やはり美術とひとことで言っても、あまりに広くて深い大河のよう…。
「超論理的」に作品を考察できるようになれればおもしろそうだな、とは思いつつも、やっぱりお勉強的な知識の蓄積は不可欠なんだと思い知らされたようで遠い目をしたくなりました。笑
フレームワークを用いて、だれでも比較的簡単に自分の思考を整理
...続きを読むしながら美術鑑賞できる方法がつまった実用的な1冊。
ぜんぶを使いこなせるにはかなりスキルが必要な気もするけど、次美術館に行ったときには間違いなく見方、考え方、感じ方に少しの変化はあるはず。
美術ってアートって、なんか難しいけどなんか好きだな、という曖昧な気持ちだったのが、
アートを通じて人生を豊かに生きるヒントを得たい、長い時間をかけて自分の揺るがない核となるものの見方を育てていきたい、
そんな「もっと知りたい」欲が芽生えてきて、なんだか一段ステップアップしたような気分です。
ひとつの作品を中心に、アーティストを取り巻く人間関係を横軸として、時代背景や環境を縦軸として(これは知識としてちゃんと学んでいく必要はある)、さらに絵画の世界観に奥行きをもって没入できる、匂いや風なんかも感じられるような、そんな感覚を自在に操りながら鑑賞できるのが、わたしの思う「すてきな感性」なのかもな、とか思いました。
西洋美術を題材にとっているけど、建築にまつわるものだったり、デザインの基本が集約されていると言われる椅子やくらしの道具だったり、自由度の高さが天井知らずな現代アートだったり...。西洋美術以外のものにも同じようにこの見方が活用できるんだろうか...?新たな疑問と興味もわいてきました。
とにかく。このワクワクが新鮮なうちに笑、こんど国立西洋美術館に行ってみようと思います。実践あるのみ!楽しめるといいなあ。
いま出会えてよかった1冊でした。