あらすじ
鳥を巡るタイムマシンの旅に出よう。
海に囲まれた日本列島には、
どのような鳥類が暮らしてきたのか、そして人間にどう認識されてきたのか。
化石や遺跡で出土した骨から土器や銅鐸、埴輪で描かれた鳥たち、
江戸時代の博物図譜や現代の野外調査、
人の経済活動が鳥類に及ぼす影響まで、
時代と分野をつなぐ新しい切り口で築く――復元生態学――の礎。
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Posted by ブクログ
面白かった。特に普段から鳥類の文化資料に興味があるので、3、4、5章を目当てに購入したが、全章あたりだった。
1、骨や遺伝子から探る日本の鳥。化石から古代日本の鳥類相をバードウォッチングする。遺伝子解析からルーツを探る、系統地理学。考古遺物からの解析。ニワトリ、アホウドリ。
2、文化資料から探る日本の鳥。堀田正敦『観文禽譜』を例にした江戸時代の鳥類。江戸時代の食文化と鳥類。江戸時代のツルの同定と分布『本草網目啓蒙』『有徳院殿御実紀』『鳥類図譜』『伊達治家記録』『伊達家御歴代事記』宇和島藩
『記録書抜』
3、全国的な野外調査でみる日本の鳥類の今
以前から文化資料でのバードウォッチング、まあ、野鳥ではなく鳥芸術をウォッチングするんですが、そういうのに興味がありまして、機会があれば情報を集めてました。数年前に高松松平家の衆禽画譜を拝見した折に、文化資料で実際に当時の鳥類学を考えるのも面白いかと思ったんですが、まあ、すでにこってり論文が出ていて(笑)やっぱり読む専となりはてています。ありがたいことですねぇ。ええとこどり。もちろん日本だけでなく、全ての国で、太鼓の昔から野鳥や家禽は人間の興味を惹き続けてきており、様々なモチーフになってきているので、そりゃもう、見るもの知ることてんこ盛りです。
そんなわけで、とても楽しいインドア派の”バードウォッチング”
ばっちり広めていきたいと思います。