作品一覧

  • 消えゆく「限界大学」:私立大学定員割れの構造
    3.6
    1巻1,760円 (税込)
    限界大学――恒常的な定員割れを引き起こし、人材的にも財力的にも大学を経営するだけの能力に欠ける、文字どおり弱くて小規模な弱小私大を、本書ではそう名づけた。 しばらく横ばいだった18歳人口が再び減少傾向に入る2018年以降、私立大学の定員割れが加速し、経営困難校の公立移管や統合、閉校が相次ぐのは避けられないと見られている。本書は、戦後の教育行政の変遷や生徒を送り出す高校側の事情などを踏まえたうえで、統計データを駆使しながら、弱小私大のさらなる弱体化の背景と、定員割れの実態、そのメカニズムを明らかにしていく。 18歳人口の再減少が目前に迫るなか、市場主義的な競争原理が導入され、いま「負け組」増加の条件が整いつつある。その結果もし大学が破綻したら、周囲に及ぼす影響は当の学生や教職員だけにとどまらない。本書には、そうした限界大学への道を避けるべく、組織改革や財務健全化に取り組み、成功した事例も紹介されている。教育行政学・教育社会学の蓄積による実証性と、高校・大学教育に長年携わってきた著者の経験が融合し、説得力に富んだ画期的書。オクスフォード大学教授(教育社会学)苅谷剛彦氏推薦!
  • 地方大学再生 生き残る大学の条件
    4.0
    1巻850円 (税込)
    崩壊する私大、崖っぷちの国公立大……限界“地方”大学、サバイバルの現場をリポート! 定員割れする私大が激増し、国公立大も全入化がはじまっている。一方で、危機を脱し、V字回復する大学も。その違いを照射し、これからの大学教育のあり方を提示。

ユーザーレビュー

  • 消えゆく「限界大学」:私立大学定員割れの構造

    Posted by ブクログ

    大学経営論としては秀逸、類書ない 吉見俊哉氏推薦
    歴史とデータの裏付け 論理の軸ぶれない

    91年にピークが来る第二次ベビーブーム人口が巨大なインパクトをもたらした
    行政は新設・定員増加・臨時増加で対応したが、
    人口増加に加えて進学率アップのW効果で、
    「混乱」を引き起こし
    その後の反動減とバブル崩壊のマイナスW効果

    社会環境「人口動態・進学率のダブルのボラティリティ」特にゴールデン・セブン 
    第二次ベビーブーム世代 1986-1992
    志願者120万人 定員65万人 入学者80万人(2割増し) 不合格者40万人 
    これが5年間続いた 予備校の隆盛

    短大事例定員300人入学400人学納金

    0
    2021年08月16日
  • 地方大学再生 生き残る大学の条件

    Posted by ブクログ

    大学史というと、どうしても帝大の動きが中心になりがちで、地方の大学や偏差値でいえば低めの大学については語られることが少なかった。つまり大衆化時代の大学像については焦点が合っていなかった。本書は逆だ。とっても納得できる記述だ。でも答えは同じで、大学の価値を決めるのは教育内容だってこと。
    それにしても早慶でさえ、合格者の入学手続率は30%以下だというのだから、やれやれである。

    0
    2019年06月21日
  • 消えゆく「限界大学」:私立大学定員割れの構造

    Posted by ブクログ

    学校教育、主として高校、大学教育についての研究者による私立大学論。学術的な分析研究がなされており、データが詳しく論拠が明確で説得力がある。記述が正確で、極めて興味深い内容であった。消えゆくであろう限界私立大学の実態の一面を理解できた。
    「私立大学がすでに過剰になっているのは明らかで、99年から定員割れ大学が急増し、08年以降は2校に1校近くが定員割れとなっている。私立大学の最大の収入源は学生の納付金であるから、定員割れの進行は大学の存立を危うくする」p3
    「私大経営の採算ラインは経験的に定員の8割とされている。すでに何年にもわたって充足率が80%を割っている大学も100校を超える。これらの大

    0
    2018年10月21日
  • 消えゆく「限界大学」:私立大学定員割れの構造

    Posted by ブクログ

     サブタイトルが「私立大学定員割れの構造」だ。メディアでも私立大学の定員割れで経営が苦しい学校があるのを見聞きするのでさもありなん。どこかの学園のように「忖度」してくれる人がいると安心していられるがそんな都合の良い「お友達」はなかなかいないのが現実なので、他の手段で何とかするしかない。



     大学の中には、学生の学力が相当低くて高校レベルのことを勉強しなおしたりという指摘もある。それのみならず、学生が授業中に私語をずっとしていて、教員の話をまともに聞かない、注意しても無視したり逆ギレしたりと大学と言うよりもが学級崩壊している中学、高校と言った方がよい場合もある。



     それにし

    0
    2018年01月03日
  • 消えゆく「限界大学」:私立大学定員割れの構造

    Posted by ブクログ

    限界大学の中でも「短大」に焦点を当てた稀有な本。しかし、短大に個人的な恨みでもあるのか、かなり厳しい指摘が目立つ。

    0
    2017年06月22日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!