いしいさやの作品一覧
「いしいさや」の「よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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少年・青年マンガ
人を幸せにする宗教は存在しない
私は創価学会の三世でした。
エホバほど厳しくないですが、クリスマスはなく、初詣も行ったことありませんでした。
座談会や少年部に行かされ、御書を学び、試験もありました。
会合の受付(白蓮)をやらされ、決意発表をさせられ、新聞啓蒙や、公明党支援、学校で新聞が持ち物だと聖教新聞を持たされたり、京都の修学旅行で神社やお寺に行けなかったり、友達からもらったお守りも捨てられたり、なにもかもずっととてもとても嫌でした。
両親が信者だったので、逃げ場がありませんでした。
日蓮の教えてだったはずが、いつしか池田大作のことを先生と呼び、池田教に化した創価学会ですが、そんなことを言えば学会員はみな顔を青くして退転した!謗法だ!と騒ぎ立てるでしょう。
学会員が崇拝する池田大作は、今どこにいるのでしょうか。
仮に生きていたとしても、人前に姿をさらせる状態ではないはずです。
ずっと信じてなかったけど、でもそれをハッキリ言ったら絶対悪いことが起こるとずっと思っていました。池田先生のことを池田大作なんて言うことすらできませんでした。
親にも怒られると思いましたし、嫌われて悲しませると思っていました。
でも、思い切って離れてみたら何も変わらない、むしろ肩の荷が降りて清々しい人生が待っていました。
まだ、初詣にはなんとなく行けないのですが、子供が産まれて、この子が喜ぶ姿を見たくて毎年クリスマスプレゼントを用意するのが幸せです。
私にはこなかったサンタさんですが、一度だけ父親がリカちゃん人形をくれたことがありました。
サンタさんと言いたかったけど、お父さんだよと母に言われてとても悲しかったこと、漫画を読んで色々思い出しました。
宗教にしばられて、なんとなく違うな…って思ってる全ての人が、本当に幸せになるために読んでみて欲しい1冊です
よくある元二世の体験談だが良い
私も JW 元二世だが、ネット上にはこの手の元二世の体験談はありふれている。
特に目新しい情報は描かれていないが、漫画として(そして電子版として)出すと言う部分には新規性があるので、そこは評価できる。
他のレビュワーも書いているように、作者の育った家庭はかなり狂信者度が高い方かもしれない。
私の親はここまでではなかったし、はっきり言って尻を叩かれた経験は私は殆どない。
こういうのはもっと古い世代の JW がやってたことだと思っていた。
しかし、作者は私よりも年下(たぶん作者は2019年現在で20代くらい? 私は30代半ば)らしく、下の世代でもまだこんなレベルのことやってんのかよエホ証は、と思ったくらいだ。
で、以下は私が考える批判点、および課題点。
主人公(たぶん作者)が性にだらしなくなったシーン(特に好きでもない男とセックスするシーン)が描かれているのだが、そうなったのは宗教のせいだけなのかは若干疑問。
私は大学時代に付き合った彼女と同棲して、そのままズルズルと同棲を数年間続けてようやくその人と結婚したクチだが、特に愛していない女とやるようなことはしなかった。
だから貞操観念と幼少期の宗教はあまり関係ないんじゃないかな、とも個人的には思う。
JW だけに限った話じゃないが、カルトの元信者としての体験や、二世として幼少期に宗教を強制された体験を描く作品というのは、「私は~という体験をさせられて辛かった、嫌だった、孤独だった、浮いていた」という話に終始している傾向がある。本作もその例に漏れない。
で、「普通の人生を送りたかった」みたいなことを言う例が多い。
だが、本当は「普通の人生」なんてそうそうないのかな、と私は最近思っている。
エホ証の子どもが周りのクラスメートを羨ましがるのは結構だが、実はそういうクラスメートだって色々と闇を抱えているのかもしれない。というか、問題のない家庭・人間なんて、本当はいないと最近は思っている。
だから、当時の私は単に「隣の芝が青く見えている」だけだったんではないか、とも最近は思っている。
単に「私はカルト宗教を強制させられていて辛かったんです」だけの体験談だけでは、価値を相対化できたとは言い切れないのではないかと考えている。もし次回作もカルトをテーマに描くならばそこまで踏み込んで欲しい。
価値観とは
ずっと前から気になっていた本でした。
今回購入し、全編読んでみて感じたことは一言で言うと価値観の喪失です。
価値観とは、潜在的にも本来は自分で決めるものだと思いますが、作品の中では全てが「エホバ」によって左右されている。これが洗脳の始まりなんだなと強く感じました。
宗教を否定する気はありませんが、本来の自分を失い兼ねることは否定できないと感じたとても深い作品だと思います。
購入して良かったです。