ニクラス・ナット・オ・ダーグの作品一覧

「ニクラス・ナット・オ・ダーグ」の「1793」「運命と希望」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 1793

    1793

    小説・文芸

    4.5
    1~3巻1,342~1,430円 (税込)
    北欧発大型歴史ミステリー、待望の文庫化!  1793年。フランスでは革命の混乱が続き、その年、王妃マリー・アントワネットが処刑された。スウェーデンにも余波は広がり、前年1792年には国王グスタフ3世が暗殺されている。無意味な戦争と貧困にあえぐ庶民の不満と王制への不信がマグマのように煮えたぎる、混沌のストックホルム。秋のある日、湖で男性の遺体が発見された。遺体の四肢は切り落とされ、眼球と舌と歯が奪われ、美しい金髪だけが残されていた。結核に冒されたインテリ法律家と、戦場帰りの荒くれ風紀取締官が殺人事件の謎を追う――。  2018年スウェーデンベストセラー第2位(PB部門)、「このミステリーがすごい!」2020年海外編第8位。貧しく、汚く、腐敗した18世紀の北の都とその中で正義を貫こうとする者たちを、スウェーデン最古の貴族の末裔が大胆かつ繊細に描く、重厚でスリリングで濃密な、大型北欧歴史ミステリー、待望の文庫化。三部作『1794』『1795』も2022年秋、連続刊行。 ※この作品は単行本版『1793』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • 運命と希望

    運命と希望

    小説・文芸

    4.0
    1巻3,168円 (税込)
    北欧史に残る謎を子孫が描く、圧倒的野心作! 「自分以外には扱えない主題と、 それを実際に物語として形にできる筆力。 その両輪を備えた作家のみが作ることのできる物語。 うらやましい。」 ――漫画家・幸村 誠氏(『ヴィンランド・サガ』)  1436年春、後にスウェーデン最古の貴族ナット・オ・ダーグ家として知られる一族の一人息子モンス・ベンクトソンが、反乱指導者エンゲルブレクト・エンゲルブレクトソンを斧で殺害した。モンスはエンゲルブレクトの忠実な従者であったが、殺害の動機は600年が経った今も謎のまま。その北欧史の謎を、モンスの子孫である著者が史実を基にフィクションという形で解き明かした野心作。  家族、戦争、反乱、愛と裏切り、権力欲と奸計。ブロマンス、シスターフッドも盛り込んだ圧倒的面白さ!『1793』三部作で北欧ミステリー界に実力を知らしめ、第76回日本推理作家協会賞(翻訳部門)を受賞した著者による傑作歴史ミステリー。

ユーザーレビュー

  • 運命と希望

    Posted by ブクログ

    本当に……とんでもない傑作だ。

    舞台は15世紀のスウェーデン。
    ただでさえ、この時代、この土地を描いた物語はそう多くない。
    けれど本書には、もう冒頭から読者を引きずり込んでしまう吸引力がある。
     

    『運命と希望』ニクラス・ナット・オ・ダーグ

    荒廃し、死に絶えた土地。
    靴や背嚢に重たい砂利を入れて歩く一人の青年。
    彼はなぜ、このような苦行を自らに課しているのか。

    またある場面では、
    若き反乱指導者と、彼に心酔する美しい青年が
    静かに心を通わせている。
    その傍らには、憎しみに燃えた目がある。

    日本の小説ではなかなか味わえない、
    壮大な歴史のうねりのようなものがどろりと押し寄せてくる。
    『運命と希望』を読んでいるあいだ、
    心は完全に中世スウェーデンへ飛んでいた。

    ✧

    本書が特別なのは、
    これが実際に北欧史に刻まれた
    ある衝撃的な事件をベースにしているところだ。

    圧政に苦しみ、民衆も貴族も疲弊しきっていたスウェーデン。
    そこへ追い打ちをかけるように、
    ペスト(黒死病)が猛威をふるう。

    そんな腐敗した時代に、
    民衆を束ねたのが
    カリスマ性を持つ若き反乱指導者エンゲルブレクト。

    そして彼を支えたのが、
    貴族の息子モンス・ベンクトソンだった。
    しかしこの美しい青年は、
    心酔していたはずのエンゲルブレクトを
    なぜか斧で殺害したという。

    この歴史のミステリーを小説として紐解くのが、
    なんと当事者モンスの子孫である著者、
    ニクラス・ナット・オ・ダーグ氏だというのだから驚く。

    ✧

    いつの時代も、どの国でも、
    人間の営みはそう変わらない。

    愛憎、自己顕示欲、自己犠牲、欺瞞、諦観。
    人は、自分が生きることだけで精一杯だ。

    本書では、さまざまな人間関係が描かれる。
    モンスとエンゲルブレクトの、愛情にも似た依存関係。
    モンスの親友であり、兄の代わりでもあるフィンとの主従関係。
    クリスティーナが息子モンスに向ける異常ともいえる愛情。
    その一方で、クリスティーナから見向きもされない娘ブリータ。

    ……あぁ、これ相関図を描いたらとんでもないことになるな。笑
    きっと、いろんな矢印がモンスの方向へ伸びている。

    ハードカバー600ページ弱という鈍器本ながら、
    ヘレンハルメ美穂さんの翻訳は驚くほど読みやすく、
    しかも文体がとても美しい。

    中世スウェーデンの凍えるような冷たさを肌で感じ、
    欲望と愛憎にまみれた生々しい熱を浴び、
    最後には儚い喪失感と、
    その先に見えるかすかな希望まで手渡される。

    至福の読書体験でした。
    そして、続編『Vargars lek(狼の戯れ)』が
    2027年に刊行予定だと知って狂喜乱舞しています……!

    この先の彼らの物語が紡がれる日が、
    本当に待ち遠しい。

    0
    2026年05月31日
  • 1795

    Posted by ブクログ

    「おとしまえをつけろ」本国スウェーデンで「ベルマン・ノワール」とキャッチフレーズをつけられた暗黒3部作の完結編。しばらく邦訳の止まったままのエルロイの空席を埋めてくれる傑作だった。おみごと。

    0
    2025年12月27日
  • 1793

    Posted by ブクログ

    1793年のスウェーデンが舞台。目玉も舌もえぐられ両手両足も切断された死体。両手両足の傷は死後のものではないことが判明。いったいなぜ?誰が?猟奇と残虐の謎を2人の男が追う。L・V・トリアーも驚くであろう結末も衝撃。続編も読まねば。

    0
    2025年10月30日
  • 1793

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ニクラス・ナット・オ・ダーグの歴史ミステリ三部作。その第1作目。

    とんでもなく重厚な小説。一作目の1793はミステリというよりは、殺人事件を題材とした歴史風俗小説の感が強い。本当に、匂い立つくらい当時の情景の描き込みがすごい。

    4部から成り、1部は凄惨な死体が発見され、引っ立て屋のカルデルと病に侵された探偵セーシルが邂逅。2部はある青年が身を落とすまで、3部はありもしない罪を背負わされた少女、4部は1部の二人に戻る、という構成。
    2部、3部が1部から過去の時間軸となるため、どのようにクロスするのかが非常に楽しめた。

    ミステリとして読むと肩透かしかも。死体の状況と動機の繋がりが弱い気がした。ただそれを抜きにしても、重厚で、目を背けたくなるような凄惨な場面も多いが、読み応えはバッチリ。
    3部作ということもあってか、裏で暗躍する組織、フランス革命の余波などはそんなに。2作目以降、決着がつくのだろう。ただ、あまりに重いのでちょっと間に違う本を入れてかな。。。

    最後に、2部の青年、結構いい役回りだけど。後々思い出すと、妹に朝の快便具合を手紙で書く変態だったわ笑

    0
    2023年09月04日
  • 1794

    Posted by ブクログ

    ネタバレ


    3年前に読んだ1793も面白かった。
    3部作最後の1795がすごいらしいので、とりあえずこちらから読み始めたら、
    すでにドレッドノート超えです。

    0
    2023年01月23日

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