作品一覧

  • 木かげの家の小人たち
    4.4
    1巻1,760円 (税込)
    ある家の二階に小さな書庫がありました。薄暗い廊下に面したその部屋は、その家の他のどの部屋よりも、物静かな一角でした。古めかしい漢文の本、外国の本が並ぶ小部屋。そしてこの静かな部屋の天井近くに、小人が住んでいたのです……。暗い戦争の影が日本をおおう冬の時代、外国生まれの小人を愛し続ける少女ゆり。いまわしい現実と不安な日々が不思議な魅力を持って描かれる、日本のファンタジーの記念碑的作品です。

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  • 子どもと文学 増補新版
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    子どもの文学はおもしろく、はっきりわかりやすく――。 戦後日本の児童文学をリードした著者たちが、その草創期に、小川未明や新見南吉らの作品、昔話やファンタジーを読み解き、子どもにとって真に大事なものは何かを追求した児童文学論の記念碑的著作。 新たに石井桃子・瀬田貞二の連続講演、鈴木晋一による回想記を収録。 〈解説〉斎藤惇夫
  • ながいながいペンギンの話
    4.3
    1巻704円 (税込)
    南極大陸をふき荒れる,その冬最後の雪嵐のなかでペンギンのたまごが2つかえりました.ルルとキキ兄弟は生まれたばかりだというのに元気いっぱい.両親のるすにこっそり家をぬけだして….楽天的で冒険好きな活力にあふれる主人公たちは,1957年の刊行以来,日本の幼年文学の代表として,幼い読者に受け入れられてきました.

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  • いさましいアリのポンス
    -
    1巻550円 (税込)
    激しい戦争反対の意志と、鎮魂の思いをこめた受難の子どもへの励ましである佳品「川とノリオ」。身近の動物たちと子どもたちとの心の触れあいを優しく、かつ鋭い目で見つめた「ツグミ」「セキレイ」など、現代の問題を問いつづけている、いぬいとみこの作品の中から「休火山」「ベーゴマ」など名作13編を収録。
  • ぼくらはカンガルー
    -
    1巻495円 (税込)
    ロロロゲーと、「東の森」の奥に、ハリモグラのハリーを捜しに行ったタンタンは、めずらしいコトドリを写しに来ていた人間につかまり、見知らぬ町へと連れて行かれるーー広大なオーストラリアを背景に、自然の中で、平和に生きる動物と人間との愛情を、軽快なタッチで描く。名作「ながいながいペンギンの話」「北極のムーンカミーシカ」とならぶ、ふたごの動物物語。

ユーザーレビュー

  • ながいながいペンギンの話

    Posted by ブクログ

    これは凄い作品だ。と読みながらずっと思ってた。
    ストーリーラインの因果と起伏、この三幕構成の入れ子構造、構造自体の格子の堅牢さに鳥肌が立った。
    骨組みが素晴らしいからこそ物語も読みやすいしスッと入ってくる。
    あと絵もかわいい

    0
    2023年09月12日
  • ながいながいペンギンの話

    Posted by ブクログ

    タイトルの「ながいながい」に怖じ気づく子が多いんじゃないかと思うけど、実際は低学年からでも読めるような長さのお話が3つ。性格の違う兄弟の描写、人間も含めた他の生き物とのエピソードなど、どんな年齢で読んでも何か考えさせられることがあるのでは。

    0
    2020年07月26日
  • 木かげの家の小人たち

    Posted by ブクログ

    考えなければならないことがいくつかある。反戦文学であることは間違いない。なぜ、小人の子たちはアマノジャキと暮らすこと選んだのか。親はなぜ保守的で追従的な生を歩むのか。77日の試練は何だったのか。小人は良心の象徴のようだが、一日も休むことのできない具体的関わりでもある。その家族がなぜ進んで別れ別れになるのか。では、アマノジャキとは。なぜ小人は西洋由来なのか。謎というよりも、そこを掘っていくことで豊かな水源を探り当てることができると思うからだ。

    子どもは自立。天の邪気は守る守られる関係でなく、友人。その程度の読みでいいのだろうか。ゆりの葛藤、弱さ、ひたむきさもこの物語の白眉だろう。

    0
    2014年06月11日
  • 木かげの家の小人たち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    子供の頃に読んだ本を再読。

    明治の頃に日本に渡ってきたイギリスの小人夫婦と日本で生まれた子供たちのお話。
    小人たちは人間たちが空いろのコップにそそぐ一日一杯のミルクで生きている。
    戦争が始まって、ただの食糧ではなく小人たちが大切にされていることの証でもあるそのミルクを確保し続けることが難しくなっていく。
    大事なのに、大事にすることが難しい。
    日本の、しかも大戦期を舞台にして戦争について描きながら、しっかりファンタジーとして面白い。

    「物語の前に」は全然覚えていなかった。きっと大人視点だから。
    大人が読ませたい部分と子供が読みたい部分は違うんだろうな。
    (作者の意図は別として、この本を大人が

    0
    2024年04月08日
  • ながいながいペンギンの話

    Posted by ブクログ

    南極の小さな双子のペンギン、ルルとキキの物語。わんぱくで冒険好きだけど少しプライドの高い兄さんルル、おとなしくて寒がりだけど優しい弟キキ。人間に捕まったり、流氷に流されたりシャチやトウゾクカモメに襲われたり…二匹の冒険にハラハラ、かわいらしさにほっこり。素直に読めるよい物語です。中学年から。

    0
    2012年01月18日

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