小杉泰の作品一覧
「小杉泰」の「クルアーンの世界 語りかけるイスラーム」「現代人のためのイスラーム入門 クルアーンからその真髄を解き明かす一二章」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
講談社の「興亡の世界史」シリーズはやはりハズレがない。
正直、日本人にとって、中東とかイスラームとか、いまいち理解しにくい面がある。
しかしながら、小杉泰先生の魅力的な文章が、中東の世界にさりげなく誘う。アラビアンナイトや月の砂漠を行くラクダを脳裏に浮かべ、想像の翼をはためかせてくれる。
7世紀、アッラーの啓示で人間の平等と弱者救済を説いたムハマンド。迫害の中で創られたイスラーム共同体は後継者たちの大征服でアラビア半島の外に拡大。わずか1世紀でイベリア半島から中央アジアまで広大な帝国を築き、10世紀にはアッバース朝の黄金期へ。
ビザンツ帝国とササン朝ペルシアの狭間に位置するアラビア半島は、長らく国家をもたない政治的空白地帯であった。そこに生まれた新しいイスラームという原理が、それまでにない型の世界帝国を短期間に生み出したことは、それだけでも歴史的な大事件であった。
イスラームを理解する上で重要なキーワードの1つが「ジハード」。本書のタイトルにもこの言葉が含まれている。一般的な意味は、聖戦ー異教徒に対するイスラーム教徒の戦い。戦死者は殉教者となり、天国が約束されるようで、テロなどで戦士者がでると、このイメージに繋がる。
しかし、本書では、そういう一面もあるが、本来は、自分の心の中の悪と戦う、社会的な善行を行うことを指していると説明する。イスラームの行動原理の根底にある、ジハードという考え方を間違って捉えるとイスラームを正しく理解することはできない。
小杉先生の経歴、エジプト国立アズハル大学イスラーム学部卒業。日本人ながらイスラーム研究に一生を捧げる決意をしたのは、何がきっかけだったのだろう。