マヤ・ルンデの作品一覧

「マヤ・ルンデ」の「蜜蜂」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 蜜蜂

    蜜蜂

    小説・文芸

    3.9
    1巻2,090円 (税込)
    2098年の世界では、環境破壊が進んで蜜蜂が絶滅。受粉ができずに農作物の生産が激減し、人類は滅亡寸前だった。管理社会化した中国で人工授粉をして細々と暮らすタオは、ある日、幼い息子とピクニックに行くが、息子が突然気絶してしまう──。その謎の病には、実は過去に地球で起きた出来事が深く関わっていた──。 1852年のイギリス、2007年のアメリカ、2098年の中国を舞台に、 蜜蜂に関わる三つの家族の物語が繰り広げられる。 それらはどうつながっていて、どんな運命を導いていくのか? ――これはただの世紀末ディストピア小説ではない。

ユーザーレビュー

  • 蜜蜂

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    蜜蜂

    蜜蜂の謎の失踪というニュースを見たことがあると思います。
    ある日急に何の前触れも無く蜜蜂がいなくなってしまう。そして、その行く先もわからず、死骸も見つからない。
    原因として農薬説やホルモン異常説、地球温暖化説などいろいろと推測されていますが、真の原因はわかっていない。
    そんな蜜蜂を巡る、過去・現在・未来の3つの物語が平行して描かれます。
    過去は、養蜂用の巣箱を考案した男一家のお話、現在は、養蜂家一家のお話、未来は蜜蜂の絶滅により、衰退した人類社会の中で受粉労働者として働く女性の一家のお話。
    この3つのお話しが、エンディングで見事に一つの物語を紡ぐという見事な構成です。
    何より、人類が衰退に瀕している近未来の状況がリアルに描かれています。
    最後は希望のあるエンディングですが、それに至るまでの各家族の葛藤や悲劇も良く描かれています。
    久しぶりにページをめくるのが楽しみな本に出会えました。

    竹蔵

    0
    2026年08月27日
  • 蜜蜂

    Posted by ブクログ

    養蜂の誕生、蜂の絶滅、そして未来への希望。SFとは思ってなかったし全体的にだいぶかったるい運びなんだけどそれでも現実世界にトレースして地球環境のライフサイクルとか人間の存在を考えるための寓話としての機能はある。COVIDってほんと何だったんだろうな

    0
    2025年08月23日
  • 蜜蜂

    Posted by ブクログ

    3カ国で各々の時代に蜜蜂との交流を紡いでいく家族の物語。

    静かな描写が少しずつ人物に生命力を与え、その息吹が肌に届くかのよう..

    未来での蜜蜂との距離感には少し戸惑いもあったが、想像出来ない事でもない。

    家族への愛着が湧く頃、大きな秘密が解き明かされる。

    0
    2021年10月28日
  • 蜜蜂

    Posted by ブクログ

    蜜蜂が忽然と消えた というニュースを聞いてから
    20年以上経っている。
    ミツバチが原因不明に大量に失踪する現象
    蜂群崩壊症候群=CCD(Colony Collapse Disorder)
    は世界で発生し 多くの養蜂家が廃業した。
    その原因はいまだ特定できていない。

    私達は この事実をほぼ無視した国に生きている。
    蜂蜜も普通に売られているから
    CCDについて知らない人も多いことだろう。

    ゾッとしたのは
    CCDの原因の一つとされ
    欧米諸国が禁止した
    ネオニコチノイド系農薬を
    日本政府は禁止どころか規制緩和していることだ。

    国連環境計画(UNEP)によれば
    「世界の食料の9割を占める100種類の作物種のうち
     7割はハチが受粉を媒介している」そうだ。
    蜜蜂の訪花活動がなくなれば
    世界的な食糧難は避けることができないだろう。

    前置きが長くなったが…

    この本は
    3つの時代と場所で
    蜜蜂に関わった3つの家族の物語だ。
    19世紀末のイギリス
    21世紀初頭のアメリカ
    そして21世紀末の中国。
    時と空間を超えて集結する3つの流れは
    やがて…。

    蜜蜂を育ててきた過去があり
    蜜蜂が消えつつある今がある。
    そして
    もし蜜蜂が消えたら
    人間の未来はどうなるのか。

    ノルウェーの作家 マヤ・ルンデは
    蜜蜂が鍵を握る未来社会を描いた。

    蜜蜂のいない世界がどれほど
    殺伐としたものか。
    想像したこともなかったから
    この春 庭の花々を求めて飛びまわる
    熊蜂たちがなんとも愛おしく見えた。

    いまコロナ禍にあって
    私達が見ているようで
    見ていないもの
    見えていなかったものが
    どれだけたくさんあるか 気づいた人も多いと思う。

    天変地異だけでなく
    生物の激増・激減や 
    新たなウイルスの発生と変異。
    そうした自然界の警告に真摯に耳を傾けないと
    人間社会に未来はないと
    改めて確信した。

    0
    2020年05月28日
  • 蜜蜂

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いやー、驚いた。なんだこれはー、と驚いた。

    ウィリアム(1853年/イギリス)、ジョージ(2007年/アメリカ)、タオ(2098年/中国)の3つのパートから成る。
    ディストピア小説としての重さ、物語としての大きさ、蜜蜂の意味、3つのパートが重なっていくところ、などもさることながら、3つそれぞれの家族物語に揺さぶられ、心の奥まで打ちのめされる。

    ”ウィリアム”では、父子(特に娘との)関係と研究者の悲哀。
    ”ジョージ”は父と息子。そして養蜂家の、なすすべもない自然への無情、非情。
    ”タオ”では、母と幼子。夫。蜜蜂がいなくなっている世界。
    希望は見いだせるのか。

    いやー、まいったまいった。

    0
    2018年09月15日

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