太田泰彦のレビュー一覧

  • 2030 半導体の地政学(増補版) 戦略物資を支配するのは誰か

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    半導体が今の世界でどれだけ重要な立ち位置にあるかを地政学的な観点から分析した本。数年前に起きた自分たちにも身近なネタが多くあり、その中に潜む企業、国家の戦略的な動きをわかりやすく解説してくれている。350ページ程度で構成されているが、その内容は凄まじいボリュームで本を2、3冊は読んだのではないか?というくらいの感覚に陥った。誰もが読んだ方が良いと思える名著。専門的な内容にも必要な補足が十分あるため、半導体の知識がなくとも楽しめる。ぜひ読んでみてほしい。

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    2025年03月02日
  • 2030 半導体の地政学(増補版) 戦略物資を支配するのは誰か

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    必読書。台湾有事やTSMCがなぜ近年になってクローズアップされているのかがよくわかる。また、ラピダスプロジェクトの意味するところも。ファウンドリーの圧倒的な立場の強さや、各国が半導体サプライチェーンの国内呼び込みを始めている理由が分かった。

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    2025年02月02日
  • 2030 半導体の地政学(増補版) 戦略物資を支配するのは誰か

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    少し前の本ではあるが、今になって読んでも得られる学びは非常に多かった。

    正直、経済で重要であり、多くのステイクホルダーが思惑を持って行動しているのは理解しているつもりだったが、政治の世界においても地政学リスクとなり得るために管理したり、自国の優位になる意思決定をしているケースがここまで多いとは驚きだった。
    経済と政治は切り離せないものでもあるのだということを再認識した。

    半導体にも政治の分野にも興味が出てきた。こういった本を引き続き読み続けたい。

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    2024年12月07日
  • 2030 半導体の地政学(増補版) 戦略物資を支配するのは誰か

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    戦略物資としての半導体を地政学の面から語った本。
    半導体は産業のみならず政治的にも非常に重要な物資であり技術のみならず地政学上の理解が不可欠であることが良くわかった。極論すれば半導体を支配することが世界の未来を支配することであり、それを巡る地政学的な駆け引きが行われている。その中でかつては日の丸半導体として産業界でプレゼンスを築いた我が国の行く末を案じずにはいられない。終章に書かれている事を覚えおきながら日本の未来を築く次世代半導体に思いを馳せたい。

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    2024年09月29日
  • プラナカン 東南アジアを動かす謎の民

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    この本は、記者が、シンガポールに三年間滞在していた間に、東南アジアのプラナカンについての記録である。プラナカンの歴史、人、建築、文化、食、多岐にわたっての取材とリサーチによって、プラナカンの人々の全体像を知ることができた。マレーシアに住んできて、プラナカンの建築や服、工芸の美しさに魅了されて、この本を読んでみた。プラナカンは、マレーシアだけでなくシンガポール、インドネシア、タイのプーケットにもいるということを知って、東南アジアにはプラナカンの広いネットワークが存在していることも知った。
    著者のプラナカンの人や文化に接した時の感想や印象も本文に含まれていて、臨場感がある内容だった。
    メモ:
    ・プ

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    2024年09月20日
  • 2030 半導体の地政学(増補版) 戦略物資を支配するのは誰か

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    半導体はバリューチェーンが複雑だということがよくわかった。半導体はもはや産業だけでなく政治にも影響を及ぼしており、半導体について知るには地政学的視点が必要不可欠だと感じた。全体の構成としては少し長く感じたが、説明は丁寧で最新の情報も盛り込んであり、非常に面白かった。

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    2024年05月08日
  • 2030 半導体の地政学(増補版) 戦略物資を支配するのは誰か

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    以前から半導体不足の話をよく聞いていたが、本書を読んでものすごく納得できた。デジタル技術の進歩が加速度的に進み今後も止まらないのは明白な未来であり、半導体サプライチェーンがますます重要になっていくのは明らかすぎる。
    まさかアルメニアとアゼルバイジャンの紛争も、半導体に一端関係あるとは、、(すべてが半導体のせいというわけではない)
    半導体という観点で世界を見るとこんなにも色んなことが知れるのかと、驚きがあった一冊でとても面白かった。

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    2024年03月15日
  • プラナカン 東南アジアを動かす謎の民

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    プラナカンについて狭義に広義に捉えて取材されて、その本当の姿を追っていく。プラナカンの作り上げた文化は日本もその一端を担っていたようだけど、戦争によってプラナカンの財を奪いその文化の継承を妨げたのもまた日本というあたり…現存されるプラナカンの方々にとって私たち日本人はどう見えているのかしら⁇と思い居た堪れない気持ちになりました。
    これからもありがたくシンガポールやプラナカンの文化を楽しみたいと思います。

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    2023年11月14日
  • プラナカン 東南アジアを動かす謎の民

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    16世紀に中国大陸から東南アジアへ渡ってきた漢民族の人々。彼らはマレー半島、スマトラ島、ジャワ島など、マラッカ海峡の各地域に住み、地元の人々や東インド会社と協力して事業を運営したり、貿易を営むようになりました。それがプラナカンと呼ばれる人々なんですね。東南アジアの遊牧民とも呼べる存在で、地域発展の原動力になった人々だそうです。シンガポール建国の父、リークワンユー氏もプラナカンだったそうですね。

    プラナカン文化は、色鮮やかなパステルカラーの陶磁器、刺繍、独特のニョニャ料理などで有名で、シンガポールでもカトン地区を中心にいろいろなところで見ることができます。きれいな色彩だなと思ってましたが、背景

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    2020年10月01日
  • プラナカン 東南アジアを動かす謎の民

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    ペナンにもプーケットにも行ったことがあり、マレーシア、シンガポールにはよく行く。先月もシンガポールに行った。行く前に読んでおけばと後悔。ニョニャ料理も好きだし、プラナカンの住宅もいいと思っていたが、ここまで深い知識はなかった。本書は、プラナカンのことをただ説明するのではなく、筆者の行動や気持ちが入っていて興味深い。この本を読んでからシンガポールに行くとみる場所、食べる場所が変わっていたかなと。

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    2019年09月13日
  • プラナカン 東南アジアを動かす謎の民

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    ペナン旅行に行く際に購入。ペナンを始めとした、東南アジア諸国の成り立ちがよく理解できる。また、現代のプラナカンのあり方についての記述やインタビューは本書ならではで、貴重。

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    2019年05月06日
  • プラナカン 東南アジアを動かす謎の民

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    【流転の記録】マレーシア、インドネシア、タイ、そしてシンガポールなどで生活する独特の文化を築くプラナカンと呼ばれる民。移り住んできた華人と現地の人々との子孫として、それぞれに激動の時代を生き抜いてきた様子を収めた作品です。著者は、日本経済新聞の記者としてシンガポールに駐在もしていた太田泰彦。

    映画『クレイジー・リッチ』を観賞した後に本作品を読んだのですが、土地ごとに定義の異なるプラナカンと呼ばれる人々が、その土地ごとに独自の文化を発展・展開している様に驚きを覚えました。東南アジアの懐の深さ(と同時に底知れなさ)が感じられる一冊です。

    〜新しい経済の価値を創造するプラナカンの「イノベーション

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    2019年01月09日
  • 2030 半導体の地政学(増補版) 戦略物資を支配するのは誰か

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    大学時代、そして卒業から数年空いた現在も齧っている半導体分野。がっつりやってる訳ではないので、技術の一面だけ知ってる人って感じの私ですが、この本を読んで技術だけの理解じゃビジネスとしてはとてもやっていけないと痛感させられました。明日からニュースを見る目が変わりそうです。日々チェックしていこう。

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    2024年08月01日
  • 2030 半導体の地政学(増補版) 戦略物資を支配するのは誰か

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    アメリカが先端半導体の技術を中国に渡さないように締め上げつうサプライチェーンの国内化を目指し、中国は自国での先端技術開発に死力を尽くし、欧州は最先端半導体製造装置における圧倒的優位性でチョークポイントを押さえにいくなど、経済、国防の両面で戦略的重要物資となった半導体を巡る地政学的な勢力図と各勢力の戦略がよくわかった。その中で、日本はかつてのメモリ半導体王国の地位を失い、資本の論理でキオクシアの売却先が決まるなど戦略的でない動きもある一方で、IBMの最新技術を実現するためのラピダスの設置や多額の補助金を提示してのTSMC工場誘致成功などの戦略的な取組も奏功しはじめている。さらに、専門特化型のチッ

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    2024年05月26日
  • プラナカン 東南アジアを動かす謎の民

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    ネタバレ

    【少し内容から逸れる感想】
    シンガポール生活開始から1年が過ぎ、シンガポリアンの優しさに何度も救われる日々。
    この本を通して、学校では学ばない歴史ー太平洋戦争で日本兵が東南アジアの人々にした残虐行為ーを知り、私がプラナカンの立場だったら日本の過ちは到底許せるものではないと感じた。シンガポリアンの多くが反日感情を露わにしないのが不思議なほど…。それは歴史にとらわれ過ぎず、感情的にならずに前を向いているからなのか。未来へ突き進む姿勢にプラナカンの強さを垣間見る。

    ※日本人として、太平洋戦争の過ちを「隠す」のではなく、現実を「知る」ということ、知りたくない暗い過去から目を逸らさない大切さも知った。

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    2025年09月20日
  • プラナカン 東南アジアを動かす謎の民

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    こういう人たちがいるとは、思ったが、やはりという感じ。これからのアジアを考えた時に大事な人たちだろう。それにしても山下奉文はひどかったようだ。

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    2025年07月26日
  • プラナカン 東南アジアを動かす謎の民

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    先日、ワン・アジサの件でメンション頂いたので、彼女がプラナカンがどうかまた疑問が湧いたのだが、ウィキにはシンガポール生まれで祖父がプラナカンであると出ているな。自分の乏しい知識だとプラナカンはエスニックはマラヤ華人という認識だったのだが、この本によると、華人に限定されないし、マラヤにも限定されないらしい。プーケットの人口の7割がプラナカンというのはびっくり仰天だが、それが判明したのは2004年というのとは何とも。自分が知らんはずではあるが、別に7割がプラナカン意識を持っているということではなかろう。生前のリー・クワンユーのインタビューから始まるので、嫌な感じはしたのだが、プラナカンを俯瞰した本

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    2018年12月31日
  • プラナカン 東南アジアを動かす謎の民

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    マレー語で「この地で生まれた者」を意味する「プラナカン」は、15~16世紀に中国からマレー半島にやってきた男たちと現地の女性の間に生まれた子ども達の子孫。

    リー・クァンユーしかり。

    父親のルーツである中華系の文化を、自分たちの住まう土地にうまく馴染ませ育んできた。
    ルーツやコミュニティにより定義される彼らは、国境に縛られることなく、東南アジアを中心に、果てはオーストラリアにまで根を張り暮らしている。

    ASEAN各国にいる華僑で現地に深く溶け込みつつ、それぞれの國でそのアイデンティティをたもっている。

    ニョニャ料理、インテリアなどに独自文化。

    「プラナカン」と言う看板を、日本人の我々が

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    2018年10月15日