実直で純真無垢ってだけで好きになるキャラクターですが、ダニエルの物の考え方や捉え方がすごく好きです。
ダニエルの日常的な小さい事に対しても妹に対する大切にしたい。という気持ちも切なくていじらしくてとても好感が持てました。
それはそっくりそのままフローラにも当てはまるんですが本当に愛しい兄妹です。
人
...続きを読む物の言葉や行った行動に対してぐっとくることは多いですが、この作品はもっと小さな部分も好きで、表現や言葉の選び方一つ一つが丁寧に書かれているからだと思います。好きな作家さんがまた増えました。
さて、ダニエルに執着するエドワルド。学生時代のエドワルドの塩対応ぶりはなんとも言いがたいほどでしたが、一転して一年後のローザという人物とのやりとりは一番ヒヤヒヤしながらゾクゾクしてしまいました。
うん。待ってた期間が長かったからこじらせ方が仕方ないけど、ローザのあの発言後だと思うとなりふり構っていられないですよね。
そんなエドワルドが自覚した後のその気持ちを「得体が知れなくて恐ろしいのに、決して手放したくはないと思えるほど愛おしかった」という表現には涙が溢れました。
エドワルドの過去を知った上でダニエルへ向ける執着と激情を考えると仕方ないと思えることもあるんですけど…。
後半にエドワルドがことあるごとに「ニーノ」とダニエルを呼ぶんですけど、意味がわかると、呼ぶたびに、あぁあっ、って身悶えるのでご注意ください。