作品一覧 2023/09/20更新 日本人は論理的でなくていい 試し読み フォロー 日本の問題は文系にある なぜ日本からイノベーションが消えたのか 試し読み フォロー 80歳・現役科学者 感動の履歴書 試し読み フォロー 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> 山本尚の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 日本の問題は文系にある なぜ日本からイノベーションが消えたのか 山本尚 本著の要諦は既存の知見を模倣、改善して新たな価値を想像する、 「持続的イノベーション」ではなく、 既存の常識を根底から覆す「破壊的イノベーション」が、 生まれない事に対して警笛を鳴らしている。 そして、その要因は「権威主義」に代表されるような、 「文系」特有の慣習やしがらみに起因しているというのが本...続きを読む著の要諦になる。 「問題は文系にある」というタイトルを見ると、 「文系の知」そのものを否定しているかのように見えるが決してそうではなく、 むしろ、技術的分野のみに影響が限定される「理系の知」と異なり、 社会全体の構造を覆す可能性のある「文系の知」に対する期待の裏返しと受け取りたい。 一応、「文系」の端くれとしては、「問題は文系にある」と言われないようにと、身の引き締まる想いがした。 Posted by ブクログ 日本の問題は文系にある なぜ日本からイノベーションが消えたのか 山本尚 確かに!や、なるほど!という感情がたくさん自分から出てくる本の内容だった。 本のタイトルの内容だけではなく、その他の日本のヤバい性質を知れた。 Posted by ブクログ 日本人は論理的でなくていい 山本尚 ノーベル賞候補山本尚氏の著作。研究者として必要な心構えや自身の経験、トップ研究者たちがどのような人物であったか、そして日本の研究者がこれから破壊的イノベーションを起こしていくためには何が必要かが書かれている。 日本人は内向型かつフィーリング型で、このような民族性を持つのは世界約150 の民族の中でも...続きを読む珍しいらしい。一方で論理的思考は苦手。著者いわく、ノーベル賞受賞者は日本人以外でもフィーリング型の人がほとんどであり、科学技術の世界で成功することができるタイプとのこと。 しかし、現在の日本の大学では、研究者が書類の作成に忙殺されたり、重要な研究(純正研究、応用研究)に資金を集中投入できていない、若手研究者が教授の下請けになっているなどの問題を抱えている。日本で破壊的イノベーションを起こすためには、資金投入先の取捨選択や制度改革を実行してトップリーダーを育成していかなければいけない、ということを著者は熱く語っている。 本書の主旨は上述の通りであるが、第6章ノーベル賞級の先生たちでは6名のトップ研究者について書かれており、それぞれ個性的で大変興味深い内容。野崎先生の「1枚のスライドに5行以上書くな」やタメレン先生の読んだ文献はすぐに捨てることで他人の影響から離れるという話は参考になった。 Posted by ブクログ 日本人は論理的でなくていい 山本尚 BSフジのプライムニュースに桜井よしこと一緒に著者が出演。その時にこの本のことも触れられ、興味を引かれ、読み始める。日本人は、内向型の民族で論理的でなく、フィーリングで判断するが、それが科学技術の世界では、ブレイクスルーに繋がるという内容。科学技術の世界に携わる人は、ひとつひとつ頷ける内容なのであろ...続きを読むうが、残念ながら創造的活動に身を置いたことがない自分にとっては、そんなものかと思うばかり。自分の学生生活を振り返ると本書にある通り、知識の暗記と答えを早く正確に出す勉強ばかりで、何かを深く考えたり、知的好奇心に憑かれ、勉強した記憶は、殆どありません。この教育姿勢の海外との違いを直して行くことが、先ず第一歩ではないでしょうか。 Posted by ブクログ 日本の問題は文系にある なぜ日本からイノベーションが消えたのか 山本尚 「日本の問題は文系にある」というのは、本書の主張の一つではあるけれど、若干「看板に偽りあり」という印象です。 とはいえ、イノベーションが日本から消えた理由としては、「そうかも」と思う部分が多々ありました。 日本の官僚、とくに文科省の官僚がイケてないのが、日本の大学がイケてない原因、といったことが書...続きを読むかれている部分があるのですが、これについては、文科省や他の省庁の官僚と仕事をした自分の経験を思い出し、「そう!そう!」と何度も首肯しました。 ちなみに、「破壊的イノベーション」という言葉が何度も出てくるのですが、いわゆるシュンペーターのいうところの「破壊的イノベーション」ではなく、「破壊的イノベーション」という言葉から連想されるイメージを狙って「破壊的イノベーション」という言葉を使っているようで、そこは気になりました(あえてそのような使い方をしているのならばよいのですが、「破壊的イノベーション」の本来の意味を理解していないまま使っているとすると、この本の内容が、根幹から揺らぐ気がしました)。 今後の日本のあり方については、まずは国として大きな絵を描き、そこに紐づくような施策の体系を考え、施策を実施していく中で、現実に合わせて施策をチューニングしつつ、大きな絵に近づいていくべきだと思うんですよね。 そういう政治家や官僚を生むような教育体系や、それらを受け入れる社会風土を形成していかないと、日本のこの先は危ういな、と思いながら、本書を読みました。 Posted by ブクログ 山本尚のレビューをもっと見る