あらすじ
名画の理由は、
目には見えない。
「美術を理解するためには感性が必要」
はっきり言って、これは誤解です。
西洋美術を本当に理解するためには、
「情報」や「知識」が不可欠です。
深く読み解ければ、1つの作品から
感じられることが増え、より美術が楽しめます。
「でも、どうやって美術を読み解けばいいの?」
そう思った方も安心してください。
本書では、今すぐ実践できる
フレームワークを使った鑑賞法を解説します。
見るべきポイントがわかり、どんな作品でも
自分で読み解けるようになります。
美術を深く理解することで、感性も磨かれます。
感性を高める「美術の見方」を手に入れませんか?
【こんな人におすすめ】
・「美術を深く見られない」と感じている人
・美術をもっと楽しみたい人
・感性を高めたいビジネスパーソン
【著者紹介】
堀越 啓(ほりこし・けい)
株式会社SDアート 代表取締役
彫刻家と交流がある家で育ち、
彫刻家・佐藤忠良氏より命名される。
上智大学卒業後、大手一部上場メーカーにて、
企画畑を歩み、主に海外案件を担当。
2012年、SDアート入社。2015年、代表取締役就任。
全国美術館での展覧会の企画や、富山県美術館の三沢厚彦
作品設置プロジェクト、「真鶴町・石の彫刻祭」の企画・
運営など、自治体や企業へのコンサルティング事業を展開。
2018年から開始した美術鑑賞セミナー「ゼロからわかる!
世界の巨匠から学ぶアート入門プログラム」は、
のべ100名以上が受講し、現在も満足度100%を継続中。
※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。
※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。
※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。
※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
美術は感性で理解すると考えられてきたが誤りであり、時代、場所、人(アーティスト)などをしっかり知ることが、作品への理解を深める。
美術は感性など、先天的なものに左右されると思われがちだが、実際は知識を身につけることで論理的に鑑賞できる。
Posted by ブクログ
「美術館を楽しむコツを知りたい」「美術の見方を知りたい」という人におすすめ。
汎用的に使える鑑賞のフレームワークを紹介してくれている。西洋美術だけでなく、日本の美術等にも応用が効く。
簡単なものならすぐに実践できるので、「美術館を楽しむコツを知る」といった目的で本を探している人にはぜひ読んでいただきたい。
Posted by ブクログ
絵画鑑賞の方法を極めて具体的に論じていて興味深い。本書の主張する方法は確かに有効だとは思うが、仕事でもない限りこのようなやり方を続ける人がいるのだろうか、という疑問は感じる。
Posted by ブクログ
美術館の楽しみ方を知りたい人にはうってつけの本。ちょいちょいイラストがありつつ丁寧な説明や実際に美術館で使えばより頭の中がまとまるようなフレームワークが用意されていて実践的だった。
特に美術を感じ取る人の階層(パーソンズの発達理論から見る5つの段階)がわかりやすかった。
私も個人的な好みなどで止まることが多いから勿体なかったなと思う。美術史も忘れているので学び直す必要があると思った。
時代背景や美術史の流れや作者の人生を知ってるだけでもだいぶ作品の興味度や理解度が上がるので行く前に前提の知識を入れるか入れないかでだいぶ楽しみが変わると思った。
Posted by ブクログ
やはり美術とひとことで言っても、あまりに広くて深い大河のよう…。
「超論理的」に作品を考察できるようになれればおもしろそうだな、とは思いつつも、やっぱりお勉強的な知識の蓄積は不可欠なんだと思い知らされたようで遠い目をしたくなりました。笑
フレームワークを用いて、だれでも比較的簡単に自分の思考を整理しながら美術鑑賞できる方法がつまった実用的な1冊。
ぜんぶを使いこなせるにはかなりスキルが必要な気もするけど、次美術館に行ったときには間違いなく見方、考え方、感じ方に少しの変化はあるはず。
美術ってアートって、なんか難しいけどなんか好きだな、という曖昧な気持ちだったのが、
アートを通じて人生を豊かに生きるヒントを得たい、長い時間をかけて自分の揺るがない核となるものの見方を育てていきたい、
そんな「もっと知りたい」欲が芽生えてきて、なんだか一段ステップアップしたような気分です。
ひとつの作品を中心に、アーティストを取り巻く人間関係を横軸として、時代背景や環境を縦軸として(これは知識としてちゃんと学んでいく必要はある)、さらに絵画の世界観に奥行きをもって没入できる、匂いや風なんかも感じられるような、そんな感覚を自在に操りながら鑑賞できるのが、わたしの思う「すてきな感性」なのかもな、とか思いました。
西洋美術を題材にとっているけど、建築にまつわるものだったり、デザインの基本が集約されていると言われる椅子やくらしの道具だったり、自由度の高さが天井知らずな現代アートだったり...。西洋美術以外のものにも同じようにこの見方が活用できるんだろうか...?新たな疑問と興味もわいてきました。
とにかく。このワクワクが新鮮なうちに笑、こんど国立西洋美術館に行ってみようと思います。実践あるのみ!楽しめるといいなあ。
いま出会えてよかった1冊でした。
Posted by ブクログ
美術鑑賞初心者のための手解き本であり、美術鑑賞の仕方も学べて、それをビジネスにも生かせる一石二鳥な内容でした。
美術史を通して世界史を学ぶことでグローバル社会に対応でき、視野も広がるので、その点は良いなと思いました。
ただ、知識を身に付けてから美術作品を見ると、「知識の確認」になってしまい、「こころからの感動」は生まれにくくなるのではないでしょうか?魂が震える体験、本当にできるのかな?「超論理的」になれる?と少し疑問に思います。
個人的には美術作品を「深く考察する」ために、本書の手法を使うと有効ではないかと感じます。
Posted by ブクログ
すごく好きな本です。
美術鑑賞の方法を具体的に示してくれています。簡単なものはすぐにでも取り入れられます。難易度が高いものは、気合を入れてやってみます。笑
私の鑑賞レベルは3。もっと高めたい。
もっともっと美術が好きになれそうです。
あとがきには共感。
悩み苦しい時、美術と本に助けられました。
出会えて良かった一冊です。
Posted by ブクログ
美術作品を「好きだ」「綺麗だ」「わからない」といった表面的な感想しかでてこない人で、もっと深く美術を味わいたい、語りたいと思っている人向けの本。
これまでに作品を通してみえてこなかったもの、すなわち時代背景や作家自身の人生を知ることで、作品が見えてくるというところに共感しました。
美術の背景を知るには、マーケティングなどのビジネスでよく使用されるフレームワークを使用します。
この本では、実際にレオナルド・ダヴィンチなどの作品をフレームワークで読み解く例をたくさん上げてくれているので、やり方がわからない人はお手本をみながらまずは真似してやってみればいいと思います。とても実用的な一冊です。学生時代(大学は美術学科)もっと前に出会いたかったです
Posted by ブクログ
美術鑑賞が佳いとは聞くけど、その魅力とか見方がわからなかったので、ドンピシャの本でした。
美術が今求められるのは
・新たな価値を生み出す見方を増やす、イノベーション、
・決断するときの内なる羅針盤を形成
・心にビタミンをもらえるエネルギー源
実際の絵画を参照しながら、順序だてて説明してくれてわかりやすい内容でした。
鑑賞レベル
1、直感的で表面的な好き嫌い
2、本物そっくりがいい
3、アーティストへの生き様や表現がいい
4、アートヒストリーをわかった上で判断できる
5、評論的に独自の見解を示せる
私はレベル2
感性とは自分のデータベースの情報量と質
その蓄積が感性へとつながる
まずは
●3P ミクロの目
ピリオド、どの時代か
プレイス、どこで制作発表されたか
ピープル、いつ頃のどんな人か
●鑑賞チェック
作品をよくみる
モチーフ、色、明るさ、シンプルか、大きさ、好きか嫌いか
●ストーリー分析
アーティストの人生をみる
始まり、メンター、しれん、変容、使命
●3K 俯瞰の目 空間や広がり
革新、技術、テクノロジーは
競争、共創
顧客 誰か、なぜ買ったか
●A-PEST
美術様式 印象派とか
政治 戦争とか
経済 景気動向
社会 人口、インフラ、宗教とか
技術 発明、技術進歩
美術文化がどのように形成されたか俯瞰する見方
ここまでくれば、教養としての知的財産
色々なフレームワークを組み合わせてみると
ダヴィンチの偉大さもわかる
多様な見方でより価値を見いだしたのがダヴィンチ
彼は当時では空想でしかなかったが、後世では当たり前のものも、手記にしるされていた。モナリザ絵はもちろん建築、科学でも理想像を作り、後のロールモデルとなった万能人であった
このフレームワークを持ちたい
Posted by ブクログ
美術鑑賞を楽しむ方法について論理的に書かれた1冊。納得感はあった。実践にはかなりの勉強が必要であり、美術鑑賞を楽しむことのできる人は本当に教養があることを痛感させられる。
ただ、理解は深まったので読んで良かった。
今後は3P(時代period 場所Place 人person)を少しでも意識した鑑賞をして行きたい。
Posted by ブクログ
美術鑑賞レベルを5段階に分けて解説したり、読み解き方として「3P」「作品鑑賞チェックシート」「ストーリー分析」「3K」「A-PEST」とそれらを必要に応じて組み合わせた鑑賞方法を提案している本。
深く読み解きたい美術作品やアーティストの「時代」「場所」や「人生」、同時代の「ライバル」「革新的技術」や美術作品を購入する「顧客」などをフレームワーク、チェックシートにまとめ、多面的に鑑賞する。まさに「立体的美術鑑賞法」だった。ただ、それらを使いこなすには、かなり鍛錬(と手間)が必要な気がする。
私自身はエッシャーやミュシャといったわかりやすく興味を惹かれる画家とその作品は好きだけど、その他は鑑賞レベルでいうところの最初「第1段階、直感的で表面的な好き嫌い」でしか見ていなかったと思う。美術鑑賞に抱いていた苦手意識はそこにあることがよくわかった。
美術鑑賞に対する取り組み方というか、意識は変わった。
オードリー若林さんがどこかでこの本のことに触れていて(ラジオだったっけな?)、そこから興味が湧いて読むに至ったもの。