作品一覧

  • フェミニズムズ――グローバル・ヒストリー
    -
    1巻3,080円 (税込)
    フェミニズムは長らくジェンダー正義を追求してきたが、そこにはしばしば対立も伴った。私たち一人ひとりは、この歴史にいかなる「使い道」を見出すべきか。 普遍的な定義に依拠しないフェミニズムズの探求へと誘う、グローバル・ヒストリーの新たな挑戦。
  • 奴隷・骨・ブロンズ――脱植民地化の歴史学
    3.7
    1巻2,970円 (税込)
    過去につながり、今を問え!――BLM運動が糾弾する奴隷制の歴史。アイルランド移民の軌跡を物語る遺骨。欧米の博物館を揺るがすベニン・ブロンズ。「知の脱植民地化」の最前線へ。
  • 「世界」をどう問うか?:地域・紛争・科学
    -
    1巻2,640円 (税込)
    ジェンダー視点で見る新しい世界史通史 現代のグローバルな課題を捉え直す 現代性の歴史的文脈をたどり、暴力・環境・災害・疫病・最新科学に切り込む! 今ここから見えている「世界」は、他の人たちが別の場所から見ている「世界」と同じだろうか。「世界」を問い、「世界を問う私」を問う―この双方向性のなかに身を置くとき、私たちは「世界」が決して自明のものでないことを再認識させられる。だとしたら、「世界」の歴史、「世界史」とは何だろうと、西洋中心、成人男性中心に描かれてきた従来の「世界史」を見直さざるをえなくなる。時間軸と空間軸とを交差させ、比較と関係性を考えるジェンダー史の視点で考察していく。 本巻のもう一つの目的は、現代的諸課題と向き合うことである。私たちは今、地球規模で考え、協力して取り組まねばならない問題を数多く抱えている。新型コロナウィルス・パンデミックを経験し、ロシア・ウクライナ戦争やイスラエルのガザ侵攻といった20世紀の分断を引きずりながら、私たちは、ビッグデータやIoT、生成AIといったデジタル技術が人間の諸関係を左右する21世紀を生きている。そのなかで、諸課題の解決に向かう端緒を開くためには、適切な問いを発し、その問いを根拠(史料/ 資料)に基づいて多角的・多層的に掘り下げていかなければならない。  本巻では、シリーズ全体を貫くジェンダー史の視点から現代世界に斬り込み、その「現代性」の本質を熟考する。換言すれば、それは、20世紀という時代をジェンダー史の視点で「歴史化」し、「相対化」する作業にほかならない。
  • 興亡の世界史 大英帝国という経験
    4.8
    1巻1,430円 (税込)
    アイルランドから、アフリカ、インド、香港まで、世界にその足跡を残した大英帝国。大陸の片隅の島国は、いかにして大帝国へと発展し、女王ヴィクトリアが治める最盛期へと至ったのか。「アメリカ植民地の喪失」をステップとし、多くのモノと文化と娯楽を手に入れ、女性たちが世界を旅したこの国は、なぜ、他国に先んじて奴隷制度を廃止することができたのか。解体と再編の歴史から、EU離脱に揺れるこの国の現代をも読み解く。

ユーザーレビュー

  • 興亡の世界史 大英帝国という経験

    Posted by ブクログ

    25年のマイベストに入れたい1冊。
    驚異の約7年の積読の末に挑戦笑。
    膨大な情報量をベースにいくつかのキーワードをピックアップしながら大英帝国史を紐解いていく。
    当方事前知識と呼べるものは殆どなく、大量の固有名詞に苦労する所もあったが極めて発見と学びの多い1冊になった。
    多くのトピックが取り上げられているが故に、大英帝国を核に多方面への興味関心を刺激される。この本をベースにこれからもイギリスに関する知見を深めていきたい。

    0
    2025年05月27日
  • 興亡の世界史 大英帝国という経験

    Posted by ブクログ

     英国は世界史の中で中心的に活躍する国の一つなのですが、私たちはその歴史については今ひとつ理解していないようです。たとえばなぜあれほど強大な国であるのに、国内にスコットランドや北アイルランドなど反イングランドの地域を抱えているのか?、なぜあんなにも小さな島国が世界帝国として君臨できたのか?、黒人が多いのは何故なのか?、日英同盟はなぜ締結されそして更新されなかったのか?などなど
     この本は、平面的な英国史というよりも、人物や事件を取り上げながら大英帝国という実像を描いているので、とても興味深く読むことができました。そして何よりも感じたことは日英同盟締結(1902年)の理由の一つに「国民の退化」と

    0
    2024年01月25日
  • 奴隷・骨・ブロンズ――脱植民地化の歴史学

    Posted by ブクログ

    ①日本の博物館も、先住民からの略奪から始まっているが(函館仮博物場)、その問題に取り組む博物館がほとんど無い、あるいはその事が世間的にあまり知られていない状況であること
    ②某アーティストのコロンブス問題で、世界的な歴史認識と日本の歴史認識の差異を感じたこと
    ③脱植民地化というキーワードが気になっていたこと
    から手に取った。
    日本では「脱植民地化」という言葉はまだまだ浸透していないと感じるが、海外の事例に倣って、日本でもこれまでの歴史認識のあり方、ミュージアムの認識などを見直す段階に来ていると思う。そのため、まずは海外の事例を学ぶことが出来てよかった。
    残念なことに、日本でも歴史修正主義は根深い

    0
    2025年09月11日
  • 奴隷・骨・ブロンズ――脱植民地化の歴史学

    Posted by ブクログ

    最近の本のチョイスが、我ながら重たい。奴隷貿易や西洋人による収奪に関してである。著者によると、タイトルはジャレドダイヤモンドの『銃・病原菌・鉄』に影響を受けてつけられたもの。さすがに人類史をそこまでのスケールで書いてはいないが、前述の通り、奴隷制や植民地政策の話。

    取り返しのつかないスティグマ。ジェノサイドと同じ位、残虐。本書では、ブラック・ライヴズ・マター、BLMによる奴隷商人の銅像破壊が話題となるが、その背景を紐解いていく。

    奴隷商人はコルストンだが、同様に略奪の象徴としてコロンブス像もBLMを中心とする反レイシズム運動のターゲットとなる。「コロンブスによる新大陸発見」は欧米に開いた「

    0
    2025年06月15日
  • 興亡の世界史 大英帝国という経験

    Posted by ブクログ

    先に中公新書の『茶の世界史』を読んだばかりなので、関連していてちょうど良かった。
    もちろん、「大英帝国」をこのボリュームで語るのだから詳細は無理なのですが(当たり前)ああ、大英帝国ってのは、米国に独立されてからが本番だったのねぇと改めて認識するに至る。
    大きな時間軸で言えば、世界は未だに大英帝国が定めたフォーマットの上で動いているんだなあと。
    そして、奴隷貿易を率先して行いながら、奴隷解放に率先して動く「君主豹変す」
    何度でも変われる。変わってきたってのが、「大英帝国」繁栄の礎なんだろうなあと。

    もちろん、全てが光ではなくて、今も中東がああなのは、英国の「三枚舌外交」による物なのは言うまでも

    0
    2018年10月14日

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