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ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
(2017/1/18)
ハーバードはなぜ日本の東北で学ぶのか―――世界トップのビジネススクールが伝えたいビジネスの本質 山崎 繭加 (著), 竹内 弘高 (監修)
大前研一さんがハーバードのケーススタディは古い!と言って、
自らが立ち上げた株式会社ビジネスブレイクスルーでRTOCS
(リアルタイムオンラインケーススタディ)を立ち上げたが、
(実際の企業の今の課題に対しコンサルになったつもりで既存情報を集め考え提案する)
ところがどっこい、ハーバードは進化していた。
ジャパンIXP(Immersion Experience Programどっぷりつかって経験して学ぶプログラム)
なるものをはじめ、東日本大震災から復興中の東北に学生を送り込み、
実地体験をさせていたのだ。
そして、地元の復興のために踏ん張っている起業家と交流させ、手伝い、かつ学んでいるのだ。
これはすごい。
中学生の取り組みに感動して涙したり、徹夜で事業展開の提案をしたり、、。
超エリートでコンサル会社に入るのがハーバード出身者、東北の零細企業など相手にしない、
と思いがちだがとんでもない。
謙虚に街の人の声を聴き、酒を酌み交わし、真剣に議論する。
いいなあ。
これ、ハーバードじゃなくて日本の大学もやればいいのに、、。
十年一日の教授の講義を聴くより何十倍効果があることか。
大前さんのRTOCSもこれにはかなわない。
議論できるところは互角かもしれないが、
その結果がリアルに生きるという点ではどうにもならない。
素晴らしい取り組み。
はじめに
第1章 なぜ世界トップのMBAが東北に足を運ぶのか
日本人学生のリーダーシップで始まったジャパンIXP
「ケース作成」と「ボランティア」という2つの柱
全IXPのうち日本の東北だけが5年連続開催
改めて「ハーバード・ビジネス・スクール」とは?
長年HBSの代名詞だった「ケース・メソッド」
100周年と金融危機を機にしたHBSの深い自省
Knowing, Doing, Beingという新たなフレームワーク
HBSの教育大改革を背景にした「フィールド」の導入
イノベーションと完璧主義が共存するHBSの文化
2年生の選択科目として単位化されたIXP
Doing?と?Being?の実践の場であるジャパンIXP
column 東京での活動
第2章 HBSが東北で取り組んだこと
現地の変化に伴うジャパンIXPの変遷
復興時に求められるボランティア活動を模索する
未来に希望を与える「学校訪問」のボランティア
ケース作成としてスタートしたチームプロジェクト
日本は「起業」分野で注目されていなかった、という事実
後世への記録より、今、役に立つ活動へ
具体的な成果をあげたイチゴ農園GRAでのコンサルティング
日本発のイノベーションとなった日本人の通訳チーム
column 福島ヤクルトレディへの同行
第3章 ビジネスの本質を体で覚える
── 事業の目的と利益とは?
case1 「地域のためのビジネス」のリアル
宮城県石巻市蛤浜 Cafeはまぐり堂
「たくさんの人を呼び込む」メリットとデメリット
外から人を呼び込まず、内から外へブランド発信する
たった「2人」の反対は無視していいのか
地域の資源かつ課題の「鹿」を活用したビジネス提案
「ソーシャル」と「ビジネス」を同時に実現する難しさ
column 食事制限
case2 事業は目的でなく手段にすぎない
仙台市秋保温泉郷 秋保ワイナリー
そもそもの問題設定が誤っていた……!
社会があって、そのために事業がある
地元にとって欠かせない場所になることの意義
社会的なミッションを持つリーダーの生き方を肌で感じる
第4章 グローバルとローカル、伝統と革新は矛盾しない
── 世界に通じるモノと人
case3 自分の核があってこそ世界にも通用する
宮城県女川町 南三陸石けん工房
まずはミッションを明確にする
自然体でもグローバルを目指せる
無私の精神=自己犠牲ではまったくない
column ある学生の日本感想記
case4 伝統と革新は共存してこそ力になる
福島県二本松市 大七酒造
伝統を支えるためにイノベーションは欠かせない
変化の時代にこそ長期的な視点が意味を持つ
第5章 普段と違う場に身を置きみずからの目的意識を再認識する
── モチベーションの源とは?
case5 ビジネスは分野と経験を超えた共通言語
宮城県南三陸町 小野花匠園
強みを見極めて戦略を練り直す
column 小野花匠園と小野家の使い分け
文化や言葉が違っても「経営」で通じ合えた
自分の人生のミッションを見極めて行動する
case6 志や想いと組織運営をバランスさせる
宮城県石巻市 フィッシャーマンジャパン
想いを実現するためのロードマップを作る
理念とビジョンはお飾りではない
必死に試行錯誤しながら経営の本質に近づく
第6章 コミュニティを変革する
── 分野と世代を超えたリーダーシップ
宮城県女川町の奇跡
2013年 復興スタートダッシュの裏に「外部の知恵」
官民連携が支えるスピード感のある復興
突出している“よそ者”活用のうまさ
2014年 ジレンマを抱えつつ決断する
首長らしからぬ若きリーダーとの出会い
2015年 誰でも変革者になれる
中学生たちのパワーに圧倒される
外部の人と一緒に課題を考える意義
2016年 新たな出発に経験は関係ない
目的と集中力と、ほんの少しの楽観で困難は乗り越えられる
5年連続で訪れたからこそできた絆
第7章 HBSの学生に学ぶこれからのリーダー像
「真のエリートはナイスな人」という事実
相手を問わずとにかく真剣に聞く
貢献するために来たという目的意識が強い
信頼と尊敬のうえに成り立つ卓越したチームワーク
見事なオン・オフの切り替えと底なしのエネルギー量
悩みを持つ等身大のロールモデルでもある
column カップルでの参加
第8章 ジャパンIXPがもたらしたもの
HBSの学生
真のリーダーシップとアントレプレナーシップを学び、自分を知る
リーダーの決定はすべてに影響する
どろんこで生々しい起業家のリアル
自分の中の「日本」を知る
パートナー先
自信と指針、そして希望を得る
column 長洞元気村
ジャパンIXPのサポーターたち
新たな自分を発見し、行動する勇気を得た
民間外交としての役割
監修者あとがき
おわりに
謝辞
Posted by ブクログ
ハーバードの日本の東北を経験する講座はなぜ存在し、どのようなことを行い、どのような効果があるのかを記した一冊。異文化と触れることの可能性、意義を感じさせてくれる一冊。名著。
理念型の利益にとらわれないリーダーシップ、経営とは企業のあり方とはなんなのか。ハーバードからの視点を通じて、考えさせてくれる一冊。
<メモ>
・knowing, doing,being
知識、実践、価値観信念。
MBA教育の結論の核。
実践のスキルがなければ、知識があっても役立たない。自己の存在からくる価値観や信念を反映した自己認識がなければdoingのスキルも方針が定まらない中で有効に使うことができない。実践の場を増やし、行動のベースとなる自身の価値観、信念の認識を深める教育を行っていかなければいけないという結論。日本の武道でいう心技体の概念に近い。
・フィールド教育という概念。
フィールド基礎で 自身のリーダーシップスタイル
行動への理解を深めるワークショップ
グローバル知性で新興国のフィールドプログラム
統合知性で事後湯立ち上げ経験。(失敗経験重視)
・ビジネスは共通言語だということ。誰もがうまくやりたいと考えており、ビジネスコンセプトやフレームワークはどんな分野の人でも理解できる言語へと変換できるもの。
Posted by ブクログ
今年読んだ本の中で一番面白かった。監修の竹内教授があとがきでこの本の目的はハーバードビジネススクールの新しいアプローチを知ってもらうことと、生まれ変わろうとしている東北を知ってもらうことだと明記しているが、特に2つめの部分が僕には大きかった。登場する名前の中で僕が知っていたのは気仙沼ニッティングだけだったが、その他にもこれだけの動きがあることを知ることができて嬉しい。
僕は自分の東北復興に対する関わり方をものすごく後悔して反省していて、もっとすべきことできたことあったはずとずっと思っている。まだやることあるよね。それに、東北で前に進んでる人たちからHBSの学生が学んだと書かれている多くのことは、自分の仕事の姿勢にも全く当てはまることばかり。日本にはいないけど、日本人としてこういう姿勢は貫いていこうと思った。サクッと読めるし良い出会いの本でした。