作品一覧

  • 本質観取の教科書 みんなの納得を生み出す対話

    本質観取の教科書 みんなの納得を生み出す対話

    小説・文芸

    3.8
    1巻1,056円 (税込)
    自分とは異なる立場や考えの人と、いかに対話し、合意形成していけばよいのか分からない。それどころか、深刻な信念対立を目の当たりにし、対話への希望を失ってしまう。そんな人は多いのではないだろうか。本書は、「本質観取」と呼ばれる哲学の思考法・対話法を、誰もが実践できるようになるための入門書である。「言いっぱなし」でも「論破!」でもない。分断をのりこえ、真に生産的な対話をもたらし、民主主義を成熟させるための対話の極意、奥義とは? 実践で活用できるワークシートや、ファシリテーションのコツなども収録。
  • 新しい哲学の教科書 現代実在論入門

    新しい哲学の教科書 現代実在論入門

    ビジネス・実用

    4.1
    1巻1,980円 (税込)
    今、哲学は「人間」から離れて「実在」に向かっている。21世紀を迎えてすでに20年、哲学の世界では大きな変動が起きています。そこで問われているのは、「人間以後」の世界をいかに考えるか、というものです。「ポスト・ヒューマニティーズ」とも呼ばれるこの動向は、思弁的実在論、オブジェクト指向存在論、多元的実在論、加速主義、アクターネットワーク理論、新しい実在論など、狭い意味での「哲学」をはるかに越えた多様な領域に広がりつつあります。本書は、こうした動向の明快な見取り図を与え、自分の問題として考える手がかりを示すために気鋭の著者が書き下ろした渾身の1冊です。本書で取り上げられるのは、2016年に『有限性の後で──偶然性の必然性についての試論』の日本語訳が出版されて話題になったカンタン・メイヤスー(1967年生まれ)、2017年に『四方対象──オブジェクト指向存在論入門』の日本語訳が刊行されたグレアム・ハーマン(1968年生まれ)、そして2018年に日本語版『なぜ世界は存在しないのか』(講談社選書メチエ)がベストセラーとなって広く名前を知られるようになったマルクス・ガブリエル(1980年生まれ)ら、最先端の哲学者たちです。「人間以後」の世界を考えることとは、「人間が消滅したあとの世界」という、ますますリアリティを帯びつつある世界を考えることだけではありません。それは同時に「人間の思考が届かない場所」を考えることでもある、と著者は言います。それはもちろん矛盾していますが、「実在論」への注目は、そこに現在の人間が希求するものがあることを示唆しているでしょう。それは、別の言葉で言えば、「実在論(realism)」とは「実存論(existentialism)」でもある、ということです。1987年生まれの著者は、「今」に生きることのリアリティを手放すことなく、哲学の問題とは「生きること」の問題にほかならないことを分かりやすく示しています。新しい哲学のムーブメントをただの流行で終わらせないために。未来のスタンダードが、ここにあります。[本書の内容]プロローグ 「何をしたいわけでもないが、何もしたくないわけでもない」 第I章 偶然性に抵抗する──カンタン・メイヤスー 第II章 人間からオブジェクトへ──グレアム・ハーマン 第III章 普遍性を奪還する──チャールズ・テイラーとヒューバート・ドレイファス 第IV章 新しい実在論=現実主義──マルクス・ガブリエルエピローグ メランコリストの冒険
  • <普遍性>をつくる哲学 「幸福」と「自由」をいかに守るか

    <普遍性>をつくる哲学 「幸福」と「自由」をいかに守るか

    ビジネス・実用

    4.8
    1巻1,760円 (税込)
    マルクス・ガブリエルの次へ! 今世紀に入って、カンタン・メイヤスー、マルクス・ガブリエル、グレアム・ハーマンらの「新しい実在論」が一世を風靡した。これについての鮮やかな解説書で好評を得た新鋭哲学者が、オリジナルの哲学マニフェストを書き下ろす! 閉塞感ただよう時代、とくに若者は「自己実現の自由」に飽いて、個々人の「小さな幸福」に閉じこもる。しかし社会的「自由」を放棄すればカネの力やハラスメントがのさばり、「幸福」も脅かされる。幸福、そして自由を確保するためにいま必要なのは、哲学がもつ「合意を形成する力」だ――。現代実在論からポストモダン思想へ遡り、近代哲学の可能性を捉え直して、真の「多様性」を守るための哲学の原理を示す。 〈内容〉  現代の普遍論争 第一章 新しい実在論の登場――普遍性は実在する 第二章 構築主義の帰結――普遍性を批判する 第三章 現象学の原理――普遍認識の条件 第四章 現象学的言語ゲーム――普遍性を創出する 終章 もう一度、自由を選ぶ
  • 星になっても

    星になっても

    小説・文芸

    3.7
    1巻1,980円 (税込)
    最期に交わした会話、柩に供えたアップルパイ、死後に読んだ父の手記……そうやって、父の死について書いていくうちに起きた心境の変化は、私の、あるいは、私の哲学の核心に触れるものだった。 哲学者の著者が、父の死をきっかけに書き綴った、喪失と回復の道のりを優しくたどるエッセイ。 「どうしてじいじは死んじゃったの?」 息子の問いに、私はうまく答えることができなかった。 大切な人を亡くしたとき、私たちはどうやってそれを受け止めたらいいんだろう? 【装丁・装画】鈴木千佳子
  • 〈私〉を取り戻す哲学
    値引きあり

    〈私〉を取り戻す哲学

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻539円 (税込)
    電車の中や部屋の中、気が付けばいつもスマホをスクロールしている。本当は何が知りたいのか、自分に何が必要なのかわからないままSNSの世界に浸り続け、気が付けば自分自身を見失ってしまった――。 スマホ時代の過剰な繋がりによって失われた〈私〉を私たちはどうやって取り戻すのか。気鋭の哲学者による現代を生き抜くための思考法! 【本書の主な内容】 第1章 デフォルトの〈私〉 ――――動物になるか、善い人になるか ・ミニオンズの憂鬱 ・パッケージ化された善に警戒せよ ・目を閉じて、〈私〉の声を聴く 第2章 〈私〉を取り戻すための哲学的思考 ・「新デカルト主義」宣言 ・判断しなくてよいという判断 ・批判的思考のプロトタイプ 第3章 ポスト・トゥルースを終わらせる ・SNSを気にする学生 ・「正しさをめぐる争い」は終わりにする ・陰謀論は理性と情動に訴える 第4章  ネガティブなものを引き受ける ・対話とネガティブ・ケイパビリティ ・アルゴリズムと自己消費 ・「弱いロボット」から考える

ユーザーレビュー

  • 〈私〉を取り戻す哲学

    Posted by ブクログ

    エポケーで判断を積極的に保留すること、ネガティブなことをありのままに引き受けること、これらの方法により、独断主義と相対主義の狭間を進んでゆくことが肝要。他者との摩擦は、私の存在を意識させるため、ひいては他者の「私」に意識を向けるために必要なものなのであった。

    0
    2026年09月26日
  • 本質観取の教科書 みんなの納得を生み出す対話

    Posted by ブクログ

    ほんしつかんしゅ、と読むみたいです。
    人が他者と共に生きるうえでの大切なこと、そしてその理由が書かれている。
    相互承認と共通了解、これこそがコミュニケーションの本質。民主主義や世界平和にもつながるすごい考え方を学びました。対話による解決をあきらめてしまうということは、力による解決を選ぶということにほかならない。多様性ってこうゆうことなんだなと理解した。

    0
    2026年04月23日
  • 〈私〉を取り戻す哲学

    Posted by ブクログ

    個人的にはすごく良かった。

    社会という空間の中で宙に吊るされた〈私〉を、確かに取り戻してくれた気がした。意識しないと、また宙吊りになってしまいそう。

    〈私〉の絶対性と有限性は、覚えておきたい。

    0
    2025年08月11日
  • 〈私〉を取り戻す哲学

    Posted by ブクログ

    学生時代不勉強だった私は、読み進めるうちに、わからない語句を調べる、文章に戻る、調べる戻るを繰り返し、ようやく読み終わりました。
    現代にある問題にも通じ、生き方や考え方に大きく影響を与えてもらいました。
    わからない事を保留し、そのままわからない状況でも不安にならない事、そして決めつけない。更に人は不完全であるから、不満あっても付き合える友人がいることの素晴らしさを再認識させて貰いました。

    0
    2025年07月12日
  • 〈私〉を取り戻す哲学

    Posted by ブクログ

     他者の視点や判断に身を委ねるうち、〈私〉という自己イメージが曖昧になってくる感覚を覚える人は多いだろう。その〈私〉を取り戻すためには、逆説的だが、自分が自由にできる〈私〉という自己イメージを手放す必要がある、というのが本書の主張。全般的にやや繰り返しが多く少々くどい感じがするが、認識論、現象学、経験論などを幅広くカバーしている割には論旨が一貫しており、おかげで理解がしやすい。自身の身の上話から本書が始まるのも共感できる(本書の要諦を体現しているとも言える)。

     かつて社会を支えていた共同体が果つるところで立ち現れた〈終わりなき日常〉(宮台真司)では、当該共同体で必要とされるコミュニケーション能力なき者は、ひたすらに自己の快楽のみを追求するしかない。すると、間主体的な批評の対象となるような「物語」よりも、それを構成するフェティッシュな個々の「要素」のみに着目し、共通理解を拒むかのような「自己のエロス」に閉じこもる〈動物化〉(東浩紀)が生じる。そのような「なんでもあり」の状況では、人間は克服すべき課題や障壁を見失い、理想や欲望の所在が不明瞭となる〈退屈〉(國府功一郎)に苛まれることとなる。

     著者はこれらの背景に〈善への意志〉、すなわちもう一度他者との関係性の中で普遍性倫理を取り戻そうとする回帰的な欲望の作動を見る。マルクス・ガブリエルの新実在論を引き合いに、ポストモダン的構築主義に倦厭した人々が、自らの自由を手放し外部規範に隷属することを欲しているのだと喝破しつつ、これが自らの〈内なる声〉に耳を傾けることなく他者の評価に拘泥する、現代人の病理の根源であると指摘する。

     この「自己の放逐と他者への依存がもたらす空疎さ」に対処すべく著者が提唱するのが、経験論哲学の系統を継ぐ〈新デカルト主義〉だ。畢竟、〈私〉は現象学的な「見え」から脱却することができない。〈私〉は〈私〉の自由には必ずしもならないのだ。そうであればとにかくこの「見え」から出発し、同じく個々の「見え」に依拠するしかない他者の認識を認めた上で間主観的な合意を探っていくしかない。その際重要になるのは、物事に対する判断を一旦保留するピュロン主義の〈エポケー〉である。複数の真実が暫定的に共存しているという状況を認め、安易な臆見を差し控える。そこにあるのは自己の認識能力の限界に対する強い自覚であり、これがデカルトの提唱した〈方法論的懐疑〉に通ずるというのだ。

     自己と他者の認識が高々現象学的な「見え」に依存するという意味において対等である、という前提にたてば、「真実はいかなるものであるのか」という問いはその基盤が揺らいでくる。それよりは「私とあなたの認識がどのような意識体験から生じたのかを検討し、対話を通じて共通点を探ろうではないか。そのためには時間が必要だから即断は避け、問題を単なる信念対立から本質洞察に昇華させよう」と著者は提唱するのだ。

     私の主観的・現象学的「見え」ではなく、外部の〈善のパッケージ〉に判断を委ねてしまうと、理性と情動に訴えかけてくる陰謀論に容易く取り込まれてしまう。そうではなく、この〈私〉がどう感じどう考えるかを観照し、同型の認識が他者でも成り立っていることを認めた上で共通理解を探る。その際、〈私〉が感じた違和感や摩擦が外部的対象の成立を担保しているのだから、そのようなネガティブネスから目を逸らしてはならないというのだ。

     面白いと思ったのは、サイバースペースでやりがちな〈私〉のドレスアップを続けるうち、どうしても改変できないものが残るのだが、それこそが〈私〉のコアである可能性に言及していること。なるほどと思った。

    0
    2024年07月29日

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