作品一覧

  • 陸軍中野学校 ──「秘密工作員」養成機関の実像
    5.0
    1巻1,705円 (税込)
    インテリジェンス教育を行う日本初の専門機関、陸軍中野学校。一九四〇年に誕生し、敗戦とともに消滅する。二千三百余名を数える卒業生は、中国大陸や南方アジアの戦地へ送られ、諜報活動、ゲリラ工作などに従事し、命を落とす者も少なくなかった。秘密戦工作のこの壮大な実験は、いまだ全貌が明らかになっていない。公文書をはじめ、新たに発見された資料を用いてその実像に迫り、歴史的意義を検証する。陸軍中野学校に関する最良の研究書である。
  • 検閲官―発見されたGHQ名簿―(新潮新書)
    4.0
    1巻880円 (税込)
    敗戦後の日本では、手紙、電話、雑誌、映画まであらゆる言論がGHQによって検閲された。その職を担ったのは、英語を解する日本人エリートたちだ。著者が発掘したGHQ名簿をはじめとした資料、時を経て口を開き始めた経験者たちの証言によって浮かび上がってきたのは、日本人検閲官たちの葛藤、待遇、そしてその経歴を隠し続けた意外な著名人の名――第一級史料をもとに、今日にも通じる問題を炙り出す戦後裏面史。
  • 日本のインテリジェンス工作 陸軍中野学校・731部隊・小野寺信
    -
    1巻2,464円 (税込)
    インテリジェンス・リテラシーを高めるために! 平和憲法下、日本は軍備を放棄し、戦争をしない国になったはずでしたが、最近、集団的自衛権を容認する「安保法案」なるものが成立し、中国・北朝鮮の強硬姿勢などと相まって、戦争が現実味を帯びてきています。多くの犠牲をはらって得られた「平和」を死守するためにも、戦争とは何か、どのようにして起こり、いかに行なわれるのか、その現実を知らざるを得ません。 本書は、なかでも日本人が見落としてきた、戦争における「情報」の役割に焦点を当てて、宣伝・諜報・謀略などのインテリジェンス活動の歴史を振り返ったものです。 陸軍中野学校、特務機関、731部隊、満洲国の宣撫活動、ラジオやチラシによるプロパガンダなどが、著者の見つけた一次資料をもとに分析されます。 【目次】 ・ 総論 第一章 陸軍中野学校創立期の工作目標 第二章 アメリカによる日本インテリジェンス機関の分析 1 アメリカの日本関係資料の収集と公開 2 文書の作成機関 3 インテリジェンス機関の分析と評価のポイント 4 日本のインテリジェンス機関の研究 第三章 オーストラリアによる日本陸軍インテリジェンス機関の分析 ・ 対中 第四章 「帝国」を担いだメディア 1 メディアと「帝国」 2 新聞に見るメディア統制と「帝国」への同調 3 満鉄、「満洲国」に見るメディア利用の宣伝・宣撫工作 4 満洲、本土での欧米「学知」のしたたかな吸収 5 「帝国」を担いだメディア人と学知 第五章 日本軍のメディア戦術・戦略―中国戦線を中心に 1 満洲事変までの「新聞操縦」 2 日中戦争勃発とメディアの積極活用 3 汪政権の正当性獲得のための宣伝工作 4 中国共産党撲滅のための宣撫活動 5 メディア戦術・戦略の成果と失敗 第六章 『宣撫月報』とは何か 第七章 満洲における日本のラジオ戦略 1 戦争プロパガンダとしてのラジオ 2 新京中央放送局を軸とした放送活動 他 【著者】 山本 武利 一橋大学名誉教授、早稲田大学名誉教授。NPO法人インテリジェンス研究所理事長。

ユーザーレビュー

  • 陸軍中野学校 ──「秘密工作員」養成機関の実像

    Posted by ブクログ

    【中野は時局に追われた。時局の変化が速すぎた】(文中より引用)

    前身の組織を含めてわずか7年の活動であるにもかかわらず,日本の諜報史において欠かせない位置を占める陸軍中野学校。近年発見された公文書の内容にも触れながら,その設立と活動の様子,そして履修後の要員の活動までを丹念に記した作品です。著者は,インテリジェンス研究の第一人者として知られる山本武利。

    淡々と事実を書き綴っているために面白さはあまりありませんが,陸軍中野学校に関する詳細な記録として有益な一冊。当初の創立者の思惑とは異なり,戦局の悪化とともにゲリラ戦の方法をたたき込まれるようになるなど,短期に終わったその活動の間にも様々な変

    0
    2019年09月23日
  • 検閲官―発見されたGHQ名簿―(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    本書を読む限り日本の占領時代は終わっていない。新憲法制定に反してGHQによって行われた検閲の全貌を明かす一冊。

    敗戦後のオキュパイドJAPAN。手紙、電話から雑誌、映画まで広く検閲が行われていた。しかし多くの日本人関係者は検閲に携わったことについて口を閉ざしている。

    本書は筆者により発掘された公文書等の資料や関係者の証言から日本人検閲官の実態に迫った作品。

    検閲により集められた資料は占領終結後にメリーランド大学にブランゲ・コレクションとして保管されているという。いわば拉致された資料、これらが返還されるまで、日本の被占領時代は続いているといえるだろう。

    単独講和か全面講和か、その他冷戦下

    1
    2021年07月20日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!