十川陽一の作品一覧
「十川陽一」の「人事の古代史 ──律令官人制からみた古代日本」「日本の古代とは何か~最新研究でわかった奈良時代と平安時代の実像~」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「十川陽一」の「人事の古代史 ──律令官人制からみた古代日本」「日本の古代とは何か~最新研究でわかった奈良時代と平安時代の実像~」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
律令官人制についての一般向けの書籍(新書)は野村忠夫『古代官僚の世界』以来でしょうか。基本的な制度の説明や政治動向の記述が多いのですが、官人制の構造は複雑なため、これを欠いては一般向けとは言えない難しいものになるでしょう。大変読みやすく、面白かったです。
第1章「国家と人事のしくみ」は、ウジとカバネ、位階と官職、官位相当、考選、四等官、蔭位、出身など律令国家の支配機構について概説し、ところどころ補足的に奈良時代前中期の政治動向を説明しています。第2章「官職に就けない官人 散位の世界」は、散位という存在やその国家による管理、家政機関の帳内・資人について述べられています。帳内・資人について、一般を
Posted by ブクログ
奈良時代の律令国家の始まり。過渡期的な状況での、
天皇や太上天皇、皇太子の地位や存在について。
天皇家産やキサキとの関わりからの権力の確保。
平安時代は奈良時代と異なる天皇中心の政治の再編。
臣下の摂政・関白による天皇政務代行が成立した理由と、
摂関政治に至る過程について。摂政は幼帝の政務代行。
天皇の母・母后が子の天皇を後見する権能と外戚との関係。
中央派遣の国司と地方豪族の郡司の変遷。
郡司層は地方行政の重要な存在だったが、
古代国家の地方支配との関係は平安時代に変化する。
国司の受領化、院宮王臣家や諸司の地方進出と富豪の登場。
郡司層の解体による自律的活動が始まる。
平安時代の受領国司は
Posted by ブクログ
いくつも驚きがあって興味深い。
古代って言うからてっきり土偶とか埴輪の世界の事かと思って買ったのだが、古墳時代以前は歴史学の対象ではないのね。全然知らなかった。これが最初の驚き。気を取り直して読み進めて行くと、教科書的な歴史の記述ではなく、自然科学で言う所のレビュー論文みたいな感じで、複数の学説の紹介で構成されている。こんなマニアックな内容にニーズあるんか?と思ったのだが、案外これが面白い。2つ目の驚き。
学校では都の中央の出来事しか習わないから、古代日本の地方官吏の実態とか、中央との関係とか、中国との向き合い方とか知らない事がたくさん出てきて好奇心を刺激された。日本人の急激な変化を嫌う起源が