古泉迦十の作品一覧

「古泉迦十」の「火蛾」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 火蛾
    値引きあり
    3.9
    1巻562円 (税込)
    12世紀の中東。 聖者たちの伝記記録編纂を志す詩人のファリードは、伝説の聖者の教派につらなるという男を訪ねる。 男が語ったのは、アリーという若き行者の《物語》──姿を顕さぬ導師と四人の修行者だけが住まう《山》の、 閉ざされた穹盧(きゆうろ)の中で起きた連続殺人だった! 未だかつて誰も目にしたことのない鮮麗な本格世界を展開する、第17回メフィスト賞受賞作がついに文庫化。 解説:佳多山大地

ユーザーレビュー

  • 火蛾

    Posted by ブクログ

    終盤になるにつれ、夢中で読んだ。素晴らしい読書体験であった。また、詩人ファリードやその他の人物が実在、あるいは宗教的に存在していると知って、ますます驚いた。メフィスト賞受賞作は個人的に好きな作品ばかりだと、改めて思った。

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    2025年10月10日
  • 火蛾

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    物語は十二世紀の中東。聖者たちの伝記録編纂を志す詩人のファリードが語り手となる。伝説の聖者の教派であるウワイス派に繋がる男を訪ねる。その男が語ったのはアリーという語り手と同じ名前の修行者の物語。

    その物語は、アリーが修行者だけが住う山の閉ざされた穹盧に赴き、遭遇した連続殺人の物語であった。

    イスラム教の神秘主義をモチーフに描かれている作品ではあるが,イスラム教や神秘主義などを知らなくても、作中で解説してくれるので理解できる。また、修行中に起きた殺人事件の解決が中心の話にはなっているが、この殺人自体も修行の一環としてアリーが紡ぎ出した物語にすぎないのではないか、とファリードが結論づけているの

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    2023年06月09日
  • 火蛾

    Posted by ブクログ

    20年ぶりの再読。内容はすっかり忘れていた。
    12世紀の中東イスラム世界が舞台で、修行のため山に入った行者の周囲で殺人事件が起こる。密室や奇怪な殺され方など謎めいているが、事件よりもイスラム教の内容や修行の方向性、目的などがメインで面白かった。
    以前読んだ時はかなり難解だった記憶があるが、今回はわりとスラスラ読めたのは年の功か。

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    2025年10月12日
  • 火蛾

    Posted by ブクログ

    専門的なイスラム教知識が大量に並んでいるにもかかわらず、文章が異常に読みやすい
    語り手アリーが見つめる蝋燭のゆらめき、イスラム世界の風をまざまざと感じられた

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    2025年03月27日
  • 火蛾

    Posted by ブクログ

    中学のとき1回手に取った。世界史Bをやる前だったからマジでイスラム教についての知識が無くて、ちんぷんかんぷんのまま途中で読むのを辞めた記憶がある。諦めずに読んでたら、世界史の点数もう少し伸びたのだろうか。
    第17回メフィスト賞受賞作とだけあって、メフィスト賞の始祖、京極夏彦の作品を意識したような(特に「鉄鼠の檻」)、宗教とミステリの幸福なブレンド。始まり方、流れ、オチ、全部綺麗にまとまってて好きでした。大地くんとかにオススメ。
    余談だけど講談社文庫って文字がデカイからか、ケレン味溢れる内容が特に映えるんだよな、スピリチュアル教義書ぽいからかな。

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    2024年01月26日

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