松尾亮太の作品一覧

「松尾亮太」の「考えるナメクジ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 考えるナメクジ
    4.2
    1巻1,430円 (税込)
    ナメクジ博士が明かす知られざる「脳」と「生態」のすごい話! どこからともなく現れ、銀色のスジを残して這うナメクジ。農作物の害虫であり英語ではのろまの代名詞でイメージは悪い。2018年にはナメクジを生食して死亡した豪州男性のニュースが話題を呼んだ。だが、ナメクジの脳を研究して19年の著者によれば、人間には及びもつかないすごい「脳力」があるのだ。「学習」と犬並みの高度な論理思考ができ、苦悩もする。脳の出先機関である触角に記憶も保存できる。脳も触角も壊れると勝手に再生し、眼がなくても脳で光を感知できる。しかも脳の真ん中を食道が通っている! 本書はそんなナメクジのすごい「脳力」とふしぎな生態(呼吸とうんちは同じ孔、頭の横から産卵など)を軽妙なタッチで紹介する。ヒトにはまねできないナメクジの脳力は、ヒトのあり方だけが最良ではないことを教えてくれる。最終章では著者のナメクジ研究生活の悲喜こもごもが語られ、陽の当たらない研究こそが実は醍醐味にあふれていることがよくわかる。常識と非常識が入れ替わる楽しいナメクジ脳の世界へようこそ!

ユーザーレビュー

  • 考えるナメクジ

    Posted by ブクログ

    ナメクジ研究者による、ナメクジの脳機能研究についての一般向け書籍。
    読んでいくうちに、それまでなんとも思っていなかったナメクジがどんどんかわいく思えてきて、その分、生きたまま脳を取り出されたり、触覚を潰されたり目を切られたりするナメクジが気の毒になってきてしまうのだが、それでも脳のまましばらく生き続けたり、触覚や目を再生させたり、しぶといナメクジの生命力におおお…!と思わず拍手したくなる。
    内容も、一般向けで、わかりやすく、分厚すぎなくて、私のような理系に触れてこなかった人間も、面白く読めた。
    巻末にこうした基礎研究は予算の確保が難しい、という窮状についても触れられていたが、「役にたつ」が前提

    0
    2024年04月30日
  • 考えるナメクジ

    Posted by ブクログ

    ナメクジについてあまりにも知らないことに気づかされた。調べればもっと身近で研究になる生物がいるかもしれない。最後の部分が筆者の研究の動機とその研究生活である。これは大学生にも参考になるであろう。

    0
    2022年04月10日
  • 考えるナメクジ

    Posted by ブクログ

    生物系の研究をしたことがあり、興味があって購入

    めちゃくちゃ面白かった
    殻を捨てたナメクジの生き方
    忌み嫌われる存在のナメクジだけど、ナメクジの記憶能力の高さに驚いた
    興味深かったのは、触覚のニューロンでも記憶してること
    人間も脳だけでなく、臓器に記憶が残ってると考えても不思議ではないなと
    ナメクジ研究の大変さも書かれており、周囲と違うコアな研究、人の知を広げる活動に面白みを持った

    0
    2021年03月12日
  • 考えるナメクジ

    Posted by ブクログ

    引き込まれるように読んだが、まず第一に、面白い。
    ナメクジに脳があるだなんて、考えたことも無かったが、想像以上に立派な脳があり、また特殊な能力がその生態を支えている事をはじめて知った。

    そして、脳神経系において、人との間で意外な共通点と、想像もできなかった相違点がある。やはり面白いな、ナメクジ。

    さらに、ナメクジ研究者の著者が面白い。正確には、著者にナメクジ研究というブルーオーシャンを与えることになった母上様の一言がおもしろい。

    いやあ、新しい知見を楽しく読むことができました。著者に感謝。

    0
    2020年12月11日
  • 考えるナメクジ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    筆者はナメクジの研究者。触角や脳が無くなっても再生するとは知らなかった。人と共通している脳内物質の話も興味深い。

    0
    2023年10月10日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!