作品一覧

  • 生き物はどのように土にかえるのか
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    「庭に埋めた亡くなったペット、いつ土にかえる?」「道ばたにあるミミズやセミの死骸はどうなるの?」「山や森の落ち葉はどこに消えるの?」「世界が動物や植物の死骸で埋め尽くされないのはどうして?」生き物が死ぬと、どうなるのでしょうか? 生き物の死骸が分解されるプロセスを見ながら、生き物の死骸を利用する動物や昆虫、カビやキノコなどの菌類、細菌などの生き方を紹介。  ふだん語られることの少ない、生き物の死後の世界と、死骸を利用して生きる生き物たちの世界を丁寧に案内する! まるで上質なサイエンスドキュメンタリー番組を見ているかのような、知的好奇心をくすぐる一冊!
  • キノコとカビの生態学 枯れ木の中は戦国時代
    4.5
    1巻1,980円 (税込)
    枯れ木の中では多種多様な菌類による「陣地領地獲得合戦」が繰り広げられています。その様子はさながら戦国時代のよう。武将として登場する菌類には、シイタケのような立派なキノコを作る種類だけでなく、顕微鏡を使わなければ見えないようなカビもたくさんいるのです。ただし、カビといっても侮るなかれ。決して雑兵ではありません。そもそも、キノコもカビも同じ菌類の違う姿にすぎないのです。 本書では枯れ木に生息する菌類をすべて「木材腐朽菌」と呼び、森の枯れ木の中で彼らがどのような暮らしをしているのか紹介します。最近の菌類生態学の大きな進歩の一つに、キノコではなくその本体である菌糸の野外でのふるまいに関する知識が急速に増えたことがあげられます。本書では、こういった最新の研究成果を盛り込んだ菌類生態学の解説を目指しました。

ユーザーレビュー

  • キノコとカビの生態学 枯れ木の中は戦国時代

    Posted by ブクログ

    大変面白い一冊だった。タイトル通り、「枯れ木の中」でのキノコやカビの戦いーいかに資源を取るか、どのように資源を利用するかーということについて色々な角度から、分かりやすく示してくれる一冊である。この本を読んでから森に行ったら、ただの丸太や立ち枯れの木が大変魅力的に見え、覗き込まずにはいられなくなってしまった。そして「これがあの本で言ってた線だな」とか「今こういう腐朽段階だろうな」とか、新たな発見も沢山あった。

    0
    2022年01月15日
  • 生き物はどのように土にかえるのか

    Posted by ブクログ

    生物学(生命科学)を学ぶ醍醐味は、生物観や生命観が、自分の中で構築・再構築・増築されていくことにあると思っているのですが、まさに、そういったことが可能な本だと思います。
    しかも、「生」よりもむしろ、「死」に焦点を当てることで、生物観や生命観が構築・再構築・増築されていくことに、この本の魅力があると思います。

    また、この本の魅力は、科学的な知見は、たくさんの科学者による、地道で継続的な観察と考察の上に成り立っていることを感じられる点、にもあると思います。

    たくさんの人に読んでほしい本の1冊です。

    0
    2018年08月05日
  • 生き物はどのように土にかえるのか

    Posted by ブクログ

    露骨に「ああ、孤独死はしたくないな」と思ったり、キノコの構造を思いながらエノキの味噌汁をすすったり。題材にもかかわらずこのさわやかさ。

    0
    2018年02月20日
  • キノコとカビの生態学 枯れ木の中は戦国時代

    Posted by ブクログ

    深沢遊『キノコとカビの生態学 枯れ木の中は戦国時代』。森の木はだれがどうやって朽ちさせていくのかがテーマ。菌による不朽の種類とか、そもそも木って何なのかなど学びがたくさん。この本を読んでる期間に出会った切り株や枯れ枝の断面を見ると、たしかに菌による模様があり、見る目がかわった。

    0
    2021年05月20日
  • 生き物はどのように土にかえるのか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    土にかえる、ということについて、生態学の視点から、かなり分かりやすく理解を深められる。
    動物、植物、、、まずこれらが何出てきているか、をあらためて知る。そして腐敗や発酵という言葉、実際は何が起きているのか、科学的に考える機会を得られた。
    分解と循環、絶えず私たちの命は巡っているんだなーと、
    土だけじゃなくて、大気にも、海にも還っていって、それを吸って、飲んで、食べて、生きているんだなーと思った。

    0
    2020年12月30日

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