マヤ・ルンデのレビュー一覧

  • 蜜蜂
    3カ国で各々の時代に蜜蜂との交流を紡いでいく家族の物語。

    静かな描写が少しずつ人物に生命力を与え、その息吹が肌に届くかのよう..

    未来での蜜蜂との距離感には少し戸惑いもあったが、想像出来ない事でもない。

    家族への愛着が湧く頃、大きな秘密が解き明かされる。
  • 蜜蜂
    蜜蜂が忽然と消えた というニュースを聞いてから
    20年以上経っている。
    ミツバチが原因不明に大量に失踪する現象
    蜂群崩壊症候群=CCD(Colony Collapse Disorder)
    は世界で発生し 多くの養蜂家が廃業した。
    その原因はいまだ特定できていない。

    私達は この事実をほぼ無視した国...続きを読む
  • 蜜蜂
    いやー、驚いた。なんだこれはー、と驚いた。

    ウィリアム(1853年/イギリス)、ジョージ(2007年/アメリカ)、タオ(2098年/中国)の3つのパートから成る。
    ディストピア小説としての重さ、物語としての大きさ、蜜蜂の意味、3つのパートが重なっていくところ、などもさることながら、3つそれぞれの家...続きを読む
  • 蜜蜂
    農業にとって重要な受粉というプロセスに蜜蜂は欠かすことができないが、2006年から2007年にかけてCCD=Colony Collapse Disorder(蜂群崩壊症候群)という現象が起きている。本書はそうした現実を踏まえ、1852年のイギリス、2007年のアメリカ、そして2098年の中国を舞台に...続きを読む
  • 蜜蜂
    ちょうど星4つな面白さ。
    異なる時代の異なる場所での3つの物語が交互に進展していくというスタイル。3つの物語は徐々にその共通点を明らかにしていき、それなりの収斂を見せる。

    まず第一に、3つの時代の話が交互に描かれるそのサイクルが速すぎると感じた。
    それぞれの時代での場面の描写がいちいち短く、物語と...続きを読む
  • 蜜蜂
    21世紀に入り、世界に大きな謎を投げかけた「蜂群崩壊症候群・CCD」。世界中で同時多発的に、蜂の群れが死骸も残さず、空の巣箱だけを残して忽然と姿を消した現象。いまもって解明されていないこの怪異は、ニュースに触れた者に、終わりの始まりを予感させたところがあったように記憶している。

    本作は2098年の...続きを読む
  • 蜜蜂
    少しヤングアダルトな印象は受けるけども、養蜂にかかわる三つの時代、過去、現代、未来で、それぞれの家族が、次代へと繋げていく様子は、暗いことがあっても希望を抱かせてくれる。

    そうだよな、最近蜜蜂見ないよな…。
  • 蜜蜂
    リアル世界で蜜蜂の失踪が問題になっている事などから興味を持ち、読みたいと思い読んでみました。

    無知な私にはどこまでがノンフィクションなのかわからない部分があって読み終わってもいまいちすっきりしなかった。
    物語としては世界で評価されている事もありすばらしいのだと思う。

    読み終わったあと、じゃあ私達...続きを読む
  • 蜜蜂
    CCDと呼ばれる蜜蜂の大量失踪事件について書かれた『ハチはなぜ大量死したのか』というノンフィクションがすごく面白かったのを今も覚えている。本作はそのCCDを題材にした小説で、蜜蜂を軸に3つの異なる時代と国で物語が展開していき最後には1つの壮大な話につながる。このアイディア自体には賛同するんだけど、ス...続きを読む
  • 蜜蜂
    装丁に惹かれ手に取るも、世代の違う3つの家族の暗い話が続き、なかなか進まず何度か放り出そうとした。なぜだかもうちょっと、と読ませる。地味な家族のうまくいってない感じが、次に起こる出来事を全く予想できない書き方なのだ。女王蜂のいる巣箱を設置するが、中に蜂が沢山集まってくるのが前提であり、それが起こらな...続きを読む
  • 蜜蜂
    養蜂を軸にして親子・家族について描く。
    2098年蜜蜂がいなくなり、人間が植物の受粉をしなければならなくなった近未来の中国。幼い息子・ウェイウェンと夫と3人、受粉作業はつらいけれど愛に満ち希望を持って暮らすタオ。
    1852年蜜蜂のための新しい養蜂用箱を研究するイギリスのウィリアム。
    2007年、養蜂...続きを読む
  • 蜜蜂
    「ミツバチが地球上から姿を消した場合、人類はわずか4年間しか生存できなくなる。蜂蜜はなくなり、受粉はなく、植物も動物も人類もいなくなる――」モーリス・メーテルリンクは1901年に出版した「蜜蜂の生活」の中でそう語ったらしい。

    1852年、イギリス。ウイリアムは敬愛する教授との軋轢に耐え、娘の助言を...続きを読む
  • 蜜蜂
    1852年のイギリス、2007年のアメリカ、2098年の中国を舞台に、蜜蜂に関わる三つの家族の物語が繰り広げられる。
    それらはどうつながっていて、どんな運命を導いていくのか?――これはただの世紀末ディストピア小説ではない(帯より)。…帯の惹句にひかれて読んではみたが、480ページを超える大作。ちょっ...続きを読む