井野瀬久美惠の作品一覧
「井野瀬久美惠」の「興亡の世界史 大英帝国という経験」「「世界」をどう問うか?:地域・紛争・科学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「井野瀬久美惠」の「興亡の世界史 大英帝国という経験」「「世界」をどう問うか?:地域・紛争・科学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
英国は世界史の中で中心的に活躍する国の一つなのですが、私たちはその歴史については今ひとつ理解していないようです。たとえばなぜあれほど強大な国であるのに、国内にスコットランドや北アイルランドなど反イングランドの地域を抱えているのか?、なぜあんなにも小さな島国が世界帝国として君臨できたのか?、黒人が多いのは何故なのか?、日英同盟はなぜ締結されそして更新されなかったのか?などなど
この本は、平面的な英国史というよりも、人物や事件を取り上げながら大英帝国という実像を描いているので、とても興味深く読むことができました。そして何よりも感じたことは日英同盟締結(1902年)の理由の一つに「国民の退化」と
Posted by ブクログ
①日本の博物館も、先住民からの略奪から始まっているが(函館仮博物場)、その問題に取り組む博物館がほとんど無い、あるいはその事が世間的にあまり知られていない状況であること
②某アーティストのコロンブス問題で、世界的な歴史認識と日本の歴史認識の差異を感じたこと
③脱植民地化というキーワードが気になっていたこと
から手に取った。
日本では「脱植民地化」という言葉はまだまだ浸透していないと感じるが、海外の事例に倣って、日本でもこれまでの歴史認識のあり方、ミュージアムの認識などを見直す段階に来ていると思う。そのため、まずは海外の事例を学ぶことが出来てよかった。
残念なことに、日本でも歴史修正主義は根深い
Posted by ブクログ
最近の本のチョイスが、我ながら重たい。奴隷貿易や西洋人による収奪に関してである。著者によると、タイトルはジャレドダイヤモンドの『銃・病原菌・鉄』に影響を受けてつけられたもの。さすがに人類史をそこまでのスケールで書いてはいないが、前述の通り、奴隷制や植民地政策の話。
取り返しのつかないスティグマ。ジェノサイドと同じ位、残虐。本書では、ブラック・ライヴズ・マター、BLMによる奴隷商人の銅像破壊が話題となるが、その背景を紐解いていく。
奴隷商人はコルストンだが、同様に略奪の象徴としてコロンブス像もBLMを中心とする反レイシズム運動のターゲットとなる。「コロンブスによる新大陸発見」は欧米に開いた「
Posted by ブクログ
先に中公新書の『茶の世界史』を読んだばかりなので、関連していてちょうど良かった。
もちろん、「大英帝国」をこのボリュームで語るのだから詳細は無理なのですが(当たり前)ああ、大英帝国ってのは、米国に独立されてからが本番だったのねぇと改めて認識するに至る。
大きな時間軸で言えば、世界は未だに大英帝国が定めたフォーマットの上で動いているんだなあと。
そして、奴隷貿易を率先して行いながら、奴隷解放に率先して動く「君主豹変す」
何度でも変われる。変わってきたってのが、「大英帝国」繁栄の礎なんだろうなあと。
もちろん、全てが光ではなくて、今も中東がああなのは、英国の「三枚舌外交」による物なのは言うまでも