池田譲の作品一覧
「池田譲」の「イカは海のイリュージョニスト: 「海の霊長類」の知られざる世界 (DOJIN選書105)」「神秘なるオクトパスの世界」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
以前タコに知性があることを類書にて知った。
別目的にて新書を探していたところ、偶然にも本書のタイトルが目に入った。非常にキャッチーで、
知的好奇心等をそそられた。
本書は、タコが見ている世界等を説明しながらタコの持つ知性について解説する。前半部分は、タコについての包括的な知識等を提供する。後半からは、タコの見ている世界を通じて知り得た知見やタコの社会性等を平易に言及している印象を受ける。
個人的には、トピックとトピックとのあいだに挿入されている小噺も含めて、快適に本書を読み進めることができた。ページの端部はドッグイヤーが相当数でき上がったが、これは、本書に対する関心の表れでもあることだろう。
さて、タコの知性について印象的なことを以下に
7点示す。
★ 図形を識別(弁別学習)
★ 同種他個体の行動を見学(観察学習)
★嗜好に関する強いこだわりを示す
★麻薬を摂取させると社交的になる
★突然別個体に抱きつく
★性格と呼べる特性が報告されている
★離れた蛸壺を含めて別の蛸壺も管理(仮親行動)
筆者によれば、ココナッツの殻を海底から持ち上げているタコもいるようだ。お気に入りのものに対するこだわりは、目を見張るものがある。
また、最近の研究から、ヒト以外の動物にも性格があることがわかってきたという。ちなみに、性格を決めるものとして、性格関連遺伝子というものも特定されているらしい。
なお、いわゆる仮親行動は、筆者が言うように、
母性の現れかもしれない。タコも、母性を持つものと感じてしまう。
本書を通じて、タコの持つ知性を感じさせるような行動等を知った。ちなみに、タコよりも簡単な構造を有する線虫も逃避行動を示す。
一生命体として行動等において思いの外共通点が多く見出せることは、素直に興味深い。
Posted by ブクログ
いまタコ研究が熱い。タコがチンパンジーやカラスのように賢いだなんて、10年前まで、だれも(研究者さえも)考えちゃいなかった。本書は、この海の賢者タコの秘密に88のQ&Aで迫る。
「です・ます」のソフトな語り口で、タコの体の謎、能力の謎、感覚の謎、生き方の謎、一生の謎などを解説している。ちなみに、エンジェルナンバー88番目のQAは「タコの幸せって何?」。
本書の刊行直後、類書の吉田真明・滋野修一『タコ・イカが見ている世界』(創元社)も出た。当然内容の重複が予想されるが、驚くことに、重なりはほとんどない(吉田・滋野著はゲノムに力点)。両方読めば、タコについての基礎知識は完璧かもよ。
Posted by ブクログ
池田譲著『イカの心を探る』(NHKブックス)の姉妹編。両方読めば、頭足類の知性や社会性を知ることができるだけでなく、両者のあまりの違いに驚くはず。
タコの知性の研究は1950年代に始まるが、本格的に研究されるようになったのはつい最近のこと。本書では、観察学習、視覚・触覚情報の統合、鏡像自己認知など、現在進行中の研究を紹介している。論文には書かれないエピソードや研究の舞台裏も書かれており、研究室の熱気も感じられる。
とくに興味深かったエピソードはこれ。いつもはおいしいサクラエビをもらっていたタコ(オオマルモンダコ)。半解凍のサクラエビをやったら、それを投げつけてきた。こんなまずいもん食えるかと怒っているタコが目に浮かぶ。
p.s. 本書を読書中、NHKの「ダーウィンが来た!」を見ていたら、小笠原のアナダコのスクープ映像。なんと、陸を駆け回って獲物を狩っていた。本書に登場する院生・川島菫さんと池田先生が出てきた。