作品一覧

  • 新版 薔薇戦争 百年戦争後の渾沌と近世の曙光
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    1巻2,420円 (税込)
    百年戦争の敗北に打ちひしがれたイングランドを襲った、 未曾有の内乱〈薔薇戦争〉の実像と神話をひもとき、 絶対王政誕生への道筋を、豊富な図表と明快な解説で読み解く決定版。 長らく歴史の謎とされてきたリチャード三世の遺骨発掘と再埋葬をめぐる詳細なエピソード、 「塔の中の王子たち」をめぐる最新説も大幅加筆。 イングランド国花の名を冠した中世末期の大乱・薔薇戦争。 その華麗な呼称に反して、イングランドを混乱と絶望に陥れたこの内乱は、 「近世」への移行に必要な素地も孕んでいた。 時代がもつ二面性は、しばしば断絶や峻別を拒む。 惰弱と評されるヘンリー六世の治世から、 絶対王政を象徴するテューダー朝への転換は、真に中世との訣別だったのか―。 【目次】 ヨーク家・ランカスター家略系図 関連地図 はじめに 【序】 一 薔薇たちの諍い 二 神罰としての薔薇戦争? 三 イングランド王権の「十五世紀の危機」 【前史】 一 ランカスター朝の成立 ――血塗られた玉座 二 ヘンリー五世と百年戦争 ―― 栄光の幻影 三 内乱へ突き進むイングランド ――ヘンリー六世の治世 【本史】 一 第一次内乱 ―ランカスター朝の終焉(一四五九年~一四六一年) 二 エドワード四世の治世(前半)―癒えぬ傷跡(一四六一年~一四六九年) 三 第二次内乱 ―ヨーク派の分裂(一四六九年~一四七一年) 四 エドワード四世の治世(後半) ―栄光と平安(一四七一年~一四八三年) 五 第三次内乱 ―白薔薇の復讐遂げし赤薔薇(一四八三年~一四八七年) 【結】 薔薇戦争とは何だったのか エピローグ 補説(「塔の中の王子たち」をめぐる新見解について) おわりに 新版の刊行に寄せて
  • ヘンリー八世
    4.5
    1巻2,310円 (税込)
    500年前のイングランド王の生涯を知ることは、 「暴君」とは何者であるかを知る手蔓となるだろう… 薔薇戦争による混乱を解決した先王の跡を継ぎ、テューダー朝の第二代国王として即位したヘンリー八世。華やかなルネサンス君主であるはずの彼の治世から決して血なまぐさい印象が拭えないのはなぜなのか。英国王室きっての怪人の生涯に迫った本格評伝。6度の結婚、ローマ・カトリック教会との断絶、忠臣の処刑などで知られる「悪名高き」国王の真実。 【目次】 プロローグ テューダー王朝の幕開け 序章 王子時代――「冬の王」の膝下で 第一章 フランス遠征――Make England Great Again 第二章 絢爛たる平和と枢機卿ウルジー 第三章 離婚問題――国王陛下の重大事案(キングズ・グレート・マター) 第四章 変貌する王国 第五章 戦火再び 第六章 晩年と死 エピローグ 関連年表 主要参考文献 「トランプと共通点があると名指しされたヘンリー8世。彼こそが本書の主役である。21世紀のアメリカ大統領と16世紀のイングランド王という立場の違いはあれど、両者に共通するのは、強烈なエゴと自己愛である、しかし、エゴと自己愛は政治的人間の動力源でもある。500年の時を経てトランプがヘンリーと重ね合わされたように、いずれ強烈なエゴの持ち主が現れて、世界を再び騒然とさせるだろう。21世紀に生きる我々は、今後も強力な権力を振りかざすエゴイストやナルシシストたちと対峙していかなくてはならない」(「はじめに」より)
  • 薔薇戦争
    4.7
    1巻2,200円 (税込)
    「分断」の代名詞として今なお英国民にトラウマを残す混沌。 薔薇戦争とは何だったのか? 15世紀に勃発したランカスター家(赤薔薇)とヨーク家(白薔薇)による王位をめぐる権力闘争――薔薇戦争。 EU離脱に揺れるイギリスでは、国を二分するその亀裂が今なおこの内乱の惨禍になぞらえられている。 かように鮮烈な記憶を英国民に焼き付けた激しい争いは、いかに繰り広げられ、何をもたらしたのか。 のちのテューダー王朝による絶対王政という「正義と秩序」を成立させるに至った、長きにわたる混乱を読み解く。 内乱の引き金は、本当にランカスター家による王位簒奪劇なのだろうか。 ヘンリー・テューダーの即位は、イングランドに真の平和をもたらしたのだろうか。 そして、内乱の前後でイングランドの政体はどのような変化を遂げたのだろうか。 本書ではテューダー王朝百十八年間の下で育まれた史観を念頭に置きながら、 この未曽有の内乱を概説することにしたい。(「はじめに」より) 【目次】 ヨーク家・ランカスター家略系図 関連地図 はじめに 序  一 薔薇たちの諍い  二 神罰としての薔薇戦争?  三 イングランド王権の「十五世紀の危機」 前史  一 ランカスター朝の成立――血塗られた玉座  二 ヘンリー五世と百年戦争――栄光の幻影  三 内乱へ突き進むイングランド――ヘンリー六世の治世 本史  一 第一次内乱――ランカスター朝の終焉(一四五九年~一四六一年)  二 エドワード四世の治世(前半)――癒えぬ傷跡(一四六一年~一四六九年)  三 第二次内乱――ヨーク派の分裂(一四六九年~一四七一年)  四 エドワード四世の治世(後半)――栄光と平安(一四七一年~一四八三年)  五 第三次内乱――白薔薇の復讐遂げし赤薔薇(一四八三年~一四八七年) 結   薔薇戦争とは何だったのか おわりに 関連年表 主要参考文献

ユーザーレビュー

  • 薔薇戦争

    Posted by ブクログ

    薔薇戦争とは15世紀イングランドの内乱。ランカスター家ヨーク家の権力争い。
    プランタジネット朝のリチャード2世は従兄弟のヘンリー4世により廃位される。ランカスター朝が成立。しかし血統の正当性に問題があった。ヘンリー5世は百年戦争で多くの勝利を収め中世イングランドで最も偉大な王とされた。
    しかしその子ヘンリー6世はいまいちであった。百年戦争に敗北しランカスター王家の権威が低下。ヘンリー6世はショックで発狂。ヨーク公が王位を主張し王軍と争う。ランカスター家とヨーク家の争いが始まる。
    いろいろ揉めた末にヨーク派のエドワード4世が即位。美男子で人気、派手な女性遍歴を持つ。身分差のある結婚をして、臣下ウ

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    2025年06月21日
  • ヘンリー八世

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    この本はものすごく面白いです。著者の語りも素晴らしく、歴史の流れがすっと入ってきます。ヘンリー八世という圧倒的カリスマの驚異の人生を私達は目撃することになります。

    この本はシェイクスピアファンにも強くおすすめしたいです。この王の娘が後のエリザベス女王であり、その治世で活躍したのがシェイクスピアです。彼が生きた時代背景を知ればもっとシェイクスピア作品を楽しむことができます。時代背景を離れた芸術はありません。私にとってもこの伝記は非常にありがたいものとなりました。

    0
    2024年08月21日
  • 薔薇戦争

    Posted by ブクログ

    満点の面白さ!
    薔薇戦争といえば百年戦争の後のイギリス国内の権力争い程度の知識しかなかったが、知れば知るほど興味が湧いてきた。プランタジネット家に連なるランカスター家と同じくプランタジネット家の家長にいたヨーク家の権力を賭けた血みどろの闘い。赤薔薇と白薔薇の間を権力が行ったり来たりするシーソーゲーム。
    日本でも血族を殺してのしあがる話しはあるが、ここまでやるかと言うぐらい殺し合い、血のつながりは婚姻の道具程度の役割だった。
    しかし、この非道の戦争を受け、イギリス国民は戦いに倦み次期のテューダー朝では安定した平和がおとずれる。そこからヘンリー8世やエリザベス1世のような絶対君主が生まれた。

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    2023年05月07日
  • ヘンリー八世

    Posted by ブクログ

    16世紀、イングランドを根底から変えた王ヘンリー八世。六回結婚(妻死刑二人)、個人の都合で国の宗教をプロテスタントに変えた男の伝記。

    英国国教会がなぜカトリックとプロテスタントの折衷なものになったのかなど細かいことが知れて良かった。学術書っぽいのに読みやすい。

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    2025年07月10日
  • 薔薇戦争

    Posted by ブクログ

    15世紀イングランドで勃発した王位をめぐる内乱である薔薇戦争を、前史にあたるランカスター朝の成立から書き起こした一冊。乱の経緯が分かりやすく、イングランド政体の変遷など背景事情にも目配りされた良書。

    0
    2020年05月07日

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