作品一覧

  • 夏空白花
    4.1
    1巻858円 (税込)
    1945年夏、敗戦翌日。 昨日までの正義が否定され、誰もが呆然とする中、朝日新聞社に乗り込んできた男がいた。全てを失った今だからこそ、戦争で失われていた「高校野球大会」を復活させなければいけない、と言う。 「会社と自分の生き残り」という不純な動機で動いていた記者の神住は、人々の熱い想いに触れ、全国を奔走するが、そこに立ちふさがったのは、高校野球に理解を示さぬGHQの強固な拒絶だった……。
  • 風待ちのひと
    4.1
    1巻924円 (税込)
    “心の風邪”で休職中の39歳のエリートサラリーマン・哲司は、亡くなった母が最後に住んでいた美しい港町、美鷲を訪れる。 哲司はそこで偶然知り合った喜美子に、母親の遺品の整理を手伝ってもらうことに。 疲れ果てていた哲司は、彼女の優しさや町の人たちの温かさに触れるにつれ、徐々に心を癒していく。 喜美子は哲司と同い年で、かつて息子と夫を相次いで亡くしていた。 癒えぬ悲しみを抱えたまま、明るく振舞う喜美子だったが、哲司と接することで、次第に自分の思いや諦めていたことに気づいていく。 少しずつ距離を縮め、次第にふたりはひかれ合うが、哲司には東京に残してきた妻子がいた――。 人生の休息の季節と再生へのみちのりを鮮やかに描いた、伊吹有喜デビュー作。
  • 夏空白花
    3.8
    1巻1,870円 (税込)
    敗戦翌日。誰もが呆然とする中、朝日新聞社に乗り込んできた男がいた。今こそ、未来の若者のために「高校野球大会」を復活させなければいけない、と言う。 ボールもない、球場もない、それでも、再び甲子園で野球がしたい。己のために。戦争で亡くなった仲間のために。 「会社と自分の生き残り」という不純な動機で動いていた記者の神住は全国を奔走するが、そこに立ちふさがったのは、GHQの強固な拒絶だった……。

ユーザーレビュー

  • 風待ちのひと

    Posted by ブクログ

    面白かった。一気に読んだ。ラストも良かった。
    30代後半の大人の恋愛小説っぽい。それぞれに色々な経験を持った男女が、たまたま偶然出会い、お互いに大切な人になっていく。伊吹有喜さんのデビュー作。伊吹さん3冊目。刺激的ではないけれど、いつも穏やかな、優しい気持ちにさせてくれる作家さんです。好きかも。人との繋がりの大事さを教えてくれる。他の作品も読んでみたい。

    0
    2025年09月22日
  • 夏空白花

    「夏空白花」につぃて

    日本人の多くが熱狂し、感動する全国高校野球選手権大会。
    公共放送が試合を中継し、球場の名前である"甲子園"が通称になるほど多くの人に親しまれ、学生スポーツの中では屈指の人気を誇っている。

    十代の限られた時期にしか立てない球児の夢の舞台に、こんな歴史があったとは知らなかった。
    須賀しのぶさんの「夏空白花」は、戦争によって失われた甲子園の復活に燃えた男の物語だ。
    夢の甲子園の陰の一面も描き、ただ気持ちよく読者を泣かせてくれる感動秘話で終わらないところが、実にいい。

    まず主人公の新聞記者の神住が、元甲子園球児なのに、「野球は愉快だが、そこまでたいしたものではない」と思っている

    #深い

    0
    2025年08月29日
  • 風待ちのひと

    Posted by ブクログ

    若い子の恋愛には無い
    39歳色々な経験積んだ大人
    じれったく、ハラハラしたり、ドキドキ、クスッと笑ったり、涙ポロ
    伊吹有喜さんの作品なので優しく書かれる気はしますが優しくない感じもした。
    大人の恋愛だな。オペラやミュージカル
    星4.5

    0
    2024年08月29日
  • 夏空白花

    Posted by ブクログ

    戦後日本の高校野球の復興に向けて奔走する朝日新聞記者の話。一昔前までは打倒米英、これからは平和と国のスタンスが大きく変化し、それに合わせて新聞社も変化する。また、主人公自身も同じように野球に対する考え方も大きく変化し、そしていい大人になっても、人としてまた学ぶ様を描いている。

    0
    2024年08月08日
  • 夏空白花

    Posted by ブクログ

    高校野球好きな人は楽しめるはず。私もそう。辛い時期を経て再起をかけて動いた人たち。久々に本を読んで胸が熱くなった。

    0
    2024年07月13日

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