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Posted by ブクログ
芥川龍之介は、1892年(明治25年)3月1日に東京に生まれ、1927年(昭和2年)7月24日に亡くなりました。作品は短編小説が多く、東京大学英文科出身であることからか、文章構成の仕方は英文学的・翻訳文学的で、論理的に整理された簡潔・平明な文体が特徴的です。
(以下、Wikipediaの記載などをもとに書きました。)
この作品『舞踏会』は、1920年(大正9年)に雑誌『新潮』1月号に掲載され、翌年3月に新潮社刊行の『夜来の花』に収録されました。
作品中に登場するピエール・ロティ(Pierre Loti 1850年1月14日−1923年6月10日)は実在の人物で、フランスの作家です。
本名はルイ・マリー=ジュリアン・ヴィオー(Louis Marie-Julien Viaud)と言い、フランス海軍士官として世界各地を回り、訪れた土地を題材にした小説や紀行文、当地の女性との恋愛体験をもとにしたロマンチック小説を多く書き残しました。
ロティは、1885年夏にフランスの戦艦トリオンファント号の海軍士官として長崎に約1ヶ月滞在し、日本人女性のおカネさんと同棲した経験から小説『マダム・クリザンテーム』(邦題『お菊さん』)を著しました。その年の秋には鹿鳴館のパーティにも参加し、そのときの見聞を「江戸の舞踏会」(短編集『秋の日本』に収録)に書いています。
しかし、この中でロティはダンスを踊る日本人を、「しとやかに伏せた睫毛の下で左右に動かしている、巴旦杏(はたんきょう、とがりすもも)のようにつり上がった眼をした、大そうまるくて平べったい、小っぽけな顔」「個性的な独創がなく、ただ自動人形のように踊るだけ」と表現しているそうです。
(あらら? 本作『舞踏会』のイメージと違うわ。。。)
芥川龍之介はロティに大いに関心を持ち、「ピエル・ロティの死」という文章を書いたほか、「江戸の舞踏会」に題材を得たこの作品『舞踏会』を書きました。(他にも、三島由紀夫はロティと芥川に影響を受け戯曲『鹿鳴館』を執筆しました。)
ヒロインの明子という名前は鹿鳴館時代の「明治」から取られたらしいです。作中には皇室の菊の紋章が2度出てきますし、階段や舞踏室に無数に飾られた菊の花の描写は、国の威信を懸けて鹿鳴館を設け、西欧に追いつき追い越そうとする明治政府の強い意志と勢いが表されているかのようです。
そして、その勢いと対比するかのように、ドンと音高く華やかに空一杯に咲き誇るものの、一瞬の後にはパラパラと夜空に消えていく花火、そしてヒロイン明子とフランス海軍将校の出逢いの儚さが、美しく描写されています。
美しいですねぇ♡ 短編の名手 芥川龍之介の作品の中でも、いろいろな作家から高く評価されているのがよく分かる気がします。
本作中、明子は17歳(明治19年 1886年)の秋にフランス海軍将校と舞踏会で踊った思い出を、32年後の大正7年(1918年)秋、49歳の時にH老婦人として、ある青年小説家に話します。
青年小説家は、話を聞いた後で「奥様はそのフランス海軍将校の名をご存知ではございませんか」と尋ねます。
この後の会話が、この小説の肝の1つだと思います。
ぜひ本作でお読みくださりたく♡
でも、ちょっとタネ明かしを。(Wikipediaより)
なお、刊行本収録の際、最後の老夫人と青年小説家の対話の部分は改稿された。
H老夫人はフランス人青年を、ピエール・ロティだと知らなかったことになっているが、初稿では、最後の場面で青年小説家から海軍将校の名前を訊ねられた夫人が、それに答える部分は以下のようになっており、彼女がロティの素性を知っていたことになっている。
「存じておりますとも。Julien Viaud(ジュリアン・ヴィオ)と仰有る方でございました。あなたも御承知でいらつしゃいませう。これは『お菊夫人』を御書きになった、ピエル・ロテイと仰有る方の御本名でございますから。」—芥川龍之介「舞踏会(初稿)」
芥川は、この結末を刊行本収録の際、夫人がロティの素性を全く知らないということに改変している。芥川が終結部で、対照的な夫人と青年の関係を描いていることについて、江藤淳は、青年小説家の「教養主義の空虚さ」を浮き立たせるものであると解説している。また、三好行雄は、「名を知ることで実を喪失する知的教養主義の〈空虚さ〉」を批判するためだと考察している。
きっと明子にとって、フランス海軍将校との出逢いの思い出にはどうでも良いことなのでしょう。。。♡
なんとなく調べる学習のようなレビューになりましたが、こんな風に遊ぶのも時には良いでしょう(と思ってくださいネw)
本当に美しい小説でございました♡
Sakizoさんのイラストとともに読むとさらにトレビア~ンですよ♡
キュンキュンとオススメいたします♡