完全雇用を導入した福祉国家体制が成立し国際社会のデファクトスタンダードとなる
経済発展が滞るとこの体制は立ち行かなくなり、その結果再びこの原理は自由主義・民主主義の双方から批判されることになる
果たして自由民主主義に未来はあるのか?
トクヴィルの凄さとロールズの偉さが分かる本
古典的自由主義と(ニュー・)リベラリズムと新自由主義(ネオリベラリズム)という、名前の似てる概念の区別も付くようになる良書
その他様々良い内容があるし、何度か著者自身によりまとめられている箇所があり、そこを読むことによってまた新たな発見があるなどずっと楽しませてくれる本