ヨハン・ノルベリの作品一覧
「ヨハン・ノルベリ」の「OPEN(オープン):「開く」ことができる人・組織・国家だけが生き残る」「資本主義が人類最高の発明である」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ヨハン・ノルベリ」の「OPEN(オープン):「開く」ことができる人・組織・国家だけが生き残る」「資本主義が人類最高の発明である」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
歴史上、新たな技術などの”異質なもの”に対して「オープン」な姿勢で接した国家が成功してきた反面、それらの国々がいつしか「クローズ」になり、没落していったのはなぜか。人間の進化の過程を遡ってその要因を明らかにし、現代社会に影を落としつつある「クローズ」の脅威に立ち向かう方策を提唱する啓発書。
著者は、かつての古代ギリシャやローマ帝国から、8世紀以降のイスラム諸国、宋代の中国や近代オランダ帝国に至るまで、歴史上「帝国」と呼ばれた国々に共通する成功の根本要因は、”他所者”たちと能動的に交流する社交性や、それらがもたらす異文化や新技術などを認める寛容性と、既存の価値観に捉われずに新たなものを積極的に学び、模倣して取り入れる柔軟な精神にあったと分析する。
しかしそれらの国々が様々な要因で政治的・経済的に行き詰まると、社会生活が「ゼロサムゲーム」であった旧石器時代以来の人間の本能が呼び覚まされ、人々は”仲間”(オレたち)と”他所者”(ヤツら)を区別して後者を敵視し排外的になるとともに、未来の不確実性を嫌う一方で過去を美化し、古い安定的な価値観に執着するようになり、最終的には国全体が衰退することになるという。
著者は、17世紀以降のヨーロッパ啓蒙主義とイギリスの産業革命、それに続くアメリカを中心とした現代社会の繁栄が、今のところ歴史上「唯一の例外」であるが、それが今後も継続するかどうかは、「保守 vs リベラル」ではなく、「オープン vs クローズ」の対立軸を乗り越えられるかにかかっており、我々一人ひとりが本能的なクローズの誘惑を克服する必要があると説く。
誰もが頭では理解しているオープンさの重要性、それでも時にクローズになってしまう要因を、人類の歴史や人間の本能といった観点から丁寧に紐解き、説得力のある理論を展開しており、翻訳者のあと書きも含めて、「オープン」を読者一人ひとりが自分事としてより深く考えるきっかけとなる良書。
Posted by ブクログ
「オープンな社会の方がクローズな社会よりも望ましい」という直感的にも納得感のある主張を、歴史を振り返りながら検証していくと同時に、なぜ人類はオープンな社会を維持できないのか/維持するにはどうすればいいのかについても考察された本。
人は、共感しやすい内集団と攻撃的に振る舞いがちな外集団をつくりだすが、内集団を広げて、多様性をどこまで取り込めるかが、オープン性にかかっているような気がした。
この内集団と外集団の境界は簡単に変化するもので、外集団と接して共通点を見つけるだけでも内集団は広がるし、逆に内集団内で疑心暗鬼が広がるだけでも内集団は狭まる。
オープン性を維持する方法は、シンプルに、外集団との接点を持つことと、内集団内での風通しをよくすることかもしれない。(もちろん、組織が大きくなればなるほど、このシンプルなことをやる/やり続けることは難しくなるが。。。)
あとは、ゼロサム思考が蔓延らないようにするということかもしれない。外集団の得は内集団の損というゼロサム思考は、なんとなく正しい気がしがちだが、必ずしもそうではない。(移民という外集団によって、仕事が奪われる/犯罪が増えるといった話は、数字を見ると必ずしも正しくない)
自由貿易や感染症に対するグローバルな対応等、オープン性を追求することで非ゼロサムの実現に繋がることに注目する必要がある気がした。