作品一覧

  • 2030 半導体の地政学(増補版) 戦略物資を支配するのは誰か
    4.8
    1巻1,980円 (税込)
    ●経済安全保障をめぐる知られざる攻防戦 ベストセラーになった『2030 半導体の地政学』が2021年末に刊行された後、半導体をめぐる世界のパワーゲームは一段と激しい動きを見せています。わずか2年の間にロシアのウクライナ侵攻が勃発。台湾海峡をめぐる米中の軍事衝突の現実味が高まり、イスラエルとアラブ武装勢力ハマスとの衝突が世界を震撼させました。 日増しにきな臭くなる国際情勢の中で、各国は国家の存亡をかけて半導体の争奪戦を繰り広げています。 なりふり構わず台湾、韓国の企業を囲い込む米国。経済制裁で追い込まれて国内生産に走り出す中国。そして日本では台湾積体電路製造(TSMC)の熊本工場の建設が驚異的なスピードで進み、次世代チップの開発を目指し新会社ラピダス(Rapidus)が電光石火の如く設立されました。 半導体をめぐり世界の裂け目が広がっています。その先に現れるのは、いったいどんな世界なのでしょう……。増補版では、2023年末に至るまでの国際情勢を踏まえて大幅に加筆、修正。理科系出身で国際報道の最前線に立つジャーナリストの著者が、世界地図の解像度を高めて半導体の地政学を読み解きます。
  • プラナカン 東南アジアを動かす謎の民
    4.2
    【気高い美意識の謎に満ちた氏族】 プラナカンと呼ばれる異色の民が、東南アジアの国々にいる。 ある者は貿易で巨万の富をつかむ夢を抱いて。またある者は凶作と貧困から逃げ出すために。福建や広東の華人たちは、生死をかけてマラッカ海峡の新天地を目指した。男たちはマレー半島やスマトラ島、ジャワ島の妻と所帯を持った。熱帯の日差しを浴びて生まれ育った子孫が、やがて中国でもマレーでもない、万華鏡のように色鮮やかな独自の文化を開花させていった。彼らは、華僑とも異なる存在で、アジア経済界で隠然とした勢力を誇ち、その気高い美意識を誇る氏族の素顔は、いまなお謎に包まれている。19世紀には英国の東インド会社と手を組み、香辛料貿易、スズ鉱山、ゴム栽培で商才を奮った。あるいはアヘン取引、奴隷貿易によって無尽蔵の財をなした。富を現代に継ぐ末裔は、自らの歴史を封印したまま多くを語らない。  欧州の列強国とアジアの狭間で繁栄し、絢爛な文化を築き上げた彼らは、グローバリゼーションの波間を駆け抜ける「通商貴族」とも呼ぶべき存在だった。彼らは経済をどのように牛耳り、歴代の先人が残したその伝統を、誰が未来に渡すのか。栄華の痕跡を残すマラッカ、ペナン、シンガポールの街のほか、東南アジアの各地をめぐり、秘められたプラナカンの物語の扉を開く。

ユーザーレビュー

  • 2030 半導体の地政学(増補版) 戦略物資を支配するのは誰か

    Posted by ブクログ

    半導体が今の世界でどれだけ重要な立ち位置にあるかを地政学的な観点から分析した本。数年前に起きた自分たちにも身近なネタが多くあり、その中に潜む企業、国家の戦略的な動きをわかりやすく解説してくれている。350ページ程度で構成されているが、その内容は凄まじいボリュームで本を2、3冊は読んだのではないか?というくらいの感覚に陥った。誰もが読んだ方が良いと思える名著。専門的な内容にも必要な補足が十分あるため、半導体の知識がなくとも楽しめる。ぜひ読んでみてほしい。

    0
    2025年03月02日
  • 2030 半導体の地政学(増補版) 戦略物資を支配するのは誰か

    Posted by ブクログ

    必読書。台湾有事やTSMCがなぜ近年になってクローズアップされているのかがよくわかる。また、ラピダスプロジェクトの意味するところも。ファウンドリーの圧倒的な立場の強さや、各国が半導体サプライチェーンの国内呼び込みを始めている理由が分かった。

    0
    2025年02月02日
  • 2030 半導体の地政学(増補版) 戦略物資を支配するのは誰か

    Posted by ブクログ

    少し前の本ではあるが、今になって読んでも得られる学びは非常に多かった。

    正直、経済で重要であり、多くのステイクホルダーが思惑を持って行動しているのは理解しているつもりだったが、政治の世界においても地政学リスクとなり得るために管理したり、自国の優位になる意思決定をしているケースがここまで多いとは驚きだった。
    経済と政治は切り離せないものでもあるのだということを再認識した。

    半導体にも政治の分野にも興味が出てきた。こういった本を引き続き読み続けたい。

    0
    2024年12月07日
  • 2030 半導体の地政学(増補版) 戦略物資を支配するのは誰か

    Posted by ブクログ

    戦略物資としての半導体を地政学の面から語った本。
    半導体は産業のみならず政治的にも非常に重要な物資であり技術のみならず地政学上の理解が不可欠であることが良くわかった。極論すれば半導体を支配することが世界の未来を支配することであり、それを巡る地政学的な駆け引きが行われている。その中でかつては日の丸半導体として産業界でプレゼンスを築いた我が国の行く末を案じずにはいられない。終章に書かれている事を覚えおきながら日本の未来を築く次世代半導体に思いを馳せたい。

    0
    2024年09月29日
  • プラナカン 東南アジアを動かす謎の民

    Posted by ブクログ

    この本は、記者が、シンガポールに三年間滞在していた間に、東南アジアのプラナカンについての記録である。プラナカンの歴史、人、建築、文化、食、多岐にわたっての取材とリサーチによって、プラナカンの人々の全体像を知ることができた。マレーシアに住んできて、プラナカンの建築や服、工芸の美しさに魅了されて、この本を読んでみた。プラナカンは、マレーシアだけでなくシンガポール、インドネシア、タイのプーケットにもいるということを知って、東南アジアにはプラナカンの広いネットワークが存在していることも知った。
    著者のプラナカンの人や文化に接した時の感想や印象も本文に含まれていて、臨場感がある内容だった。
    メモ:
    ・プ

    0
    2024年09月20日

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