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「川合円」の「とつくにとうか -幕末通訳 森山栄之助-」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「川合円」の「とつくにとうか -幕末通訳 森山栄之助-」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
「とつくにとうか」完結の3巻。
最終巻だからか、駆け足な内容だと思います。栄之助いつの間にか結婚して子供もいますし。おそらく、2巻でポッペン吹いてた彼女がお嫁さん。馴れ初めは描いたので、結婚に至るまでのわちゃわちゃも描きたかったのではないでしょうか。
最後の江川英龍とペリーの会話。通訳なしで互いにカタコト外国語で意思疎通をする場面。通訳なしでも歩み寄ることで相互理解を始めることはできるのですが、そこに至るまでには通訳の手助けが必要であって、いずれ共通言語ができれば必要なくなる仕事かもしれませんが、第一歩を踏み出すための大事な仕事ということは変わりないと思います。栄之助のパーソナリティに拠る部
Posted by ブクログ
異文化の触れ合い。
そこには、必ず軋轢が生まれてしまうもので、それは互いの理解不足ではなく、理解するための知識が足りていないから。
その一助をなすために通訳という仕事があると思うのですが、彼らも知識としてでしか異文化を知っていない、という側面がある。
2巻のイギリス人漂流者の話は、そこに焦点を当てたお話かなと思いました。
言葉を通じるということは機械的な作業ではなく、人と人との感情心情の機微を察するということを忘れてはいけない。教訓じみた結論ですが、大事なことですよね。
一方で、達之助のように機械的に努めようとしている人間がいるのも事実。機械的にが感情のない冷たさではなく、冷静に淡々と的確に正
Posted by ブクログ
おや、一気に最終巻なのか。
いよいよオランダ以外の外国船も来て
ペリーも来航、恋バナどこじゃなかったわ。
でも、ギュッと濃い時間を
栄之助と一緒に駆け抜けた感じ!
前半は日本の文化を紹介するのに四苦八苦。
歌舞伎を鑑賞しながら同時通訳。
一世一代の晴れ舞台は
よい親子共演の場になりましたね。
後半はペリーとの折衝が主たる話。
チャラい風貌なのに切れ味鋭い中身の
お代官・江川様の外交手腕が見どころです。
もちろん、それを通訳する栄之助・達之助の
奮闘もあいまってのこと。
これから技術が進歩していっても
「人」というフィルターを通した通訳には
一味違うものがあると思うのです。
Posted by ブクログ
幕末オランダ人通訳を務めた森山栄之助。ペリーやハリスとの会談でも通訳を務めた彼の物語。
1巻の舞台は、オランダ商館長の「江戸参府」に随行する森山のお仕事日常譚。
ふわふわと異文化交流の日常を描いてゆくのか、と思って読み始めたら、仕事人としての気概や覚悟、異文化交流の心底を覗き込むような展開があって驚かされる。
ふわっとしていたのは、こちらでした。
己の職分を超えてまでする気遣い、優しさのつもりが迷惑になってしまうこと。
公務と私事の区別は明確にしておかないと、職責が果たせなくなってしまうこと。
様々な気づきを得て、森山の「江戸参府」は終了します。
異文化交流を経て、人と人とのつながりを深め