【感想・ネタバレ】西洋美術は「彫刻」抜きには語れない 教養としての彫刻の見方のレビュー

あらすじ


【おことわり】
都合により、本電子書籍の「巻末付録 日本で見るべき彫刻作品29選」には図版が掲載されておりません。ご了承ください。

「彫刻」がわかると西洋美術もわかる。
これまでなかった、
エキサイティングな彫刻の見方。

海外の美術館に行くと、まず
私たちを迎えてくれるのは、
絵画ではなく美しい「彫刻」の数々です。
その存在感に圧倒されつつも、
彫刻の見方がわからなくて、さらっと素通り
していませんか?

◆彫刻は最も古い美術のひとつ
彫刻の見方がわかると、西洋美術もみるみる
理解できるようになります。

日本ではあまり知られていませんが、
実は世界のアートシーンにおいて、
西洋美術を語るうえで「彫刻」の理解は
欠かせないものなんです。

歴史に名を残したアーティストの多くは
絵画だけでなく素晴らしい彫刻作品も制作しており、
世界的に評価の高い日本人アーティストは、
彫刻や立体アート作品によって見出されたと
いう例も多いのです。

この本では彫刻とは何かに始まり、その魅力や歴史、
見るべき作品、そして彫刻を見るための
ポイントについて、わかりやすくご紹介します。

これまで知らなかった彫刻の魅力、
見方について、一度体系的に学んでみると
西洋美術への理解も深まります。
思わず誰かに話したくなる、
彫刻の魅力、楽しみ方が詰まった一冊です。

◆論理的に解説
著者は、「考える人」で知られるロダン作品の
日本正規エージェント代表。
前著『論理的美術鑑賞 人物×背景×時代で
どんな絵画でも読み解ける』でも紹介した
論理的なアートの見方・読み解き方を
彫刻においても活用し、解説しています。

◆こんな人におすすめ
アートが好きで西洋美術や絵画について、
一通りのことは知っているつもりでも、
彫刻について、あまり考えたことはなかった方。
西洋美術をもっと深く知りたい方。
彫刻をもっと知りたい方。
美術館に行くのが好きな方。

※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。
※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。
※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。
※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。

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Posted by ブクログ

アート=皆が当たり前だと思って空気を読んで従っている常識に対する問題提起

読んでみたけど、私無意識でも街中の彫刻とか好きで見てたなと思った。日本に居た時もイサム・ノグチ巡礼したし。これ読んで更に彫刻を見る解像度上がった気がする。やっぱり美術好きだと美術の本場に住むことから得られるものが多い。

メリカが経済の中心になった時にアートもアメリカが台頭するようになったのは、経済とアートは関わりが深いんだな。

プロテスタントで美術は発展しづらく、カトリックで美術は発展しやすいんだやっぱり。私美術が好きで美術視点で世界の国に興味を持つんだけど、イギリスに興味持てなかったのはそれが関係あるだろうなと思った。イギリスの建築魅力的だと思わない。イギリスの植民地国のイギリス風建築とかも微妙だなと思ってしまう。イギリスの魅力は知ってるしそこじゃないんだろうけど。

だからヨーロッパ好きだけど、特にカトリック文化圏を偏愛してるな。だから北欧もドイツもイマイチ興味無い。でも南ドイツのミュンヘンとかはカトリックなんだ。

堀越 啓(ほりこし・けい)
株式会社SDアート 代表取締役彫刻家と交流がある家で育ち、彫刻家・佐藤忠良氏より命名される。上智大学経済学部卒業後、事業企画等の事業戦略策定などを経験。2012年4月SDアートに入社し、2015年代表取締役に就任。ピカソに彫刻を教えた彫刻家「フリオ・ゴンサレス展」や、風と水の彫刻家「新宮晋の宇宙船」展、富山県立美術館のシンボル彫刻設置、「真鶴町・石の彫刻祭」などのプロジェクトを手掛ける。2022年4月より、SDアート企画による「生誕110年 傑作誕生・佐藤忠良」展が全国美術館を巡回。彫刻を中心とした美術展の企画や、アートプロジェクトを数々手がけている。また、オンラインサロン「ロジカルアート」を主宰し、主にビジネスパーソンや経営者に向けて、美術の読み解き方のセミナーを実施。著書「論理的美術鑑賞」(翔泳社)は、韓国や中国でも翻訳・出版されている。

「この方程式に則ると彫刻を鑑賞するポイントが見えてきます。それが、以下です。

なぜ、その素材で制作したのか?
なぜ、その大きさで制作したのか?
なぜ、その高さで設置したのか?
なぜ、その場所に設置したのか?」

—『西洋美術は「彫刻」抜きには語れない 教養としての彫刻の見方』堀越 啓著

「コンスタンティン・ブランクーシ( 1876年2月 19日 ~ 1957年3月 16日)は、ルーマニア出身の彫刻家で、パリを拠点にして活躍しました。彼を一言で言えば、「抽象彫刻の始祖」と位置付けられます。彼の言葉で、彼の彫刻をよく表している言葉だなと思うのが「事物の本当の意味をとらえようとすると、形態はどうしても単純にならざるを得ないのだ」という言葉でしょう。」

—『西洋美術は「彫刻」抜きには語れない 教養としての彫刻の見方』堀越 啓著

「彫刻と言えば、「カタチ」という言葉が浮かんできます。私たちは、日常で数多くのカタチを目にしています。そして、このカタチに対して「美しい」とか「醜い」といった感覚を抱きます。例えば、富士山や白神山地、屋久島といった自然の風景のカタチもあるでしょう。もしくは、厳島神社、姫路城、国立西洋美術館といった人の手が入った造形物というカタチもあるでしょう。これらは全て世界遺産ですが、自然だけではなく、人の手が入り時間が経ったことにより、時の試練を超えて残っている「時間的価値」の美しさとしてのカタチを感じることもあるでしょう。いずれにせよ、これらの「カタチ」には、人間が美しいと感じる何かが含まれています。」

—『西洋美術は「彫刻」抜きには語れない 教養としての彫刻の見方』堀越 啓著

「この他人軸とは、他人や社会、世間から与えられた判断基準のことです。例えば、それは、「良い大学に入って、大企業に就職すべき」という観念だったり、「女性なんだから」「男性なんだから」といった決めつけだったり、はたまた「人に優しくしなければならない」といった一見良さそうな観念まで、世の中は、思い込みと決めつけにあふれています。そして、それにみんな「何となく、そうしておいた方がいいかな」と流されています。自分の選択を他人に委ね、空気に委ねてしまう。これが、他人軸で生きるということです。アーティストとして生きる、ということは、この固定観念を特定し、ひっくり返したり、曖昧にしながら、新しい「カタチ」を提案していくことに他ならないのです。」

—『西洋美術は「彫刻」抜きには語れない 教養としての彫刻の見方』堀越 啓著


「このような態度を別の言葉で言うならば「問題提起」です。良いアーティストの条件の一つとしてあげられるのが、問題提起する作品です。マルセル・デュシャンや、パブロ・ピカソといった偉大なるアーティストたちを見るとわかるのですが、みんなが当たり前と思っていること(固定観念)に対して、「それは違う」とひっくり返したり、「本当に?」と根幹を揺るがしてしまう人たちです。このようにあらゆる境界線を曖昧にして、拡げていくことで、アート自身の存在意義すら曖昧にして、拡大して増殖していっている。これがアーティストとして生きるということなのです。」

—『西洋美術は「彫刻」抜きには語れない 教養としての彫刻の見方』堀越 啓著

「インターネットで情報が容易に取得できるようになった現代、本が以前ほど読まれなくなっているとのこと、非常に残念に思います。一方で、やはりこれだけ多くの方が関わってくださり、一つの作品が出来上がることの尊さに、感謝が込み上げてくるとともに、本の素晴らしさを再認識しています。そして、一つの作品を世に出していくという途方もないエネルギーの結晶という点で、本もまた、アート作品であると深く感じています。このエネルギーの結晶に触れてくださった方々に心から感謝すると共に、その結果、人生が少しでも豊かになるきっかけになれば、著者としてこんなに嬉しいことはありません。「本が人生を豊かにする」。人生で何度も本に助けられてきた私は、この言葉を信じています。そして、この本が、そのような存在となれば大変嬉しく思います。」

—『西洋美術は「彫刻」抜きには語れない 教養としての彫刻の見方』堀越 啓著

0
2025年04月28日

Posted by ブクログ

彫刻・・・面白くないねん

と思っていたので

面白くないままじゃ つまらんから

読んでみました
彫刻は パブリックアートだということ

丈夫で 屋外でも大丈夫 

気軽に触れる 全方向から見れる

4次元アートなのね

0
2022年06月29日

Posted by ブクログ

こういう本のタイトルに「教養」って付けるの流行ってるよね。でもさ、書いていることは、「彫刻を楽しく見ようぜ」であって、これで教養が身に付いた、ってもんじゃない気がするし、そう書いてある。作品単体をみて、良し悪し、好き嫌い、感想を得るよりも、美術史として、繋げてみると、もっと楽しくみれるぜ、っていう意味だったら、歴史は教養?

0
2022年08月18日

Posted by ブクログ

縦横思想
 盾:過去と未来  横:他の対象との比較

彫刻
 削り刻む      (カービング)
 可塑剤で型をつくる (モデリング)
 鋳造する      (キャスティング)
 組み立てる     (アセンブリング)
屋外に存在できる 無料 触れられる   

A・PEST
 アートと政治/経済/社会/技術の因果関係
ARROW
 Ancient Greece/Rome BC1000年~500年~3世紀 古代ギリシャ ローマ
  ギリシャ=理想美としての肉体 ローマ=現実の美
 Renaissance 15世紀~ ルネサンス バロック
   16c ミケランジェロ「神の如き」~デカダンス(衰退)
 Rodin Modern 19世紀 フランス
   ロダン「ヒューマニズム」
 O Post Rodin  20世紀 フランス アメリカ
  抽象化・コンセプチュアルアート・シュルレアリスム
 W After War Sculpture 戦後1945年以降 アメリカ
  抽象表現主義・ミニマルアート・ポップアート

パブロ・ピカソ   アッサンブラージュ
フリオ・ゴンザレス  鉄と溶接 
コンスタンティン・ブランクーシ  抽象化
アルベルト・ジャコメッティ 存在の弱さ
デヴィッド・スミス 空間へのドローイング
イサム・ノグチ 地球を彫刻

0
2022年07月02日

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