作品一覧

  • 駒形丸事件 ──インド太平洋世界とイギリス帝国
    4.0
    1巻880円 (税込)
    1914年にカナダ・バンクーバーで起きた「駒形丸事件」。インド人移民の上陸が拒否され、多数の死者をコルカタで出した悲劇である。日本ではほとんど知られていない「駒形丸事件」であるが、この小さな事件を通して歴史を眺めると、ミクロな地域史からグローバルな世界史までを総合的に展望できる。移民史・政治史・経済史を融合させることで、インド太平洋からの新しい世界史像を提示するグローバルヒストリーの画期的な成果。
  • イギリス帝国の歴史 アジアから考える
    4.1
    1巻1,100円 (税込)
    かつて世界の陸地の約四分の一を領土として支配したイギリス帝国。その圧倒的な影響力は公式の植民地だけにとどまらなかった。本書は近年のグローバルヒストリーの研究成果をふまえ、アジアとの相互関係に注目しつつ、一八世紀から二〇世紀末までの帝国の形成・発展・解体の過程を考察する。今や世界経済の中心はアジア太平洋経済圏にシフトしつつある。そのシステムの基盤を作り上げた帝国の意義を明らかにする。読売・吉野作造賞受賞作。
  • イギリス帝国盛衰史 グローバルヒストリーから読み解く
    4.8
    1巻1,463円 (税込)
    十六世紀にはヨーロッパの二流国に過ぎなかったイギリス。それがなぜ世界を動かす帝国になり得たのか? イギリス革命と産業革命による躍進を論拠とする従来の説ではわからなかった「帝国化」と「帝国経営」の実態が、最新の「グローバルヒストリー」研究によって明らかになってきた。「ヒト・モノ・カネ・情報」を巧みに活用し、時代に合わせてしたたかに仕組みを変化させながら世界に君臨してきたイギリス帝国。本書は、その五百年にわたる興隆・繁栄・衰退の歴史をひもとく「新たな世界史」である。
  • 市民のための世界史
    3.8
    1巻2,090円 (税込)
    新しい世界史がはじまる 世界史全体を鳥瞰した構図の提示 先端研究と新領域の多彩な記述 固有名詞や年代の羅列を排除 中学・高校の歴史学習との連携 市民が読める教養としての歴史 カリキュラムの矛盾や入試問題に災いされて、高校生の歴史認識は後退している。本書はそのような現状を跳ね返し、歴史を学ぶ意義や面白さを知ってもらうことをモットーに、全国の高校教員と協力して作られた。人名や年号は極力減らす、「像を結ぶ」「因果関係や背景がわかる」説明を目指す、要所に学習者への問いかけを挟むなど様々な工夫をして、歴史に親しむ習慣を養う。市民向けや入試の副読本にも使える画期的な教科書。

ユーザーレビュー

  • イギリス帝国盛衰史 グローバルヒストリーから読み解く

    Posted by ブクログ

    アメリカ独立戦争で大英帝国の隆盛に陰りが見え始める。
    そんなストーリーを真っ二つに叩き折るのがグローバルヒストリーの考え方。
    むしろ、独立してくれて統治コストが下がったから英国としては得だった・・・!!
    大英帝国とい巨大なネットワークを中心に据えて、これまでの常識をグローバルヒストリーの考え方で覆す。
    これまで蓄えていた各国史の出来事が読み直され、気持ちよく繋がる快感は素晴らしい。

    0
    2024年05月28日
  • イギリス帝国盛衰史 グローバルヒストリーから読み解く

    Posted by ブクログ

    仕事でイギリスに視察研修に行くとこもあって
    イギリスの文化や歴史を知りたいなと思ってたところ、本屋でたまたま見つけた。

    これが単なる教科書的なイギリスの歴史の本でなくて面白く引き込まれた。イギリス一国の縦の歴史でなく、ヨーロッパやアメリカ、そしてアフリカやインドやアジアなど横の関係から近代世界の歴史をダイナミックに勉強できた。
    世界や歴史の見方について新たな気づきやいろいろな視点を与えてもらった一冊。

    0
    2024年02月18日
  • イギリス帝国盛衰史 グローバルヒストリーから読み解く

    Posted by ブクログ

     この本は、新書ですが400頁以上あるので読み応えありますが、プロ執筆者に語って作成されているのでとても読み易い本でした。
     イギリスという国はとても不思議な国で、どうしてこんな小さな国がこれほど大きな影響力を世界史に長い間及ぼし続けてこれたのでしょうか?16世紀にはヨーロッパの片田舎でしかなかった小さな島国が17世紀にはピューリタン革命やら名誉革命によって立憲君主制に脱皮し、スペインの無敵艦隊を破り、オランダの覇権を打倒し、フランスやスペインの新大陸の植民地を奪って、世界帝国となるのだから凄い。日本はかつて豊臣秀吉が「唐入り」をしてみたり、「大東亜文化圏」なんて戯言をほざいたりしましたが、瞬

    0
    2024年02月16日
  • イギリス帝国盛衰史 グローバルヒストリーから読み解く

    Posted by ブクログ

    歴史に残る名著! 国家戦略の苦手な日本人には必読の書。
    日本は受け身で追い詰められたときは「土俵際の危機意識」で「戦略的」に動ける。
    若いリーダーが存分に活躍できる。
    ただ平時が続くと「老人が跋扈し」、体制の硬直化が進み、国は滅びに向かう。
    世界史の中で、同じ島国で2流国から世界帝国に飛躍し、世界システムを革新しつつ堅持した英国の歴史は大いに勉強すべきテーマ。
    日本人の学者がこれだけの書を組み立てられたのは素晴らしい!
    2023/12/21 「イギリス帝国盛衰史」秋田茂☆「グローバルヒストリー」
    各国史→世界史は一体 各国はもっとつながり
    日本史も中国・朝鮮・東南アジアなどとの相互交流・影響受

    0
    2023年12月27日
  • 駒形丸事件 ──インド太平洋世界とイギリス帝国

    Posted by ブクログ

    イギリス帝国史が専門の秋田茂氏とカナダ史が専門の細川道久氏の共著である本書は、第1次世界大戦勃発当時に起きた「駒形丸事件」を通してインド太平洋世界の創出とイギリス帝国の変容を描き出そうとするものである。「駒形丸事件」とは日本の海運会社が保有する駒形丸(船籍は関東州:日本の非公式帝国)がインド人移民をカナダのバンクーバーまで乗せて行ったものの上陸を拒否され、さらに帰路コルカタで20人近くが虐殺されるという悲劇(バッジ・バッジの騒乱)を引き起こした事件である。どうしてそのような悲劇が起きるに至ったかについての詳細は本書をお読みいただくしかないが、本書はこの忘れられた事件を通じてグローバル・ヒストリ

    0
    2021年03月04日

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