藤谷千明の作品一覧
「藤谷千明」の「オタク女子が、4人で暮らしてみたら。」「人恋しくて女性用風俗に行ったあとで考えたお金とケアと欲望のこと」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「藤谷千明」の「オタク女子が、4人で暮らしてみたら。」「人恋しくて女性用風俗に行ったあとで考えたお金とケアと欲望のこと」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
激しく揺さぶられました。まさに『人恋しくて女性風俗に行ったあとで考えたお金とケアと欲望のこと』についての取材と考察がループになっている本です。題名はラノベ風タイトルってやつですね。でもライト・ノベルというよりスーパーヘビーなドキュメントでした。書きっぷりは軽々しているのに…。なぜなら読者としての自分も「『人恋しくて女性風俗に行ったあとで考えたお金とケアと欲望のこと』を読んだら考えざるを得ない『自分の欲望とお金とケアのこと』」状態になるからです。正直、感想も書きにくい…です。そうやって構えている読者を尻目に著者は行動します。その無茶っぷりと、でも自分の「欲望」から離れない誠実っぷりに翻弄されました。「欲望」についての「消費」と「搾取」についてのフィールドワーク(こんな文化人類学的な単語使っていいのかどうか、わからないけど…)としては田中東子『オタク文化とフェミニズム』で指摘した男女の欲望の非対称性がさらにディープに繰り広げられている感じです。ただジェンダーの問題だけでなく「欲望」を「お金」による「ケア」によって発露するシステムって資本主義の現在地だったりする訳で。「お客さんの椅子」という立場についての問題意識の自認が本書の背骨かな。つまり、この本がすごいのはセックスビジネスというテーマを使って著者の中にある「書きたい」という「欲望」が作り出す暴力性の自覚なのです。この本は以下の文章で締め括られます。『完全な対等は存在しないのかもしれません。不完全な取引を積み重ねることしかできない。 それでも誰かと関わることをやめられない。書きたいと望んでしまう。わかりたい、わかってほしいと望んでしまう。それはやはり都合のいい願望でしかない。そして、その「願望」の 行き先のひとつとして、この本があるのです。』もはやこのノンフィクション・エッセイ、21世紀の私小説かも。