作品一覧

  • ものがたり西洋音楽史
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    神への祈りの言葉から始まった,中世の教会音楽.多声音楽が花開いた,ルネサンス期.オペラが誕生し,器楽が興隆した,バロック時代.そして「芸術としての音楽」が追究された,古典派,ロマン派,モダニズム.時代を代表する作曲家と作品,演奏法や作曲法,音楽についての考え方の変遷をたどり,西洋音楽史を俯瞰します.

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  • 高校生と考える世界とつながる生き方 桐光学園大学訪問授業
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    「オリンピックの建築は大災害で人間が謙虚な気持ちになれた新しい時代を象徴しなければなりません」―隈研吾 「「似ているけれどやっぱり違うんだよね」というところから出発する」―平田オリザ 明日を生きるために何が必要か、世界で活躍する豪華講師19人が中高生に向き合い真剣に語ります。建築やアート、音楽をはじめ、憲法・政治・コミュニケーション・文学・国際情勢・日本近代史など、さまざまな分野から考える好評シリーズ第2弾。この1冊で世界の成り立ちが見えてくる。
  • 線の音楽
    3.0
    1巻2,640円 (税込)
    「美は避けなければならない」。 美しさは、結果ではあっても出発点ではないのだから。 ──本文より 1979年、日本の現代音楽の作曲と聴取に革新をもたらした記念碑的名著、待望の復刊! 十二音音楽、総音列音楽、音群的音楽などを「イディオレクト(個人言語)」として退け、「線の音楽」へと歩を進めた作曲家の処女音楽論。 聴き手の聴覚的なグルーピング作業に支えられる、どこまでも持続する一本の音の列なり。 その持続的な列なりの譬喩として、この音楽を『線の音楽』と呼ぶことにした──(本文より) 1979年、「エピステーメー叢書」(朝日出版社)の1冊として刊行され、当時の現代音楽界に多大なインパクトをあたえた本書は、その後世界的作曲家へと飛躍することになる著者の音楽思想の原点であり、最新音楽論『聴く人(homo audiens)』にまでつながる思考の根幹を明らかにしている。 ジョン・ケージ、モートン・フェルドマンにつらなる現代音楽の潮流を理解するうえでも、「とりわけ重要な本」(批評家・佐々木敦氏)と評価される記念碑的名著。
  • 聴く人(homo audiens) 音楽の解釈をめぐって
    -
    1巻2,200円 (税込)
    ベートーヴェン《第9》からケージ《4分33秒》へ── 〈聴くこと〉のもつ創造性をしなやかな感性でとらえた画期的音楽論! 「作曲者は、音を吐くのではなく、耳を世界にそばだてて、適切な音を探す。 作曲をするためには、人は、まず、聴く人(ホモ・アウディエンス)でなければならない」(本文より) 音楽はほんらい聴き手に多様な解釈をゆるすものであり、ひとは「耳をすます」ことによって創造者となる── 「聴くこと」のもつ創造性を高らかに謳い上げる、音楽への希望に満ちた一冊。 2012年、アメリカ芸術・文学アカデミーの終身名誉会員(日本人音楽家としては武満徹に次いで2人目)に選出され、名実ともに日本を代表する作曲家となった著者の最新音楽論。

ユーザーレビュー

  • ものがたり西洋音楽史

    Posted by ブクログ

    とっても分かりやすくて、そのうえ示唆に富んでいる。中世から20世紀までを各時代ごとに概観していくのだけど、相対的に評価するスタンスをとっていて、これがいい。
    とはいえ、芸術っていかに独自性を出せるか、新しい試みに挑んでいるかに価値があると信じている人間にとって、芸術性も相対的に評価される現代は辛いな。特に音楽がビジネスになっちまった今、音楽を通して芸術性を求めていくってどういうことなんだろうね。

    0
    2021年04月18日
  • 高校生と考える世界とつながる生き方 桐光学園大学訪問授業

    Posted by ブクログ

    「私は この小説を書くときに、読んでくださる人が小学六年生までの漢字を読む力があれば読んでもらえるものと思ってこの作品を書き始めました」
    と「氷点」を書いた三浦綾子さんがいってらっしゃいました。

    この本の中で出張授業をされる先生たちは
    もちろん、その道のプロフェッショナルの方たちです
    そして、聴いている対象者たちは 中学生、高校生たち
    その語り口が そのまま 一冊の本にまとめられました

    その「語り口」を読んでいて
    冒頭の三浦綾子さんの言葉を思い起こしたのです

    本当の専門家は
    ただ感心させるだけでなく
    それなら 僕も(私も) 何かやってみよう
    そんな気にさせてくれる方なのです

    0
    2016年07月05日
  • ものがたり西洋音楽史

    Posted by ブクログ

     中世のグレゴリオ聖歌から二十世紀初頭の前衛の作曲家たちと、それが衰退するというところまで「前後の時代とのかかわりを意識しながらもそれぞれの時代の音楽様式の特徴と特質を描きだすこと」(p.7)を中心に語られる西洋音楽史。
     2冊前に読んだ中公新書の『西洋音楽史』よりも著者独自の見解みたいなものはだいぶん後ろに退き、たぶん、もっとオーソドックスな、それなりにたくさんの作曲家が紹介され、目次もきちんとついている、そういう本だった。
     次に印象的だった部分のメモ。実はすごく小さい時に教会に行ったことがあって、そこで歌われるあの独特な「詩編の朗唱」というのが頭に残っているが、「歌詞の文章のほとんどの音

    0
    2021年08月20日
  • 線の音楽

    Posted by ブクログ

    筆者がクラシック音楽の伝統と真摯に向き合い、その歴史も踏まえながら、自らの作曲に向き合っていることは十分に感じ取ることができた。
    音楽の「聴き方」は基本的に受け身である、という指摘にはいささか疑問の思うことがないわけではなかったが、「聴き方」ということに限って言えば、いわゆる現代音楽(無調、総音列、音群など)は、聴いていて「感動」を覚えることがあるのだろうかと思ってしまう。感動のあまり、つい涙を零してしまうというような経験は、たぶん「現代音楽」の場合にはないように思う。つまりは、「聴き方」が違うのだ。
    でも、音楽というのは、個人的にはエモーショナルなものだと感じている。そういう意味では、そんな

    0
    2020年10月11日
  • 線の音楽

    Posted by ブクログ

    まだちょっとしか聴いたことはないのだが、正直なところ、近藤譲さんの音楽にさほど深い感銘を受けたことはない。
    本書は氏の基本的音楽論を展開するものだ。時代は1979年、ベリオらの「前衛の時代」は終わりに向かいつつあった(と思う)。
    近藤さんはセリエリズムや音群的音楽(クセナキスなど)を「イディオレクト(個人言語)」と呼んで批判する。では著者の目指すのは「普遍的言語」なのだろうか。しかし本書に「普遍」という語は明記されない。
    けれども、実際に近藤さんの音楽を聴いてみると、確かに古びた主情性とも構築性とも意味体系とも隔絶しているものの、聴取にあたって何らかの「作者による説明」を必要とするような、そん

    0
    2014年08月15日

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