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ナメクジ博士が明かす知られざる「脳」と「生態」のすごい話!
どこからともなく現れ、銀色のスジを残して這うナメクジ。農作物の害虫であり英語ではのろまの代名詞でイメージは悪い。2018年にはナメクジを生食して死亡した豪州男性のニュースが話題を呼んだ。だが、ナメクジの脳を研究して19年の著者によれば、人間には及びもつかないすごい「脳力」があるのだ。「学習」と犬並みの高度な論理思考ができ、苦悩もする。脳の出先機関である触角に記憶も保存できる。脳も触角も壊れると勝手に再生し、眼がなくても脳で光を感知できる。しかも脳の真ん中を食道が通っている!
本書はそんなナメクジのすごい「脳力」とふしぎな生態(呼吸とうんちは同じ孔、頭の横から産卵など)を軽妙なタッチで紹介する。ヒトにはまねできないナメクジの脳力は、ヒトのあり方だけが最良ではないことを教えてくれる。最終章では著者のナメクジ研究生活の悲喜こもごもが語られ、陽の当たらない研究こそが実は醍醐味にあふれていることがよくわかる。常識と非常識が入れ替わる楽しいナメクジ脳の世界へようこそ!
Posted by ブクログ 2024年04月30日
ナメクジ研究者による、ナメクジの脳機能研究についての一般向け書籍。
読んでいくうちに、それまでなんとも思っていなかったナメクジがどんどんかわいく思えてきて、その分、生きたまま脳を取り出されたり、触覚を潰されたり目を切られたりするナメクジが気の毒になってきてしまうのだが、それでも脳のまましばらく生き続...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年03月12日
生物系の研究をしたことがあり、興味があって購入
めちゃくちゃ面白かった
殻を捨てたナメクジの生き方
忌み嫌われる存在のナメクジだけど、ナメクジの記憶能力の高さに驚いた
興味深かったのは、触覚のニューロンでも記憶してること
人間も脳だけでなく、臓器に記憶が残ってると考えても不思議ではないなと
ナメク...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年12月11日
引き込まれるように読んだが、まず第一に、面白い。
ナメクジに脳があるだなんて、考えたことも無かったが、想像以上に立派な脳があり、また特殊な能力がその生態を支えている事をはじめて知った。
そして、脳神経系において、人との間で意外な共通点と、想像もできなかった相違点がある。やはり面白いな、ナメクジ。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年08月08日
考えるナメクジ 松尾亮太 さくら舎
出合いの少ないナメクジの脳という内容に
興味を持って読みだしてみた
小さな脳が大きな仕事をしていることを
愉しみながら思ったことは
小さい脳がフル活用しているのに対して
大きな脳はキャパを広げることで
大きな仕事が持ち込むエネルギーの落差で起こす
フリーズを避...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年06月26日
著者の松尾亮太さんの
紹介の一部に
ーナメクジの学習機能、および嗅覚、視覚の研究に従事している
と綴られてある。
もの凄く 身近にいる生物
だけれど
では実態はというと
ほとんど 知らない
ダンゴムシ、アリ、ゴミムシ、…
私たちの身の回りに居る生き物たち
その ほとんどのことを
私たちは 知らず...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年05月16日
表題の通り、主にナメクジの脳の働き、神経の働きについて面白く解説している。
ナメクジの一対の触覚には、それぞれ目があるが、一つを切ると、ぐるぐる回るように動く。それは、目で暗い方向を判断しており、一方が切られて、そっちの方が暗いと誤認してそっちに動くからだという。ナメクジは暗いところを好む生物である...続きを読む
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