作品一覧

  • 雨を操る
    5.0
    1巻2,970円 (税込)
    森林はいかにして降雨をもたらし、循環させるのか? 3世紀に及ぶ森林と気候変動の科学史 地球温暖化に関する議論が始まるはるか以前から、人々は森林の重要性に気づいていた。 近世初頭の気候に関する思想史、ヨーロッパの科学界に 「森林破壊で降雨量が激減する」という考えが広まった経緯、 農民や地主を苦しめた帝国主義時代インドの林業改革、 森林と降雨をめぐる議論で引き起こされた政治的対立、 気候を人工的に制御する気候工学の出現、 雨水の循環における森林の重要性が軽視されるようになった時代、 そして水分子の測定技術向上によって森林が再評価されるようになった現代の科学界――。 国家・市民・科学者それぞれの立場から 時に支持され時に否定されてきた森林の気候寄与説と、 その復活の軌跡を余すところなく描く。
  • 温暖化に負けない生き物たち 気候変動を生き抜くしたたかな戦略
    4.0
    1巻3,190円 (税込)
    気候変動が環境を激変させている現在、生物はこの危機にどう対処しているのだろうか? 温暖化に直面したクマはサケを食べる行動を変え、イカは小さいサイズで成熟するよう変化し、トカゲはハリケーンのときに木にしがみつけるように指を変化させた。生物は座して絶滅を待つのではなく、多彩な戦略を駆使して生き延びているのだ。 ストーリーテラーとして定評のある生物学者が、柔軟に変化する動植物の姿を通して、気候変動にどう向き合うべきかを教えてくれる、危機と希望の物語。 【本書への推薦の言葉】 まさに絶滅が迫っている。だが絶望して嘆く前にこの本を読むべきだ。いつでもそうであるように、生物は新たな道を見つけている。 ――ダン・フローレス(作家・歴史家、モンタナ大学名誉教授) 地球温暖化の生物学に関する非常に重要な考察を、ハンソンならではの知的かつ明晰な美しい文章で読むことができる。 ――ロバート・マイケル・パイル(『ビッグフットの謎』著者)

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  • 人類を熱狂させた鳥たち
    3.0
    1巻3,520円 (税込)
    人類の歴史が始まって以来、私たちの信仰、科学、芸術、資源の源として存在し続けている鳥類。精神と生命を支えてきたその生物を、人はどのように捉え、利用し、そして保護しようとしているのか。鷹狩りの歴史、ダ・ヴィンチが興味を引かれたキツツキの舌、鳥が部位ごとに持つとされた薬効、海鳥の利用と個体数減少など、1万年以上にわたる人間と鳥の関わりを、イギリスを代表する鳥類学者が語り尽くす。
  • 時間軸で探る日本の鳥
    5.0
    1巻2,860円 (税込)
    鳥を巡るタイムマシンの旅に出よう。 海に囲まれた日本列島には、 どのような鳥類が暮らしてきたのか、そして人間にどう認識されてきたのか。 化石や遺跡で出土した骨から土器や銅鐸、埴輪で描かれた鳥たち、 江戸時代の博物図譜や現代の野外調査、 人の経済活動が鳥類に及ぼす影響まで、 時代と分野をつなぐ新しい切り口で築く――復元生態学――の礎。

ユーザーレビュー

  • 温暖化に負けない生き物たち 気候変動を生き抜くしたたかな戦略

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    なかなか難しくて読み進めるのが大変だったけど、だんだんと集中してきて読み切れた。温暖化だけではなく、有史時代においても小氷期などの寒冷な期間があったことも初めて知ったし、生物だけでなく植物までもが移動などの戦略をとっていること、そして人間の移民などにも温暖化の影響があることを知った。昨今温暖化に関するニュースも増えて、ネガティブな印象や危機感を感じることが増えたが、温暖化は今後数十年確実に進むのであれば、もうダメだと嘆くのではなく、できることをそれぞれが行い文化を変えていく、もしくは生物たちの戦略を面白く前向きに眺めていきたい、そう思える本だった。

    0
    2025年08月29日
  • 雨を操る

    Posted by ブクログ

    雨を操る: 森林保護思想の変遷から読み解く気候安定化への道。ブレット・M・ベネット先生、グレゴリー・A・バートン先生、黒沢令子先生の著書。森林と気候変動の科学史。森林破壊で降雨量が激減することが地球温暖化につながる。森林問題地球温暖化問題に詳しくない人でも最近の夏が暑すぎることは誰だってわかるはず。森林問題地球温暖化問題から目を背けずに森林保護をすることが地球温暖化問題の解決の第一歩。森林の重要性と森林保護を考える人を一人でも増やすことでしか地球温暖化問題解決はない。

    0
    2025年08月11日
  • 時間軸で探る日本の鳥

    Posted by ブクログ

    面白かった。特に普段から鳥類の文化資料に興味があるので、3、4、5章を目当てに購入したが、全章あたりだった。
    1、骨や遺伝子から探る日本の鳥。化石から古代日本の鳥類相をバードウォッチングする。遺伝子解析からルーツを探る、系統地理学。考古遺物からの解析。ニワトリ、アホウドリ。
    2、文化資料から探る日本の鳥。堀田正敦『観文禽譜』を例にした江戸時代の鳥類。江戸時代の食文化と鳥類。江戸時代のツルの同定と分布『本草網目啓蒙』『有徳院殿御実紀』『鳥類図譜』『伊達治家記録』『伊達家御歴代事記』宇和島藩
    『記録書抜』
    3、全国的な野外調査でみる日本の鳥類の今

    以前から文化資料でのバードウォッチング、まあ、野

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    2021年03月18日
  • 温暖化に負けない生き物たち 気候変動を生き抜くしたたかな戦略

    Posted by ブクログ

    環境が変化することによって、今まで通り生き続けていくことが困難になる事例は数多くある。そうした状況、特に温暖化という過酷な条件の中で、動物、植物、海洋生物、昆虫、鳥類など様々な生物たちのとった選択が、多くの研究者たちの調査結果とともに紹介されている。いずれも専門的な分野の研究でありながら、筆者の持ち味ともいえる軽妙なタッチでわかりやすく読ませてくれる。日照時間の変化によって、渡りを開始する鳥たちと、温度によって開花を早める植物との自然界におけるタイミングのずれが、生態系を狂わせたり種の滅亡につながっていく、といった事例などは、いま世界中の各地で起こっている。

    0
    2024年09月03日
  • 温暖化に負けない生き物たち 気候変動を生き抜くしたたかな戦略

    Posted by ブクログ

    非常に良い本。温暖化問題というと気候科学や災害などの話が多く深刻なものばかりだが、この本を読むと植物を含む生物はたくましく生き残ろうとしていることが分かる。もちろん温暖化がなくなるに越したことはないが、地球温暖化は初めてではないし、この世の終わりでもないことがよく分かる。ただ絶滅する種がある事も、人類が相当な困難を受ける事も事実。北方に引っ越そうかな。

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    2024年08月18日

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