マリコ・テラサキ・ミラーの作品一覧

「マリコ・テラサキ・ミラー」の「昭和天皇独白録」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 昭和天皇独白録
    3.7
    1巻640円 (税込)
    天皇みずから「昭和」を生き生きと語っていた! 1990年12月号の月刊文藝春秋に掲載され、昭和天皇が自ら語った昭和史の瞬間として、内外に一大反響を巻き起こした第一級史料。 寺崎英成が記した「昭和天皇独白録」、寺崎のひとり娘マリコ・テラサキ・ミラーの「“遺産”の重み」の2部構成。 伊藤隆・児島襄・秦郁彦・半藤一利各氏による解説座談会も収録。

ユーザーレビュー

  • 昭和天皇独白録

    Posted by ブクログ

    この独白録が東京裁判で天皇の訴追を免れるために作成されたのではないかとの憶測(秦郁彦)があるが、真相はわからない。ただ仮にそうだとしても、関係者の日記等との整合性からみても、事実を捻じ曲げているとは考えにくい。と同時に回想録の類の常として、本人の評価を貶めるようなことは書かれていない。その意味で一定の留保は必要であるが、本人の肉声として概ね客観性を備えた歴史的資料と言えると思う。

    日本が無条件降伏を受諾した唯一の条件は国体の護持である。それは昭和天皇の強い意思でもあった。逆に言えば国体の護持が保障されないなら最後まで戦っていたということであり、実際昭和天皇はそう発言している。この独白録で初め

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    2024年01月01日
  • 昭和天皇独白録

    Posted by ブクログ

    昭和天皇自身が、張作霖爆殺事件から終戦までの期間について語った記録。当時の様子が生々しく伝わってくる貴重な証言。
    やはり興味深いのは、昭和天皇が立憲君主であったのか否かという点だろう。
    天皇自身は自らを「立憲君主」と規定し、内閣の上奏するものはたとえ反対の意見を持っていても裁可、「もし己が好む所は裁可し、好まざるところは裁可しないとすれば、之は専制君主と何等異る所はない」と述べている。
    一方で、「閣議決定に対し、意見は云ふが、『ベトー(veto)』云はぬ事にした」という発言からは、拒否権はあるのだが発動しないだけという考え方も見て取れる(実際に「この時(二・二六事件)と終戦の時との二回丈けは積

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    2012年07月16日
  • 昭和天皇独白録

    Posted by ブクログ

    本の構成がすばらしい。 ?独白録、?マリコさんのエッセー、?討論会と多角的。 政治的な発言はネット上にはしない主義なので感想はひかえます。

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    2011年10月06日
  • 昭和天皇独白録

    Posted by ブクログ

    独白録と寺崎氏の娘さんの手記、昭和史研究家の座談の三部構成。
    独白録は要所の解説付きで読みやすい反面、ここで取り上げられない論点は忘れられがちになる誘導的な側面がある。ここで語られたことは例えば原爆や東京大空襲のように語られなかった事を陰画のように浮き彫りにする。
    座談は昨今のように予定調和ではなく、相手をやり込めんばかりに白熱していて面白い。その後の研究成果もあり今では児島や伊藤のように素朴な回想として読むのは難しいのではないか。

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    2023年11月04日
  • 昭和天皇独白録

    Posted by ブクログ

    戦前外交官を務め、戦後昭和天皇のお側に仕えた筆者が書き残した昭和天皇の太平洋戦争を振り返る独白録。本文書の位置付けについては解説で議論されており、何らかの意図を含んだものであったかもしれないが、天皇が何を思い、何を考えていたかを知れる興味深い一冊。
    また、本書をめぐる筆者と妻、そしてそれを世に出した娘の家族の物語が感動を添える。

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    2022年05月06日

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