マヤ・ルンデの作品一覧

「マヤ・ルンデ」の「蜜蜂」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 蜜蜂
    3.8
    2098年の世界では、環境破壊が進んで蜜蜂が絶滅。受粉ができずに農作物の生産が激減し、人類は滅亡寸前だった。管理社会化した中国で人工授粉をして細々と暮らすタオは、ある日、幼い息子とピクニックに行くが、息子が突然気絶してしまう──。その謎の病には、実は過去に地球で起きた出来事が深く関わっていた──。 1852年のイギリス、2007年のアメリカ、2098年の中国を舞台に、 蜜蜂に関わる三つの家族の物語が繰り広げられる。 それらはどうつながっていて、どんな運命を導いていくのか? ――これはただの世紀末ディストピア小説ではない。

ユーザーレビュー

  • 蜜蜂

    Posted by ブクログ

    養蜂の誕生、蜂の絶滅、そして未来への希望。SFとは思ってなかったし全体的にだいぶかったるい運びなんだけどそれでも現実世界にトレースして地球環境のライフサイクルとか人間の存在を考えるための寓話としての機能はある。COVIDってほんと何だったんだろうな

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    2025年08月23日
  • 蜜蜂

    Posted by ブクログ

    3カ国で各々の時代に蜜蜂との交流を紡いでいく家族の物語。

    静かな描写が少しずつ人物に生命力を与え、その息吹が肌に届くかのよう..

    未来での蜜蜂との距離感には少し戸惑いもあったが、想像出来ない事でもない。

    家族への愛着が湧く頃、大きな秘密が解き明かされる。

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    2021年10月28日
  • 蜜蜂

    Posted by ブクログ

    蜜蜂が忽然と消えた というニュースを聞いてから
    20年以上経っている。
    ミツバチが原因不明に大量に失踪する現象
    蜂群崩壊症候群=CCD(Colony Collapse Disorder)
    は世界で発生し 多くの養蜂家が廃業した。
    その原因はいまだ特定できていない。

    私達は この事実をほぼ無視した国に生きている。
    蜂蜜も普通に売られているから
    CCDについて知らない人も多いことだろう。

    ゾッとしたのは
    CCDの原因の一つとされ
    欧米諸国が禁止した
    ネオニコチノイド系農薬を
    日本政府は禁止どころか規制緩和していることだ。

    国連環境計画(UNEP)によれば
    「世界の食料の9割を占める100種類

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    2020年05月28日
  • 蜜蜂

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いやー、驚いた。なんだこれはー、と驚いた。

    ウィリアム(1853年/イギリス)、ジョージ(2007年/アメリカ)、タオ(2098年/中国)の3つのパートから成る。
    ディストピア小説としての重さ、物語としての大きさ、蜜蜂の意味、3つのパートが重なっていくところ、などもさることながら、3つそれぞれの家族物語に揺さぶられ、心の奥まで打ちのめされる。

    ”ウィリアム”では、父子(特に娘との)関係と研究者の悲哀。
    ”ジョージ”は父と息子。そして養蜂家の、なすすべもない自然への無情、非情。
    ”タオ”では、母と幼子。夫。蜜蜂がいなくなっている世界。
    希望は見いだせるのか。

    いやー、まいったまいった。

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    2018年09月15日
  • 蜜蜂

    Posted by ブクログ

    農業にとって重要な受粉というプロセスに蜜蜂は欠かすことができないが、2006年から2007年にかけてCCD=Colony Collapse Disorder(蜂群崩壊症候群)という現象が起きている。本書はそうした現実を踏まえ、1852年のイギリス、2007年のアメリカ、そして2098年の中国を舞台にして、蜜蜂に関わる3家族を交互に登場させ、蜜蜂と人の行い、家族の関係、破滅へと向かう世界を鮮やかに描き出す。3家族の書き分け、養蜂についての情報も興味深く、素晴らしい作品だった。

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    2020年02月09日

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