大岩美代の作品一覧

「大岩美代」の「武士の娘」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 武士の娘
    4.2
    1巻990円 (税込)
    杉本鉞子は、1873年、越後長岡藩の家老の家に生れ、武士の娘として厳格に育てられた。結婚によりアメリカに住むようになり、すべてがめずらしく目新しい暮らしの中で「武士の娘」として身につけたものを失うことなく、また自分にとじこもることもなく、みごとに自立した考えを身につける。今日に通じる女性の生き方を見る上にも、当時の風俗や生活のありさまを知るためにも、高い価値をもつ。

ユーザーレビュー

  • 武士の娘

    Posted by ブクログ

    明治期にアメリカへ渡った一人の女性の手記。異国に暮らすことで、かえって日本という国を考え、見返すようになったとの記述がある。日米両国の良さ、特徴を鋭く捉える感性は非常にスマートで、文章もみずみずしい。著者の生き抜く力、賢さを感じる。
    (2019.2)

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    2019年02月21日
  • 武士の娘

    Posted by ブクログ

    女優杏さんの『杏のふむふむ』で、この本に触れられており、興味を持って、購入。

    読んでいて、とても新鮮だった、

    幕末の武家の精神、教養の高さが出ており、また、躾の厳しさとそれに答える幼い作者の人格も素晴らしい。

    ひとつひとつの文章が、読者に何か語りかけているようで、目の前に、作者がいるようで、ありありと感情が伝わってきた。

    読み終わって知ったのだが、著者が渡米中に、新聞社に寄稿してまとめたのが、原著『A Daughter of Samurai』として、出版されたこと。

    自分が読んだ本は、日本人による翻訳されたもの。

    その翻訳された方は、大正時代の生まれの方で、辛うじて(?)江戸末期〜

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    2017年01月04日
  • 武士の娘

    Posted by ブクログ

    とても興味深かった。日本人の武士の娘として、厳しい躾を受け、そして海外での生活、そしてご主人を亡くされての生活。色々な立場に立たされながらも、悩み誇り高く生きられてるすがたがとても気持ちがよく読めた。また日本の伝統、歴史なども興味深い事がたくさん書かれていて私自身励まされることも!臍の尾が首に(著書では頭だけど)巻きついて生まれたものは、仏さまからのじきじきの御しめしを受けている…のくだりは、今読んだからこそ、とてもご縁を感じたり。出会えて嬉しい本でした!2016/4/7完読

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    2016年04月07日
  • 武士の娘

    Posted by ブクログ

    平成の時代となり西欧諸国と文化もあまり変わらなくなった、「現在の一点的」な考え方では、理解できない人もあるかもしれないが、とても素晴らしい本だ。
    下手な感想を書くと誤解されるかもしれないので、
    一読していただくことを是非おすすめする。
    文章をよんでこれほど「上品」で「凛」とした雰囲気を感じたのは初めてかもしれない。

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    2016年02月02日
  • 武士の娘

    Posted by ブクログ

     明治初期に旧長岡藩の家老武士の旧家に生まれ、お嬢様育ちの書者が生活習慣の違うアメリカに嫁に行くという。「当時婚約は、私個人の問題ではなく家全体にかかわる事と思っていましたから、誰方のところへと尋ねてみようと思いませんでした。まだ十三歳にも満たない私のことでございますから、何もかも人任せでありました。当時の女は皆こんな風だったのでございます」と書かれています。当然、婚約相手の顔も、知らないのです。等々
     アメリカへ渡った明治生まれの著者は、アメリカの習慣に染まることなく日本人の作法を一所懸命に説明するのは、この小説がアメリカで出版されたが故であります。現代では、かなりの面で日本文化や伝統が紹介

    0
    2015年08月05日

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